2023年9月4日月曜日

第101回~阿南古事記研究会の会員,請田和彦氏が阿南市にある 袙 あこめ 海岸について調べていた。袙とは,装束の中着のこととあり,さらに調べていると「のうし(直衣)」という言葉にいきあたった。

第101回~

第101回~

 阿南古事記研究会の会員,請田和彦氏が阿南市にある あこめ 海岸について調べていた。袙とは,装束の中着のこととあり,さらに調べていると「のうし(直衣)」という言葉にいきあたった。
 「古事記」を毎日読んでいる請田氏は,ピンと来た。イザナギの神が,「 竺紫 つくし 日向 ひむか たちばな 小門 をど 阿波岐原 あはきはら 」で禊ぎ祓いした時に,杖から 衝立船戸 つきたつふなとの 神。帯から 道之長乳歯 みちのながちはの 神。 ふくろ から 時量師 ときはかしの 神。 けし から 和豆良比能宇斯能 わづらひのうしの 神。 はかま から 道俣 ちまたの 神。 かがふり から 飽咋之宇斯能 あきぐひのうしの 神。左手の飾りから 奥疎 おきざかるの 神・ 奥津那藝佐毘古 おきつなぎさびこの 神・ 奥津甲斐辨羅 おきつかひべらの 神。右手の飾りから 邊疎 へざかるの 神・ 邊津那藝佐毘古 へつなぎさびこの 神・ 邊津甲斐辨羅 へつかひべらの 神。以上の十二神が生れた。
 「のうし(直衣)」とは, 和豆良比能宇斯能 わづらひのうしの 神のことではないか?と思ったという。「古事記」の解説書では,「わづらいの主神」と書かれているが,衣から現れた神が, 和豆良比能宇斯能 わづらひのうしの 神であるので,けがれた衣の神と考える方がつじつまが合う。 奥疎 おきざかるの 神・ 奥津那藝佐毘古 おきつなぎさびこの 神・ 奥津甲斐辨羅 おきつかひべらの 神は,沖の伊島の當所神社に祀られ, 和豆良比能宇斯能 わづらひのうしの 神も あこめ に関係するとなると,イザナギの神が禊ぎした地は,阿南市の見能林である事がより鮮明に浮かび上がってくる。

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