2023年6月17日土曜日

「釣書」って何?縁談に欠かせない書き方とマナーを学ぼう!

「釣書」って何?縁談に欠かせない書き方とマナーを学ぼう!

「釣書」って何?縁談に欠かせない書き方とマナーを学ぼう!

人生で釣書が必要なのは、縁談という限られた機会のみ。実際に必要な場面となるまで、釣書がどんなものであるか、またどんなふうに書けばよいのか、知らない人も多いかもしれませんね。釣書は、結婚のお相手のみならず、相手の家族も目にするものです。釣書が最初にあなたのイメージを左右するといっても過言ではありません。釣書はどんな書き方をして、どのような封筒に入れればよいのでしょうか?また、恋愛結婚の場合も書かなければならないのでしょうか?釣書についてのマナーや疑問について、お答えします!

「釣書」とは?

釣書とは、縁談があった際に相手と互いに渡し合う書面のことで、「つりがき」あるいは「つりしょ」と読みます。一般的には、釣書とは関西圏での言葉であり、関東圏では「身上書」と呼ばれているものです。就職に例えるならいわば履歴書、釣書に書かれてあるプロフィールやイメージ次第で、お見合い話の展開も変わってきます。

釣書の書き方

氏名・生年月日

まず、釣書は、縦書きにするのがマナーです。封筒には三つ折りにして入れますが、取り出したときに最初に開く部分が読み始めとなるよう、折りたたむ順番に気をつけます。封筒の表には、釣書または身上書と記しましょう。 釣書を開いて、まず目に入るのが、氏名、生年月日です。略字は避け、正確な文字で丁寧に書くようにします。読み方が難しい名前であれば、ふりがなを打っておくと親切です。生年月日は、西暦(和暦)をつけて記載します。年齢については、特に書かなくてもかまいません。

本籍地・現住所

次に記すのが現住所です。こちらも正確を心がけ、住まいがマンションやアパートであれば、その名称や部屋番号まで略字を用いずに書くようにします。地名が読みにくい場合も、ふりがなを添えておきましょう。本籍地は必ずしも記載するとは限らず、略することもあります。

学歴・職歴・勤務先

学歴を書くのは、中学校卒業以降で問題ありません。出た幼稚園、小学校が名門であれば、アピールポイントとなるので、そこから書けばよいでしょう。予備校や留年などの経歴は、あえて書かなくてもかまいません。 ただ、中途退学している場合は、後で知れるよりも正直に書いておいた方がよいですね。単に退学したという事実だけでなく、「他の学校に新しい目標を見つけた」「よい仕事先があった」等、事情や理由が推察できるような書き方をしておきましょう。 職歴については、短期のバイトなどすべてを書く必要はなく、最終学歴から後のことを記します。転職の経験についても、「以前の会社が倒産してしまった」「よい条件のところに誘われた」等、なるべく事情が理解されるように書いておきます。あまりに転職回数が多い場合は、日本ではよい受け取られ方をしないので、現在の仕事のみの記載でよいでしょう。 勤務先は、会社名部署名などの情報を書きます。また、男性側では結婚する上で経済力が重要なポイントとなるため、収入を明記することも多くなっています。

資格・趣味・特技

資格は、運転免許など持っている資格を記しますが、特別好印象となるようなものでなければ、細かく書く必要はありません。なければ、省いてもよいでしょう。 趣味は、生活や好みが知れる部分であり、相手との相性を量る上で、重要なポイントとなります。人柄が表れ、また、書き方に工夫ができる項目なので、自分をアピールするという意識を持って記載していきましょう。 読書、音楽鑑賞とのみ記すのではなく、具体的なジャンルや好きな作者、アーティストなどを書くとよいですね。スポーツ好きであることは、明朗な印象を与えるので、実際の競技歴にこだわらず、積極的に記しておくとよいでしょう。「サッカー観戦」「野球観戦」など、観戦が趣味でもかまいません。 更に趣味によって自分にプラスとなったことがあれば、付け加えておくとよいでしょう。「交流の輪が広がった」「コミュニケーション力が高まった」と書くと、印象がよいですね。 特技については、級や段があるようなものでなくても、趣味の延長や性格的な面など広義にとらえたもので大丈夫です。「料理」「誰とでも仲良くなれる」といった内容でもよいでしょう。

身長・体重

身長体重のうち、身長については正確に記す必要がありますが、体重は○Kgとまで詳細に書くことはありません。釣書には、写真を同封するので、見ればおおむね伝わります。しかし、中には体型に細かな好みがある人もいるので、「スリム」「安心できる体型」「小柄」など客観的な言葉を付け加えておくと、後々イメージ違いといった問題も起こりません。

その他のアピールポイント

その他、結婚後の生活を送る上で重要だと考えられる点について、伝えておきましょう。例えば、信仰上の理由での習慣や食の禁忌を、お互い事前に知っておくことは大切です。既往症があれば、記載しておきます。住宅や車のローン、奨学金の借入金などは、結婚後の支出面に関係してくるので、正直に記します。 また、結婚後の生活に対し具体的に希望を思い描くこともあるでしょう。親との同居、ペットの有無、子どもの人数などに自分の考えがあれば、書き加えます。

釣書のマナー

手書きが原則

書類の多くはパソコンで処理する時代となっていますが、釣書に関して言えば、手書きするのが基本です。釣書は、相手はもちろん、相手の家族の目にも触れるもの。機械的に印字されたものや市販の履歴書に記入されたものでは、会う前からイメージダウンしてしまいます。 手書きの文字は、大きさや形、筆圧などから、なんとなく人柄が伝わるものです。うまいへたはともかく、丁寧に書けば誠実さも伝わるでしょう。ボールペンや鉛筆、シャーペンなどは避け、筆ペン、あるいは万年筆で書きます。 どうしても字に自信がなければ、達筆の人に代わりに書いてもらうか、筆耕サービスに依頼してもよいでしょう。

便箋はどんなデザインのものでもOK?

釣書を書く用紙は、上質紙や和紙、便箋などです。A4、B4、B5程度のサイズ、または便箋サイズを選びます。白無地、罫線入り、どちらでもかまいませんが、罫線が入る場合は、縦書きとなるよう注意します。また、デザイン入りの用紙にしたい場合は、文字がはっきりとわかるよう、薄い色合いのものを購入しましょう。

同封する写真はどうする?

通常お見合い用の釣書には、写真を同封します。写真は、フォトスタジオで撮ってもらったお見合い用のものを1枚、スナップ写真を1、2枚と考えればよいでしょう。 お見合い用の写真は、男女ともにフォーマルなスタイルで撮影してもらいます。男性ならネクタイ着用のスーツ。シャツや靴、靴下に至るまで、清潔感のあるもので臨みます。女性なら、ワンピースやスーツ、振り袖がよいでしょう。よく似合う色合いのものや、清楚な印象のコーディネートを心がけます。 あらたまったお見合い写真とは異なり、スナップ写真では、普段の自分をさりげなく伝えるものです。笑顔で写っている明るい雰囲気の写真を選びましょう。何人かの友人同士で撮ったものや異性が写り込んでいる写真は避けます。一人あるいは家族と一緒に撮ったものがよいでしょう。

封筒の書き方

釣書に使う封筒は、中に入れる用紙に合わせて、上質のものを選びます。茶色い封筒や郵便番号欄の入ったものは避け、白無地の封筒にします。表に「釣書」と書き入れて、三つ折りにした釣書を収めますが、そのとき、封筒のフラップにのり付けはしません。

家族書(親族書)とは何?

家族書、また親族書は、結婚する相手に家族や親族を知ってもらうという意味合いで記し、昔は親族一同が結婚を認めているという証書代わりにもなっていました。家族書には、本人から二親等にあたる親族までについて書くのが一般的で、詳細な親族書であれば三親等まで記すこともあります。 まず、両親の氏名、生年月日、住所、勤務している会社、部署、役職名を書き、続いて兄弟姉妹について順番に記します。兄弟姉妹が既に結婚しているなら、義兄義姉にあたる人の情報も加えます。別世帯となっている場合は、住所の記載も必要です。 記載すべき項目については、次第に簡略化されていることもあり、地域差もあるので、どの程度まで記すべきかは世話人に確認しておくとよいでしょう。家族書は、お見合いの段階で必ずしも必要とされるものではなく、結納の場で取り交わされるのが一般的です。こちらも省略されることが多くなっていますが、交換するとなれば、両家がともに同じ形で準備するのがよいでしょう。

恋愛結婚でも釣書が必要なの?

お見合いではなく、恋愛で知り合って結婚となる場合には、釣書は不要です。ただ、相手の両親の世代や環境、考え方によっては、釣書を望まれる場合もあるかもしれません。両家の顔合わせや結納の前に、どんな人物か知っておきたいというのは自然な感情でもあるでしょう。人となりを知ってもらうチャンスであり、話題のきっかけともなるので、相手の家族に希望されれば、釣書を用意しましょう。

釣書を渡すタイミングとは?

釣書は、世話人や仲人を通じ、こういうプロフィールの男性、女性がいます、と知らせ合う書面です。その内容次第で、お互いお見合いをするかどうかを判断します。ですから、釣書は、縁談、お見合いの話があったタイミングで、世話人に預けます。世話人の手を経て相手に届くものなので、釣書の封は開けたまま渡すことを忘れないでください。

本記事は、2016年11月26日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。

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