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トランプは「イランに完全勝利した」と言う。だが現実は、まったく逆だ。
イラン攻撃から1時間後、米軍施設は体系的に破壊され始めた。バーレーンの第5艦隊基地はほぼ壊滅。10基以上の高価なレーダーシステムが破壊され、1基あたりの損失は5億ドルから10億ドルにのぼる。 空軍も海軍も「全滅させた」という主張は、現実とかけ離れている。
トランプが致命的に誤解していたのは、イランの"持久力"だ。
イスラエルですら、ハマスという"軽装備の組織"を2年半包囲しながら倒せていない。それなのに、イランという山岳国家の90万人以上を相手に、短期決戦などできるはずがない。しかも米軍の地上兵力は、ノルマンディー上陸作戦の半分以下だ。
問題は、これが「経済的な自己破壊」でもあるということだ。
ホルムズ海峡が事実上封鎖された。世界の石油供給の20%、液化天然ガスの25%、肥料の35%がこの海域を通る。米国内のガソリン価格は4週間で25%上昇。ディーゼルは2ドル以上上がった。これは単なる物価高ではない。北半球の植え付け時期に肥料が届かない——つまり、これから食糧危機が始まる。
トランプが「ホルムズ海峡は米国の問題ではない」とツイートしたのは、もはや出口を探す溺れる男の姿だ。欧州に「北大西洋条約機構はペーパータイガーだ」と脅し、グリーンランドの買収を持ち出すなど、錯乱の度合いを深めている。
しかしイランが要求する"出口"は、単なる停戦ではない。
イランの外相は「政治的解決」と言う。その中身は、米国の地域からの完全撤退、そして湾岸諸国からの米軍追放だ。イランはすでに「自国海域内の別ルート」を通じたホルムズ海峡の"事実上の国有化"に動いている。湾岸諸国がこのルートを使いたければ、米軍を追い出し、石油を人民元で決済せよ——これは石油ドル体制の崩壊を意味する。
ここで見落とされているのは、「国際法」という枠組みそのものが消えたという現実だ。
トランプ政権のスティーブン・ミラーらは「国際法や国際機関は無価値だ」と言い放つ。これは第二次世界大戦後に構築された制度的枠組みの完全な否定だ。今の状況は、国際連盟が機能せずに第二次世界大戦に突入した1930年代に近い。
トランプに出口はあるのか?
もし彼がイランに「国際原子力機関の全面査察受け入れ」と「核不拡散条約の順守」を認めさせ、その代償として「ペルシャ湾からの米軍撤退」を約束できれば、理論上は「勝利宣言」が可能かもしれない。しかしそれはシオニスト層の激しい反発を招き、彼の支持基盤はすでにタッカー・カールソン、マージョリー・テイラー・グリーン、ジョー・ローガンらからも崩れ始めている。
もう一つの選択肢は「アメリカ・ファースト」の再定義だ。
2025年12月の国家安全保障戦略は「西半球と東アジアに集中するため、中東と欧州から撤退する」と明記していた。今回の混乱を機に「北大西洋条約機構は役立たずだ。欧州は見放した」と欧州を非難し、中東から撤退する——これが"勝利"として売れるかは別として、少なくとも戦略的には一貫している。
だが問題は、トランプにはもはや"戦略"という言葉を使う資格すらないことだ。
"グランド・ストラテジー"という言葉を使うたびに、誰かが言う。「そんなものは存在しない」。今や米軍の兵器生産に必要なガリウムの99%は中国からの輸入に依存している。戦争を仕掛けるための武器を、戦争を仕掛ける相手から買わなければならない。これが米国の現実だ。
トランプは「勝利」を宣言できるだろうか。それとも彼の政権は、この戦争とともに沈んでいくのか。
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対談:Larry Johnson: Trump & Netanyahu Seek Exit Ramp in Iran
著者: ラリー・ジョンソン(元CIA分析官)、グレン・ディーゼン(政治学者)
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