2023年6月4日日曜日

秦氏考 金春禅竹


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4)秦氏系図解説・論考
 現在、世界無形文化遺産として、日本では「能楽」及び「人形浄瑠璃文楽」が認定されており、さらに「歌舞伎」が認定されることになった。
「能」は、室町時代初期に観阿弥・世阿弥父子によって確立された日本を代表する芸能とされており、猿楽・散楽・雅楽・伎楽などのそれまでの日本の伝統芸能を「謡曲」と言われる台本と併せて極限にまで芸術性を高めた舞曲として集大成したものである。
筆者は、観世流の謡曲を20年来習ってきたが、未だかけだしの域を出ないまま楽しんでいる。

さて、この能の確立者である観阿弥・世阿弥父子の出自は古来謎であった。
ところが最近(昭和37年)になって伊賀の上嶋家系図なるものが発見されて、関係者の関心を引いた。
系図4に「能」各流派関連系図を筆者の創作系図として載せた。これはこの上嶋家系図と従来の公知系図を筆者の判断で結びつけたものである。
南朝の武将「楠木正成」は、余りにも有名である。勿論ここまでの橘氏・楠木氏系図にも諸説あることは既稿「越智氏考」の中でものべてきた。ここには最もポピュラーな系図で示した。
上嶋家系図で、観阿弥清次が楠木正成の姉妹と伊賀の豪族である上嶋景盛の息子で服部氏の養子になった服部元成(一説では、服部氏は秦氏の流れを引くとされ、江戸時代の忍者服部半蔵にもつながる。)との間の子供(3男)であるとなっている。この清次が猿楽師である山田氏に養子となり「観世」を名乗る。義兄に「能楽」宝生家を興した「宝生」がいる。
清次の妻は上嶋家の血を引く永富氏の娘である。この娘の兄弟の裔が現在の鹿島建設の創始者「鹿島家」である。
清次との間に世阿弥元清が生まれる。この娘(美和)と結ばれたのが「金春(こんぱる)禅竹」である。
金春家は大和猿楽の元祖的存在である円満井(えまい)座亦名竹田座を取り仕切っていた。諸説あるが、能の最古の流派であるとされている。
この金春家こそ秦氏の末裔であり、秦川勝の直系の子孫として系図が残されている。

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