2023年8月24日木曜日

天孫皇統になりすましたユダヤ十支族 「天皇渡来人説」を全面否定する | 落合 莞爾 |本 | 通販 | Amazon

天孫皇統になりすましたユダヤ十支族 「天皇渡来人説」を全面否定する | 落合 莞爾 |本 | 通販 | Amazon

天孫皇統になりすましたユダヤ十支族 「天皇渡来人説」を全面否定する | 落合 莞爾 |本 | 通販 | Amazon

 まず、率直に述べておきたいのは、この本で落合氏が提示する歴史観は今までに見たことがなく、理解するのに暇がかかったことだ。そして、今でも十分には呑み込めないでいることだ。でも、歴史の真相はこういうことなのかもしれないという関心をそそられ、著者のほかの本も読みたくなったので☆5個にした。

 人類の歴史といえば、4大文明から始まったと学んだ。大河の流域に並列的に生まれたと思っていたが、ここが違うというのだ。メソポタミアのウバイド文明が最初の文明で、これが波のように世界に広がっていったというのだ。そして、彼らが金(ゴールド)を信用材として用いる方法を編み出し各地の開発に充ててきたものだという。このようにウバイド人が莫大な金を元に世界を経済的にコントロールする勢力がワンワールドと呼ばれるものであって、古代から現代に至るまで世界を動かし続けているという。ユダヤ勢力は、メソポタミアとエジプト文明の仲介者としてワンワールドとともにある。

 そして、この勢力に日本の皇室が関わっているという驚くべき事実が指摘されている。つまり、日本皇室がユダヤの末裔であることを理由にワンワールドの管理権限を握ろうとする方々とユダヤの末裔ではないという真実の歴史を維持しようという方とがおられ、20年以上の間、皇室に対立を引き起こしていたらしい。具体的には本書を読んでいただきたい。

 筆者は、古代日本に到達したイスラエル10氏族は、独自の政体を立てずに、日本古代の有力氏族に背乗りする形で日本の政治に関与してきたという。すなわち豊後海部氏(全国の海人を束ねる)に背乗りし、出雲を経て最終的には丹後に独自の国家を立てたアヤタチ(ユダヤ特区)であって、彼らは姓(かばね)を持たなかったので、豊後海部氏の系図や事跡を買い取って系図操作を行い、皇統に関連があるもののように装ったのだという。

 この説の前提として、皇統の欠史八代の天皇は実在しており、それも皇室は神武以来日本にあった(葛城王朝)のであって、外来ではないという事実が重要である。しかし、大東亜戦争後、連合国の対日間接侵略の一環として、日本人の歴史を貶めるために欠史八代を意図的に不在として、皇室が外来の勢力だという可能性を作出しているという(そうして半島優越史観を導く)。その歴史観が、皇統とユダヤに関連があるとする見方、つまりそうすることでワンワールドの金の管理権限に関与しようとする立場にも結びつくというもののようだ。ワンワールドの金の管理権限を持つために歴史の歪曲をも利用しようというのであろうか。
 
 そのために豊後海部氏の系図(ユダヤに操作されたもの)が短期間の調査だけで国宝に指定されている事実が指摘される。対日間接侵略はこんなところにまで及んでいるのである。驚いてしまったが、それに協力する日本人の勢力があるから可能なのである。筆者自身は、海部氏系図は国宝には値しないという観点から綿密な論証を行なっている。

 本当かね、と言いたくなる箇所はけっこうある。しかし、やはり本当なのだろうな、という思いにもなる。落合氏の他の著書も読んでみたいと思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿