2022年11月11日金曜日

イエスという男 第二版 増補改訂 | 田川 建三 |本 | 通販 | Amazon


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2013年5月11日に日本でレビュー済み 
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キリスト教会、神学者等の従来の福音書解釈を徹底的に批判する大労作だと思う。
イエスが生きた時代背景を深く深く掘り下げ、イエスという男を歴史の先駆者としての壮絶な生を生きた一人間として描き切った衝撃の書である、個人的には。

信者ではない一日本人である私には、どうしても理解できない宗教的熱狂の根源を知りたくて購入した。
装飾虚飾歪曲演出創作された教会のイエスを、もう一度私たちのイエスに取り戻そうとする著者の批判的姿勢は実に痛快で刺激的。

是非、一読をおすすめするし、時には批判的視点で本書を読むのも自由だろう。
田川健三は、おっかない先生だけど、ぼくの好きな先生♪なんだ・・・。

以下、目次。
第一章 逆説的反抗者の生と死
    一 歴史の先駆者
    二 イエスの出生
    三 それならお前はどう祈る?
    四 イエス叙述の方法
    五 イエスは愛の説教者ではない
    六 「十戒」批判
    七 逆説的反抗
    八 貧しい者は本当に辛いか?
第ニ章 イエスの歴史的場
    一 ヘロデ家とローマ風
    二 ソロモンの栄華
    三 宗教史的背景?
    四 イエスと熱心党
    五 帝国の税金と神殿税(カイサルのものと神のもの)
第三章 イエスの批判 − ローマ帝国と政治支配者
    一 イエスの相手
    二 災害としてのローマ支配
    三 右の頬をなぐられたら
    四 諸国民の支配者
    五 奴隷について
    六 社会関係と神観念
第四章 イエスの批判 − ユダヤ教支配体制にむけて
    一 預言者の墓を建てる者
    二 イエスと旧約律法
    三 律法学者批判
    四 「汚れ」と「清め」− パリサイ派の生活支配
    五 「安息日」批判
    六 神殿貴族の権力
第五章 イエスの批判 − ユダヤ教支配体制にむけて
    一 日雇労働者の賃金もしくは社会的平等
    二 大土地所有者、農業労働者、「失業」
    三 分水嶺の両側 − 地主の慈善、神の前の平等
    四 農民一揆 − 隠喩的語り口の限界
    五 資本の増殖と能力崇拝
    六 小作人の借金を棒引きにせよ
    七 富に対する直感的な反発
第六章 宗教的熱狂と宗教批判の相克
    一 イエスにおける宗教的熱狂の自己相克
    二 神の国 − ユダヤ教の発想
    三 神の国 − 洗礼者ヨハネの極限
    四 「罪の赦し」を祈りたければ・・・
    五 イエスと洗礼者ヨハネ
    六 ヨハネの死
    七 倫理観念の異様な拡大? − 「姦淫」の女
    八 イエスのまわりの女たち
    九 「神の国」の逆説的批判
    十 宗教的熱狂 − 病気治療へののめりこみ
    十一 植民地支配下の奇跡信仰
    十ニ イエスの熱狂 − 異常が日常に浸透しはじめる
    十三 「人の子」 − 終末論的確信
    十四 「人の子」 − 一人の人間の確信と絶望
    十五 イエス受難物語
    十六 十字架の死の苦痛
あとがき
※ヘロデ家の家系(表)
※イエス時代のパレスチナ(地図)
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ベスト500レビュアー
2019年1月22日に日本でレビュー済み 
Amazonで購入
革命者としての人間イエス。
歴史には作為が入る。
事実か、それとも創作か、時が過ぎれば何も分からない。
色々考えさせられました。
歴史は過ぎ去った事実ではなく、創られるものなのでしょうね。
そして、今この瞬間も同様なのだと思います。
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