2023年5月9日火曜日

円の面積がπr^2になる納得の理由 – 図形を使った証明 | 数学の面白いこと・役に立つことをまとめたサイト

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円の面積がπr^2になる納得の理由 – 図形を使った証明

2018年9月8日

この記事ではこんなことを紹介しています

「円の面積の公式であるS=πr2が、なぜそのような形で書けるか」

ここではその理由を、図形を使って視覚的に納得できる説明を紹介します。

証明には小学校の算数の知識までしか使わないので、小学生に理由を聞かれたときにも使えます。

私ははじめてこの説明を聞いたとき、感動しました。

目次
  • 1. 円の面積がπr2になる理由を説明できますか?
  • 2. 図形を使って円の面積の公式を証明する
    • 2.1. 輪を作って棒にする
    • 2.2. 三角形の面積を求めれば…
  • 3. まとめ

円の面積がπr2になる理由を説明できますか?

ここでの主役は、円の面積Sの公式、

S=πr2,r=

です。

もはやいつ習ったかも忘れたぐらい、超基本的な公式の一つですよね。(小学校高学年くらいで習うんでしたっけ?)

しかし、なぜ、

円の面積は円周率πに半径rを2回掛けたもの(πr2

になるかを小学生に説明するには、どうすればよいでしょうか?

実は、すごく面白くて、納得のいく説明があるんです。

ここでは、それを紹介します。

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図形を使って円の面積の公式を証明する

ここでは、図形を使って円の面積の公式を証明していきます。

まずは、下の図のような普通の円を用意しましょう。

半径はrです。

輪を作って棒にする

下の図のように、この円からたくさんの輪を作るように切っていきます。

玉ねぎみたいですね。

次に、切った輪を引き延ばして棒にしましょう。

これをすべての輪について行い、順番に並べていきましょう。

ただし、一番内側の中心は、すごく小さいのでここだけはそのままでよいでしょう。

では、具体的に引き延ばした1本の棒について、長さを考えましょう。

例えば、内側から数えて5番目の輪について考えましょう。

この輪の中心からの距離はr0であるとします。

このとき、輪を棒にしたときの長さはどうでしょうか?

これは、円の円周の長さを考えれば分かりますね。

円周の長さは、

r0=2πr0

です。

ですので、内側から数えて5番目の輪の長さは2πr0となります。

では、10番目の輪の長さはどうでしょうか?

この輪の中心からの距離は5番目の輪の2倍であることはすぐに分かるでしょう。

よって、長さも2倍になります。

このように、短い方から棒を並べていったとき、直線的(線形)に長さが伸びていくことがわかります。

三角形の面積を求めれば…

ここまできたら後は、下の図の三角形の面積を求めれば、円の面積が求まることがわかります。

三角形は円から作られたものなので、当然面積は変化していないからです。

では、三角形の面積を求めるため、高さと底辺の長さを考えます。

下の図から分かるように、底辺は円の半径と等しくなるはずですね。

では、高さはどうでしょう。

これは、円の円周と同じ長さになることがわかります。

これで三角形の面積を求めるための準備ができました。

底辺の長さがr、高さが2πrですので、

=r×2πr2=πr2

です。

よって、この三角形の面積は、元の円の面積と同じですので、

=πr2

となります。

どうでしょうか?!見事に円の面積の公式が導かれました!

まとめ

  • 円の面積の公式S=πr2は図形を使って視覚的に説明できる
  • ステップ①:円を輪の形にいくつも分割して、棒状に引き伸ばす
  • ステップ②:棒を短い方から順に並べていき、三角形を作る
  • ステップ③:三角形の面積は円の面積と等しいため、三角形の面積を求めればよい

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