『空海は古代ユダヤの錬金術師だった』 月海黄樹 (徳間書店) 《後編》
私が注目したいのは空海の母がその名を玉依姫と伝えられていることである。・・・中略・・・。
空海の母は古代ユダヤ民族(海人族)の巫女だったのである。・・・中略・・・。
空海の幼名は「真魚」。
まさしく海人の子だったのである。(p.99)
四国は古代ユダヤ民族(海人族)が、大和朝廷によって押し込められた流刑地であった。
しかし、四国の古代ユダヤ民族は惨めな流刑者ではなかった。(p.101)
古代ユダヤ民族は、海運術に長けた海人族であったけれど、そもそもからして王権を維持するための武器即ち「剣」を鍛造する技術を最初から持っていた。平地を追われ山間部に住むようになっても、山間から鉱物を採掘し金属を扱う技術に長けた集団として、より一層富を蓄えることができたのである。紀伊半島や四国の山間部において、金・銀・銅・水銀を産出する鉱脈を見出すことなど容易だったはず。
空海が私度僧として遣唐使船に乗るには、並々ならぬ金額が必要だったけれど、空海のパトロンであった丹生一族の「丹生」は「水銀」の意であり、高野山・金剛峰寺は丹生都比売神社の近く(領地)に建てられている。
桃太郎の話は、極悪非道な鬼を退治した話ではなく、大和朝廷が古代ユダヤ民族に討伐をかけ、女木島にまで追手を放った記録だったのである。・・・中略・・・。
讃岐の古代ユダヤ民族の金属師は、桃太郎から千年以上にわたって、繰り返して叛乱をしていたのである。(p.108-109)
【桃太郎伝説】
四国の祖谷渓にはソロモンの秘宝とともにユダヤのアークが隠されているという説がある。・・・中略・・・。
ソロモンの秘宝とは何か?
それは「ユダヤ錬金術の奥義」だった。・・・中略・・・。「ユダヤ錬金術の奥義」とは、「不老不死」の魔法薬を作る技術なのである。・・・中略・・・。オリエントで生まれた錬金術が目指した「不老不死」達成に到る試行錯誤が、剣山の肉体を永遠に腐らせずに保存するミイラ製造に関連しているのだ。
そして剣山のミイラに関する謎は、実は空海が行った入定(生きながらミイラになる業)にも深くかかわってくるのである。(p.112-114)
ソロモン王の時代、ユダヤ王国は「錬金術国家」といえた。
今日有名な秘密結社フリーメーソンもこの時代、ソロモンが神殿建設を依頼した「建築家ヒラムとその弟子たち」を源流とするものである。 (p.117)
ユダヤの錬金術師たちは、火山に降臨する神バールの象徴物質である硫黄と大地と水の女神アシュトラの象徴物質である水銀の婚礼が金を生み出すと考えていた。(p.123)
バール 牛 天 太陽 雷 火山 アシュトラ 蛇 地 月 雨 河川「ある種の力」を加えられた硫黄と水銀の結合は金を生むだけではなく、服すれば人間の体も金(不老不死)に変えることができるとも信じられ、錬金術の奥義はこの「非金属を金に変える技」と「不老不死の肉体を作る技」に集約された。(p.123-124)
空海の時代、「非金属を金に変える技」としての錬金術はまだ完成されていなかった。現時点では放射能バリバリだけれど、錬金術はそこそこの完成段階にあるらしいことが下記リンクに書かれている。 《参照》 『地球維新 ガイアの夜明け前』 白峰 (明窓出版) 《後編》【ロシアの錬金術】
また、下記リンクのような、人類を一気に進化させる錬金術もあるらしい。
《参照》 『地球維新 黄金神起 黄金伝説 封印解除』 白峰監修 (明窓出版) 《前編》
【ホワイトパウダーを世界に還流させる】
【白粉金】 【中国四川省&羌族】
【聖徳太子の側近たち】
伊勢神宮の発祥は、現在別宮としてある荒祭宮(あらまつりのみや)である。
荒祭宮には石段の途中に「踏まぬ石」という「天から降りてきた」と伝えられる石が存在している。・・・中略・・・。現在の「踏まぬ石」は水成岩だから隕石ではないが、「天から降ってきた」というぐらいであるから隕石信仰があったことの名残であろう。(p.133)
廣田神社は、そのころ、海に面していた。
つまり海人の国の水際に建てられた神社であったということである。・・・中略・・・。海人の女神アシュトラが祭られていたと思われる。そして山の頂に祭られていたのがバール神であった。(p.222)
火明隼人が「かぐや姫」を山へ逃がして匿ったように、空海は、厳子を逃がして甲山に匿った。(p.221)
甲山に入って厳子は神託を得て、そこに寺を建てることにした。・・・中略・・・。現在、甲山の中腹にある神呪寺のもとになった寺である。神呪寺では弁財天を祭っていたといわれている。
天川神社と同じく水の女神アシュトラを祭っていたのである。
著者は、潮満玉がこの神呪寺にあったのではないかと書いている。
であるなら、空海の母も、そして、妻も、古代ユダヤ民族のレガリアである「潮満玉」に縁があったことになる。空海の異能ぶりと活躍ぶりからすれば、むしろ、大いにあり得ることと言えるのではないか。
《参照》 『誰も語りたがらないタブーの真実2』 中丸薫・三神たける (青志社)
【神功皇后と甲山(かぶとやま)】
高野山の表参道の総門である大門だが、・・・中略・・・。これは後世に建造された門である。
高野の伝承に残るところによれば、空海の時代には立派な鳥居が立てられていたのであった。・・・中略・・・。大阪和宗総本山四天王寺にある西向きの鳥居が、ミトラ神(火明命)の鎮座場である淡路島を向く古代の太陽信仰の名残であることを、四天王寺に伝わる数々の伝承とともに指摘しているが、高野山の大門であった西向きの鳥居も、まさしく同じものだったといえるであろう。
晴れた日には、ここから現在でも淡路島、遠くは阿波国までが一望できるようになっている。高野の古代ユダヤ人(海人族)たちは、ここからいつも聖地を望んで日の入りを拝んでいたのである。(p.181-182)
【淡路島洲本】
【淡路島に築かれていた古代イスラエルの遺跡】
高野は空海と丹生一族というユダヤ錬金術師集団の中心的地位にあった一族を中心に構成された、錬金術の殿堂だったことは明らかである。
一般の僧が求める民衆の参拝や、貴族の檀家などは、高野山には不必要だった。
高野の経済は、錬金術師たちが掘り起こす地下に眠る豊富な鉱物で支えることができる。
檀家や寄進の心配よりも、空海は古代ユダヤ民族の錬金術師のリーダー的存在として、世俗の権力の干渉を受けず、秘密主義に徹せられる場所に、錬金術の奥義を伝える伝道を作ることを重視したのである。(p.180)
空海が行った高野での儀式に記録が、後にも先にもたった一つだけある。
空海が入場する前年に行った万灯会(まんとうえ)だ。
万灯会は・・・中略・・・本来の仏教には存在していない。
万灯会の儀式を考えた時、これが大規模な(錬金術的な)火によるイニシエーションであったことははっきりとしている。
この万灯会に先駆けて、空海は京都で大文字焼を行っている。
その記録を見ると、興味深いことに、始められた当時の大文字焼きは、現在のように山に大の字を描いたのではなく、人形を表すある図形が描かれていたとされている。人形を表す図形とは五芒星のことであった。
後に、この五芒星の5隅を結んで大の字にすることとなったのである。
五芒星は、フリーメーソンや薔薇十字会にも頻繁に使用される錬金術師のシンボルであった。(p.205)
七芒星 ― 復活 ・メシア ・金の男神 七芒星の形象を表す漢字は「光」
坂本竜馬の坂本家は、近江坂本、あるいは高野山の山腹にある坂本の地を出自にしていると思われる。しかも、彼の家は海人族の代表的な職能の一つである造り酒屋であり、その家紋の中心には、紛れもない五芒星があしらわれていた。(p.243)
龍馬の出自に関しては、下記リンクに近江坂本説が書かれている。 《参照》 『なぜ日本中枢の超パワーは「天皇」なのか』 中丸薫・ベン・アミー・シロニー 《後編》【明智光秀と徳川家康】
また、龍馬が海人族(古代ユダヤ民族)として縁ある海外のフリーメーソン(トーマス・グラバー)と通じていたとするなら、外圧を利用して天皇の霊統を古代ユダヤ民族(南朝)に戻したということになる。
ただし、この結果としての現在の日本は、表向きかなりきわどい状態になっていることは間違いない。
故に、坂本龍馬に関する意見が肯定派・否定派に二分されるのも御尤もというしかない。
《参照》 『リチャード・コシミズの未来の歴史教科書』 リチャード・コシミズ (成甲書房) 《中編》
【グラバーと龍馬】
<了>
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