小池知事は「多忙」 神宮外苑再開発、見直し求める議連の面会2度断る 「都民の意向を無視」
現地を視察し、石川幹子日本イコモス理事（左）の説明を受ける国会議員連盟のメンバーら
明治神宮外苑地区の再開発の見直しを求めている学識者、国会議員、地元住民の3者が29日、東京都内で記者会見した。3者はこれまで事業者の三井不動産や、計画を認可した東京都に問題提起したり説明を求めたりしているが、いずれも十分な回答がないといい、なし崩し的に開発が進んでいることを危惧した。（森本智之）
3者は日本イコモス国内内委員会、超党派の国会議員連盟、地元の幼稚園や小学校の保護者らでつくる明治神宮外苑を子どもたちの未来につなぐ有志の会。
議連の船田元衆院議員は昨年末と年明けの2度にわたり、小池百合子知事に面会を求めたがいずれも多忙を理由に会えなかったという。有志の会の加藤なぎさ代表は、保護者の間でも計画を知らない人が多いと指摘。工事中の安全対策など心配な点も多く、港区を通じて三井不動産に説明会を求めているが返答はない。「不安を解消してほしい」と訴えた。
会見する日本イコモス国内委員会の石川幹子理事（左）ら＝29日、東京都千代田区の日本記者クラブで
10件を超える提言などを行ってきた日本イコモスにも十分な回答はなく、同日、東京都環境影響評価審議会で、問題点を述べる機会を設けるようあらためて都に要請。同時に公表した声明で「都民国民の意向を無視する手続き」と批判した。
事業者は22日、再開発に着手した。解体が始まった神宮第2球場周辺は工事用の白い囲いに覆われ、近くの樹林帯では伐採や移植の準備作業も始まっている。会見後に議連の国会議員約10人が現地を視察した。
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