https://youtu.be/95_coRq4wwE
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天地と一處に永く語り繼いで行く樣に、と神功皇后が、この靈妙不思議な石を、お据ゑになつたのにちがひない。
梅花の歌。三十二首並びに序
天平二年正月十三日、帥老の宅に萃り、宴會を申べつ。時に初春の令月にして、氣淑く風和やかに、梅は鏡前の粉ひを披き、蘭は珮後の香を薫しぬ。加以、(シカノミナラズ)曙の嶺は雲を移し、松は蘿を掛けて蓋を傾け、夕の岫は霧を結びて、鳥は縠(トナミ)に封ぜられて林に迷ふ。庭には新喋舞ひ、空には故雁歸れり。於是天を蓋にし、地を座にして、膝を促けて、觴を飛し、言を一室の裏に忘れて、衿を煙霞の外に開き、淡然として自ら放ち、快然として自ら足れり。若し翰苑に非るよりは、何を以て情を攄(ノ)べむ。請はくは、落梅の篇を紀さむことを請ふ。古今夫何ぞ異ならめや。宜しく園の梅を賦して、聊か短詠を成すべしてへり。
(大伴(ノ)旅人)
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