2022年3月18日金曜日

オリバー・ストーン オン プーチン - 映画情報・レビュー・評価・あらすじ | Filmarks映画


https://filmarks.com/movies/79404

オリバー・ストーン オン プーチン(2017)

The Putin Interviews

製作国:

  • アメリカ

上映時間:230分

感想・評価

531

531の感想・評価

4.7
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プーチンという人物を知りたくて観ました記録。
このためにU-NEXT加入しました。
質問に対して丁寧に答える、データを細かく記憶していてデータに基づいて話す、感情的にならず理性的に考えを述べる、常に堂々としている、コミニュケーションの取り方から神経質な性格と知性を感じ、物凄く頭が良い人なんだろうなというのが伝わった。論点がズレそうになると関係ない話はしたくないと言ったり、答えられない質問に対してはハッキリと答えないと言ったり、インタビューの理想形みたいなインタビューだったので凄く見やすくて、日本の政治家と全然違うなぁと思った。オリバーストーンが攻めた質問をしたり煽ったりしてもあくまで冷静を貫きながら答えていて、常に緊張感はありつつも対話をちゃんとしてくれる人なんだということに驚いた。

戦争はするべきではないし今のプーチンのやり方には全然納得いかないけど、プーチンがどういう考え方をしてるのか少し頭の中を知れた感じが勉強になりました。

何よりプーチンのアメリカへの強い意識と、自国をどうしたいか常に考え続けてるってのは一番伝わってきた。
もうやっぱりアメリカなんですね、結局アメリカなんですよ。日本のメディアがアメリカ寄りなのでこういうロシア寄りの視点で見れたのは新鮮でよかったです。

syuhei

syuheiの感想・評価

3.0
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2017年のオリバー・ストーン監督によるプーチン大統領インタビュー。原題は"The Putin Interviews"。

ウクライナ侵略前&インタビュー企画実現のため仕方ないのかもしれないがオリバー・ストーンがちょいちょいロシアやプーチンを持ち上げる発言をしてるのが気になる。インタビューは4本に分かれてるが1本目前半でプーチンはロシアが統一されるべきという主旨の発言をしている。

プーチンとオリバー・ストーンが『博士の異常な愛情』を一緒に観るという驚きのシーンも。貴重なインタビューであることは間違いないが本作の評価はこの後の歴史が決するのだろう。

https://twitter.com/syuhei/status/1503722297772761093

koita6

koita6の感想・評価

-
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プーチンをインタビューするだけの4時間。理知的でカリスマもあって侮れない男だなーという感じを見せられる。

プーチンは2021年の世界経済フォーラム主催の「ダボス・アジェンダ2021」のスピーチで、欧米に対して「中央集権的な一極集中の『世界秩序』の構築を試みる時代が終わった」と言い、
2022年のウクライナ侵攻直前の演説では「それなりの理由があって、アメリカが自分たちのイメージ通りに形成した、いわゆる西側ブロック全体が、同じ『嘘の帝国』であると確信を持って言える」と言った。

最初のインタビューを受けた頃から2022年のウクライナ侵攻まで、状況は繋がってる。それまでにウクライナで起こってた事や、欧米が他の国でもやってきた事を考えれば、たしかに「欧米がロシアのレッドラインを越えた」という考え方も分かる。。


監督はこの映画の中で「世界に平和と善意をもたらすため」と言っていた。今時は表面的な報道で感情や思想まで左右されかねないから、なんとなく言わんとしてる事は分かるような気がした。

KUBO

KUBOの感想・評価

4.5
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日々、ロシア軍のウクライナ侵攻が伝えられる中、こんなフィルムがあることを知り、早速見てみたのが『オリバー・ストーン オン プーチン』。

4時間に及ぶインタビューフィルムだが、これがおもしろい! おもしろいでは不謹慎かもしれないが、ウクライナ問題がここまでに至るプーチンの思考がかなり理解できる内容に、食い入るように一気見した。

元々、アメリカ政府への批判精神いっぱいのオリバー・ストーンのインタビューは、ロシアへの理解も示しつつ、核心に迫る質問はズバッと聞く。

プーチンも、非常に理性的でそれぞれの質問に真摯に答えている印象を受けた。

以下、インタビュー内容と私の意見を徒然に。


「かつては皆、1つの国に住んでいた。それが突如、異国民になったんだ。」

プーチンの頭の中には大ロシア時代へのこだわりが見て取れる。

「問題はどれだけ権力を握っているかではない。手にした権力を正しく使うかどうかだ」


1999年 チェチェン紛争

「コーカサスやチェチェンで問題が起きた時、アメリカは残念ながら反体制派を支援した。」

「アメリカはテロとの戦いを含め協力の必要性を口にした。だが実際はテロ勢力を利用してロシア情勢の不安定化を画策した。アメリカがチェチェンを支援しているのだ。」

1999年 ハンガリー、ポーランド、チェコがNATOに加盟

2004年 ブリガリア、エストニア、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、スロバキア、スロベニアが加盟

2009年 アルバニア、クロアチアが加盟

東欧諸国が次々にNATOに加盟していく中、四面楚歌のロシアの焦りが伝わってくる。


「NATOを東欧に拡大しないと合意を?」

「ドイツの再統一が決まった時、ソ連軍が撤退し、アメリカの高官とNATOの事務総長が「ソ連に保証する」と言ったんだ。NATOの東の境界線がドイツの国境より東に行くことはないハズだったのに、ゴルバチョフは書面にしなかった。」


NATOの存在意義は?

「私の目には自らの存在を正当化するために、NATOが常に外敵を探しているように見える。もしくは挑発行為によって誰かを敵呼ばわりしている。」

「NATOはアメリカの外交の道具だ。同盟国はいない。属国だけだ。(日本も耳が痛い)」

「一旦NATOに参加してしまえば、何が配備されてもおかしくない。弾道弾迎撃ミサイルや新たな軍事基地。そうなれば、こちらは対抗措置を取るしかない。新たな脅威に対してミサイルの照準を合わせるだけだ。」

「自らの主権国家なしには生きていけない。核の脅威ではなく、こうした国民性を踏まえて公平な関係を構築してもらいたい。」
(プーチンがアメリカに向けて言った言葉だが、今まさにウクライナがそういう気持ちだろう。)


近隣諸国がNATOに加盟するとなぜ脅威になるのか?

「1つ目の脅威としてABMが東欧諸国とロシアの国境付近に配備されることだ。2つ目の脅威はABMの発射台がわずか数時間で攻撃用兵器の発射装置に転用できることだ。我々は戦略的均衡を維持するつもりだ。力の均衡は重要だ。」

ヒラリー・クリントンはウクライナについて厳しい発言をして、プーチンをヒトラーになぞらえた。

「1930年代のヒトラーと同じだ。彼はルーマニアなど他国のドイツ民族が不当に扱われており保護すべきだ」と言った。

オリバー・ストーンがプーチンに薦めて、いっしょに『博士の異常な愛情』を見るシーンは興味深い。


「ロシアには性別による制約や迫害はない。同性愛者が死刑に処されるような一部のイスラム国とは違う。」

「私には伝統的価値観と家族観を守る義務がある。なぜなら同性婚では子供が生まれないからだ。それは神が決めたことだ。」

先日見た『チェチェンへようこそーゲイの粛清ー』をすぐ思い出した。インタビューをしている2017年は、まさに民族浄化によるゲイの粛清が行われていた時。認められないことは認めない。


不勉強な私はこの作品で学んだのだが、ウクライナ問題の根は深く、長い歴史がある。

2004年 ウクライナ「オレンジ革命」

「この地域におけるアメリカの外交政策はウクライナとロシアの関係改善を阻止することだ。」

「ウクライナ国民を解放するためではなく、こうしたイデオロギーに基づき欧米は行動を取った。ウクライナの過激な愛国主義者を支持したんだ。」

民主主義を求める人たちをプーチンはテロリストと呼び、彼らを後押しする欧米諸国はロシアの安定を脅かす敵となる。


2008年 グルジア戦争

この戦争は今回のウクライナへの侵攻とあまりにも似ている。

当時グルジア国内に政府の支配が及ばない地域があり、オリンピック開催中に、グルジア国内で紛争が起きる。その気に乗じてロシア軍がグルジア国境を突破し、親ロシア地域の保護を名目に当該地域を支配してしまった。

タイミングといい、侵攻の理由といい、全く同じだ。


2014年 ウクライナ危機

ヤヌコヴィッチ大統領(親ロシア派)がウクライナとEUの連合協定を延期。その直後、暴動が起きた。

ルガンスク州とドネツク州(今回、プーチンが独立国家として承認したところ)はクーデターを承認しなかった。

内戦が続き死者数千人。

内戦終了後、民主派の勝利で、当時副大統領だったバイデンはウクライナ議会で演説している。


クリミア併合

「ロシアが併合したのではない。住民がロシアへの併合を決めたのだ。」

(プーチンは占領下のクリミアで投票を行い、住民のほとんどがロシアへの帰属を望んだとしているが、投票の有効性にはもちろん疑問が残る)

「ロシアとウクライナの国民は単なる親戚ではない。ほぼ同じ民族だ。」

「アメリカはウクライナで危機を引き起こし、ロシアに対する敵対心を刺激した。ロシアは敵であり侵略者になり得るとね。」

「ある国で他国の軍隊が合法的に活動できるのは、安全保障会議の決定か当該国の要請がある場合だけだ。」(当時こんな当たり前のことを言ってるのだけれど、今のプーチンに言ってやりたい言葉だ)


ウクライナ問題に関して

「ロシアの領土でありロシアの国民だ。危険にさらされた人々を放っておけない。クーデターを起こしたのは愛国主義者や極右勢力だ。彼らを支持するあなた方(アメリカ人)は8000キロ彼方にいる。ここは我々の国土だ。あなた方はなぜ戦うのか? 我々には戦う理由があり準備もできている。」

*次のプーチンの言葉をどう解釈すればいいのだろう?

「今は誰も想像できないような解決策が遅かれ早かれ登場すると確信している。それと同時に新たな問題が生じ、直面することになる。」

それが今のウクライナ侵攻なのだろうか? 確かに誰も想像できなかった。まさか21世紀の今、こんな露骨な侵略戦争が起こるなんて。では直面する「新しい問題」とは何か? 今まで、持っているだけで絶対使わないと思っていた核兵器使用をちらつかせることで核保有国が好きなように軍事侵攻できる世界であったら、そら恐ろしい。

他に、当時大ニュースだった「スノーデン」問題(オリバー・ストーン監督で映画化)、「ビッグブラザー法」、「アメリカ大統領選挙へのサイバー攻撃」などに関する質問もあった。


それにしても、よくここまでプーチンに突っ込んだインタビューができたものだ。オリバー・ストーン、すごいわ!

なぜ、理性的だったプーチンが、これほどの残酷な侵略戦争をするまでに追い込まれてしまったのか?

プーチンを理解するための超貴重なインタビューフィルム。

U-NEXT に入ってない人は、今から入ってでも見た方がいい作品だ。

Seth

Sethの感想・評価

4.8
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凄すぎる。なんて素晴らしいインタビュー
こんな鋭いドキュメンタリー見たの久しぶり

相手に敬意を持ちつつも、斬り込むところは斬り込んで、互いにしっかりと主張し合うから、非常に見応えがあるし、とても勉強になった

プーチンに対するイメージもかなり変わったし、今の世界情勢と硬直感の理由がよくわかる。
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とても官僚的な人で、インタビューに対してもデータに基づいて合理的に正確に答える姿にびっくり。マッチョで剛腕なイメージだったから、知的な人なんだなと。
ゴルバチョフやエリツィンに対しても尊敬しつつも、忖度はしないところが面白い。

いかにも法学部って感じで、想像以上にインテリだった。

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興味深かったのは、フランスの空想的社会主義を信奉しているってところと柔道から人生哲学を学んだってところ。
ソ連で育っただけあって、彼の政治信条の一丁目一番地は「平等」なよう。

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あと驚いたのはレーガンにも尊敬の念があるということ。チャーチルを褒めるシーンもある。
そして、嫌味なのかはわからないけど、アメリカのことをパートナーと繰り返し呼ぶところに驚いた。

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両者共に、歴史に造詣が深く、議論はクロムウェルやらナポレオンやらスターリンやらカストラやらイヴァン大帝やら、、ものすごく幅広くて圧倒される

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プーチンのある意味魅力?も伝えつつ、もちろん斬り込むところはしっかり斬り込む。

権力体制やら国内の報道の自由やらLGBTの権利などなど、臭い物にも蓋をせずどんどんオリヴァーストーンが斬り込んでいく。

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全体的にすごく見応えがあったし、と同時になんで今の世界情勢がこんなに複雑なのかよく理解できた。
旧西側からすると本当に厄介な人物なんだということがよくわかった。

上海十月

上海十月の感想・評価

3.8
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すっかり歴史政治学者みたいになったオリバー・ストーン。「もう一つのアメリカ史」同様BS世界のドキュメンタリーで放送されていた。のっけからウクライナ問題、クリミア半島、ジョージア侵攻と自説を述べる。またオリバー・ストーンも結構言いたいこと言ってプーチンを煽る。オリバー・ストーンは、どちらかというと左派系に見えるんで受けたのだろうか。イチバンひっくり返ったのは、「博士の異常な愛情」を一緒に見て感想聞くところだ。今回のウクライナ侵攻で核をチラつかせるのは、どういうことなのか?インタビューでは冷静な回答なのだが。見れば見るほど今回のウクライナ侵攻はやりかねない言動が多数で今から見ると不思議じゃない。

小太郎

小太郎の感想・評価

3.8
0

印象的だったのがプーチンがとても相手を尊重する人物と言うこと
柔道(柔の道)を学んで物事がうまく進むようになったと語っていたのにも通じる

そしてロシアで起こる全ての出来事に精通していて驚いた。

権力の座に長く居続けると国民に必要とされてると錯覚する
自分の変化に気づかない事もある
ラスト、オリバーストーンのこの語りにプーチンの反応は、、、

いつか見ようと思ってたけどこのタイミングで見れて良かった
2015~2017年のインタビューです

KJ

KJの感想・評価

4.1
0

プーチンがウクライナ侵攻を感情で動いてるようには思えず、プーチンを知るために見た。自制心が大事を何度も言っていたり、オリバーストーンの伝える数字に対して細かく訂正したり、終始冷静で合理的な部分が見受けられた。もちろん意図的にそう言う振る舞いをしてるって見方もあるけど、さすがKGB出身で頭も良く、かなり身体も若々しくだった。歴代の大統領も否定的な意見は言わず、彼の強みは〜と話したり、アメリカとも友好的な関係を築きたいだったり、オバマのことも褒めていた。少なくとも、日本のメディアで映されるプーチンとは全然違う面が見られて、それだけでも重要な作品やった。一国の主人であるプーチンと、あそこまで長く時間を過ごせるオリバーストーンはさすがやった。

Momo

Momoの感想・評価

5.0
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ソ連崩壊後、国際社会の一員として認めらるべく頑張ったが、相変わらずのならず者扱いに苦悩するプーチンのロシアに、マイケル・コルレオーネの悲劇がかぶった。
このドキュメンタリーのプーチンは、とても聡明で率直で、ウクライナ侵攻中という状況下の視聴でも私を魅惑する。
この撮影の後、今日に至るまでに彼の中で何があったのか知りたい。

※好きなシーン※
◼️国防省の将軍の報告をテレビ電話で聴くシーンはまるで映画。
◼️「希望は常にある。我々が棺桶に入るまでは。」
「ワオ!ロシア的だ。ドストエフスキーみたいだ!」
プーチンにやにや😏
◼️アイスホッケーの試合後
「さっき転んでましたよね。」
「つまづいたんだ。」
◼️オリバーストーンの奥さんに
「白夜のサンクトペテルブルグがおすすめだ。」

SCIRE

SCIREの感想・評価

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侵攻直前に全エピソードを視聴。
幾らか見解に同意できることもあっただけに
今日の状況、彼の判断にがっかりしている。
(2022.03.01地点)


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