ハイネがルテーチア312でヴェルネの絵画作品に言及
創世記38:12~18
JUDAH AND TAMAR
Deutsch: Judas und Tamar Français : Juda et Thamar 分野 絵画作品 ジャンル 宗教美術 ウィキデータを編集 日付 1840年 技法 キャンバス、油絵 寸法 高さ: 129 cm;幅: 97.5 cm
https://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Emile_Jean_Horace_Vernet_001.jpg
新改訳
創世記
三八章 1 そのころのことであった。ユダは兄弟たちから離れて下って行き、その名をヒラというアドラム人の近くで天幕を張った。 2 そこでユダは、あるカナン人で、その名をシュアという人の娘を見そめ、彼女をめとって彼女のところに入った。 3 彼女はみごもり、男の子を産んだ。彼はその子をエルと名づけた。 4 彼女はまたみごもって、男の子を産み、その子をオナンと名づけた。 5 彼女はさらにまた男の子を産み、その子をシェラと名づけた。彼女がシェラを産んだとき、彼はケジブにいた。 6 ユダは、その長子エルにタマルという妻を迎えた。 7 しかしユダの長子エルは主を怒らせていたので、主は彼を殺した。 8 それでユダはオナンに言った。「あなたは兄嫁のところに入り、義弟としての務めを果たしなさい。そしてあなたの兄のために子孫を起こすようにしなさい。」 9 しかしオナンは、その生まれる子が自分のものとならないのを知っていたので、兄に子孫を与えないために、兄嫁のところに入ると、地に流していた。 10 彼のしたことは主を怒らせたので、主は彼をも殺した。 11 そこでユダは、嫁のタマルに、「わが子シェラが成人するまで、あなたの父の家でやもめのままでいなさい」と言った。それはシェラもまた、兄たちのように死ぬといけないと思ったからである。タマルは父の家に行き、そこに住むようになった。
12 かなり日がたって、シュアの娘であったユダの妻が死んだ。その喪が明けたとき、ユダは、羊の群れの毛を切るために、その友人でアドラム人のヒラといっしょに、ティムナへ上って行った。 13 そのとき、タマルに、「ご覧。あなたのしゅうとが羊の毛を切るためにティムナに上って来ていますよ」と告げる者があった。 14 それでタマルは、やもめの服を脱ぎ、ベールをかぶり、着替えをして、ティムナへの道にある135エナイムの入口にすわっていた。それはシェラが成人したのに、自分がその妻にされないのを知っていたからである。 15 ユダは、彼女を見たとき、彼女が顔をおおっていたので遊女だと思い、 16 道ばたの彼女のところに行き、「さあ、あなたのところに入ろう」と言った。彼はその女が自分の嫁だとは知らなかったからである。彼女は、「私のところにお入りになれば、何を私に下さいますか」と言った。 17 彼が、「群れの中から子やぎを送ろう」と言うと、彼女は、「それを送ってくださるまで、何かおしるしを下されば」と言った。 18 それで彼が、「しるしとして何をあげようか」と言うと、「あなたの印形とひもと、あなたが手にしている杖」と答えた。そこで彼はそれを与えて、彼女のところに入った。こうしてタマルは彼によってみごもった。
19 彼女は立ち去って、そのベールをはずし、またやもめの服を着た。 20 ユダは、彼女の手からしるしを取り戻そうと、アドラム人の友人に託して、子やぎを送ったが、彼はその女を見つけることができなかった。 21 その友人は、そこの人々に尋ねて、「136エナイムの道ばたにいた遊女はどこにいますか」と言うと、彼らは、「ここには遊女はいたことがない」と答えた。 22 それで彼はユダのところに帰って来て言った。「あの女は見つかりませんでした。あそこの人たちも、ここには遊女はいたことがない、と言いました。」 23 ユダは言った。「われわれが笑いぐさにならないために、あの女にそのまま取らせておこう。私はこのとおり、この子やぎを送ったのに、あなたがあの女を見つけなかったのだから。」 24 約三か月して、ユダに、「あなたの嫁のタマルが売春をし、そのうえ、お聞きください、その売春によってみごもっているのです」と告げる者があった。そこでユダは言った。「あの女を引き出して、焼き殺せ。」 25 彼女が引き出されたとき、彼女はしゅうとのところに使いをやり、「これらの品々の持ち主によって、私はみごもったのです」と言わせた。そしてまた彼女は言った。「これらの印形とひもと杖とが、だれのものかをお調べください。」 26 ユダはこれを見定めて言った。「あの女は私よりも正しい。私が彼女にわが子シェラを与えなかったことによるものだ。」それで彼は再び彼女を知ろうとはしなかった。 27 彼女の出産の時になると、なんと、ふたごがその胎内にいた。 28 出産のとき、一つの手が出て来たので、助産婦はそれをつかみ、その手に真っ赤な糸を結びつけて言った。「この子が最初に出て来たのです。」 29 しかし、その子が手を引っ込めたとき、もうひとりの兄弟のほうが出て来た。それで彼女は、「あなたは何であなたのために割りこむのです」と言った。それでその名は137ペレツと呼ばれた。 30 そのあとで、真っ赤な糸をつけたもうひとりの兄弟が出て来た。それでその名は138ゼラフと呼ばれた。
ユダとタマル (模写)
2021/01/23
その後、タマルは、シェラと再婚する見込みがないことを気付き、このままでは子供も持てないと追い詰められる。ユダが羊の毛を刈るのを監督するため、ティムナに来ることを聞いたタマルは、ベールを纏い、娼婦を装いユダを待った。ユダは、義理の娘と気付かず、タマルに声をかける。「ヤギ一頭でどうだ?後で届けるよ」と誘うユダに、タマルは「何か保証をくださいな」と要求し、ユダの印章と杖を預かる。
暫くしてユダは、実家に帰っているタマルが妊娠したと聞き、その不義を責めようとタマルを呼びつける。そこで自分の印章と杖を見せられ、タマルの子が自分の子と知る。許されたタマルは、ペレツとゼラという双子を出産した。
なんとも奇妙な話だが、この系図の最後に位置するのがイエスというのも何とも言えない。
画家の家系を持つフランス19世紀の画家 Horace Vernet(オラース・ヴェルネ1789-1863)は、このタマルがユダから印章と杖を受け取るシーンを描いた(Judah et Tamar 1840年130 x 98 cm Wallace Collection)。中央が明るいエキゾチックな美しい絵で、タマルの心に企てを持ち誘惑しようという表情、ユダの情欲に溺れた表情、それを横目で見下ろすラクダの全てを知っているような不気味な表情が面白い。
↓僕が、初めて模写というものをした記念すべき(?)第一作目。78 x 58cm 2014年11月完成。この頃は、油絵というものがよく分からず(今は分かっているという意味ではない)、試行錯誤し稚拙である。肌には、ネープルス・イエローをベースに使っている(これより後は使っていない)。忸怩たるものもあるので、もう一回描いてみたい。
タマル (創世記)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ユダとタマル(19世紀、オラース・ヴェルネ画)
タマルは、旧約聖書の『創世記』に登場する人物で、ユダの息子たちの妻。
人物
ユダの長男・エル(英語版)と結婚するが、死別。その後、ユダは次男・オナンに対し、タマルと結婚し兄の血筋を残すよう命じる。しかし、オナンはタマルと関係を持つたびに、子種を地に流した(膣外射精)ため、神により殺される。ユダは、タマルに、三男シェラ(英語版)が成人するまで未亡人として実家に留まるよう命じた。(『創世記』38章)
その後、タマルはシェラと再婚する見込みがないことが判明すると、身分と姿を娼婦に偽り、ユダと関係を持つ。この時、代価の支払いの保証として、ユダの印章と杖を預かった。タマルの姦淫を密告するものがあったが、相手がユダであることが証明され処罰を免れる。タマルはペレツとゼラという双生児を出産した。(『創世記』38章)
タマルとユダの姦淫は、芸術作品のモチーフとなっている。
関連項目
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