https://www.amazon.co.jp/dp/4122035821/
完訳フロイス日本史〈3〉安土城と本能寺の変―織田信長篇(3) (中公文庫) (日本語) 文庫 – 2000/3/1
ルイス フロイス (著), 松田 毅一 (翻訳), 川崎 桃太 (翻訳)
散逸していた原典写本を蒐集し、初めて完訳した織豊時代の第一級史料。第三巻は、信長の安土築城とセミナリオの建設、荒木一族の処刑と本能寺での信長の劇的な最期、および細川ガラシア、名医曲直瀬道三の改宗など、戦国史での重要な出来事を詳述する。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。
https://www.amazon.co.jp/dp/4122068657/
2020年3月20日に日本でレビュー済み
散逸していた原典写本を蒐集し、初めて完訳した織豊時代の第一級史料。第三巻は、信長の安土築城とセミナリオの建設、荒木一族の処刑と本能寺での信長の劇的な最期、および細川ガラシア、名医曲直瀬道三の改宗など、戦国史での重要な出来事を詳述する。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。
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回想の織田信長-フロイス「日本史」より (中公文庫) (日本語) 文庫 – 2020/3/19
2020年3月20日に日本でレビュー済み
史料的価値の高い、イエズス会ポルトガル人宣教師ルイス・フロイスの『日本史』から織田信長関連の歴史記述を抜粋して編纂した文庫本である。
①イエズス会日本副管区長から命じられて記述した歴史書(報告書)なので、キリスト教的関心からの記述が多くを占める。しかし、そのため、本能寺の変直後の都の混乱・無政府状態(アナーキー)を詳細に記述している。
②本能寺の変の原因について、フロイスの分析は、明智光秀の謀略・権力欲をあげる。そして戦略・陰謀に長けた人物として光秀を評価する。当時の光秀が置かれていた状況、他の信長家臣との関係や戦国大名と取り結んでいた関係については、記述することはない。ということは、フロイスが戦国大名との政治的関係の中に深く入り込んでいなかったことを示す。あくまでもキリスト教の布教という宗教的関心から当時の戦国大名の行動を眺めているのである。
③そしてフロイスにとって、最大の関心は、本能寺の変によって信長が倒された後の都の混乱・無秩序状態の記述である。盗賊の跋扈、放火・略奪の横行、教会財産の没収など自分や宣教師、司祭たちが被る生命の危険である。この点の記述こそ本書の白眉である。
④山崎の合戦による秀吉の勝利までの混乱と対応は他の歴史書では知ることが出来ない周囲の状況を本書によって知ることが出来る。やはり本書は安土桃山時代を知る貴重な第一級の史料である。
お勧めの一冊だ。
①イエズス会日本副管区長から命じられて記述した歴史書(報告書)なので、キリスト教的関心からの記述が多くを占める。しかし、そのため、本能寺の変直後の都の混乱・無政府状態(アナーキー)を詳細に記述している。
②本能寺の変の原因について、フロイスの分析は、明智光秀の謀略・権力欲をあげる。そして戦略・陰謀に長けた人物として光秀を評価する。当時の光秀が置かれていた状況、他の信長家臣との関係や戦国大名と取り結んでいた関係については、記述することはない。ということは、フロイスが戦国大名との政治的関係の中に深く入り込んでいなかったことを示す。あくまでもキリスト教の布教という宗教的関心から当時の戦国大名の行動を眺めているのである。
③そしてフロイスにとって、最大の関心は、本能寺の変によって信長が倒された後の都の混乱・無秩序状態の記述である。盗賊の跋扈、放火・略奪の横行、教会財産の没収など自分や宣教師、司祭たちが被る生命の危険である。この点の記述こそ本書の白眉である。
④山崎の合戦による秀吉の勝利までの混乱と対応は他の歴史書では知ることが出来ない周囲の状況を本書によって知ることが出来る。やはり本書は安土桃山時代を知る貴重な第一級の史料である。
お勧めの一冊だ。
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