立岩神社 (徳島市)
立岩神社たていわじんじゃ
徳島県徳島市多家良町立岩
徳島市にある。
徳島市中心部から南へ10Kmほどの多家良に鎮座。
多家良から中津峰山へ向う道の途中にある金谷で、
西へ橋を渡り、右手へ歩き、
突き当たりから、狭い道を斜め左へ少し上ると階段がある。
雑草の茂る階段を数メートル上ると、
正面に巨大な陽石。
根元に、小さな祠が祀られている。
当社の陽石は、2つの玉石もあり、
まさに、男根なのだ。
創祀年代は不詳。
式内・山方比古神社の論社。
祭神は、天津麻羅。
天目一箇神と同神をされる鍛冶の祖神。
『古事記』では、
「天安河の河上の天堅石を取り、天金山の鉄を取りて、
鍛人天津麻羅を求ぎて、伊斯許理度売命に科せて、鏡を作らしめ」
とあり、神や命などを用いずに呼び捨てにされている珍しい神だが、
特定の神ではなく、鍛冶師の通称なのかもしれない。
鍛冶祖神である天津麻羅として祀られた立岩が
マラ(男根)であるのは興味深い。
男根を摩羅と呼ぶ語源には、婦人に対するマレビト(客人)とする説や、
仏教での善行の妨げとなる悪魔とする説もあるが、
天津麻羅も、男根の摩羅も、鍛冶を語源とする同じ言葉なのかもしれない。
当社は、金山神社の末社である。
南東に500mほど歩くと、その金山神社がある。
立岩 |
立岩神社(たていわじんじゃ) 当社は日本一の巨大陽石を御神体とする神社である。 陽石は高さ七メートル、巾四メートルの巨岩で、基部正面に左 右二個の大玉石を配し、素朴にも男性を象徴しているが通 俗的信仰はなく、祭神は天津麻羅といわれている。御神体の正面はたたら跡(金山神社)を向いており、古代金属 器の製作に名工鍛冶・天津麻羅がかかわったことを暗示している。 古事記によると、八咫の鏡は「・・・天の金山の鉄を取りて、鍛人 天津麻羅を求ぎて伊斯許理度売命に科せて鏡を作らしめ・・・」 とあり、この地で八咫の鏡を製作されたものと推定されている。 八咫は、当地に隣接する八多町に由来し、我が国冶金技術発祥 の地であるといわれているが、以来、阿波では天津麻羅を鍛冶の 神として崇め、後に天目一神として尊崇されるようになったっも のである。 また、名西郡神山町鬼籠野字元山(ここから直線距離で十三キロ メートル西方)には、高さ二十メートル、巾二十メートルの女性を象徴する 巨岩・立岩神社が鎮座する。 -境内案内板-none |
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