2023年4月8日土曜日

Bob Dylan | ボブ・ディラン 来日公演2023 | Live Nation Japan

Bob Dylan | ボブ・ディラン 来日公演2023 | Live Nation Japan

ボブ・ディラン来日公演

"ROUGH AND ROWDY WAYS"
WORLD WIDE TOUR 2021 - 2024

パンデミックを乗り越え、ボブ・ディラン 緊急来日!
初来日から45周年…

ノーベル文学賞受賞後初の日本ツアーが遂に決定!

OSAKA

フェスティバルホール

大阪市北区中之島2-3-18

2023年4月6日(木)
(開場18時/開演19時)
※GOLD席完売!

2023年4月7日(金)
(開場18時/開演19時)
※GOLD席完売!

2023年4月8日(土)
(開場16時/開演17時)
GOLD席完売!

協力:FM802 / FM COCOLO
お問合せ:キョードーインフォメーション
0570-200-888
(11:00-18:00 ※日・祝除く)

TOKYO

東京ガーデンシアター(有明)

東京都江東区有明2-1-6

2023年4月11日(火)
(開場18時/開演19時)
※GOLD席完売!

2023年4月12日(水)
(開場18時/開演19時)

2023年4月14日(金)
(開場18時/開演19時)

2023年4月15日(土)
(開場16時/開演17時)
※GOLD席完売!

2023年4月16日(日)
(開場16時/開演17時)
※GOLD席完売!

主催:朝日新聞社 / テレビ朝日 / Tokyo FM
後援:J-WAVE / interfm
お問合せ:ライブネーション・ジャパン
info@livenation.co.jp

NAGOYA

愛知県芸術劇場

名古屋市東区東桜1-13-2

2023年4月18日(火)
(開場18時/開演19時)

2023年4月19日(水)
(開場18時/開演19時)

2023年4月20日(木)
(開場18時/開演19時)

特別協力:ZIP-FM
お問合せ:CBCテレビ事業部 
052-241-8118

感動の一夜:ボブ・ディラン

大阪フェスティバルホール

2023年4月6日

 

世界中を恐怖に陥れ、すべてのエンターテインメント活動を休止に追い込んだCOVID19パンデミックの終わりが見え始めた2021年秋、ボブ・ディランは『ラフ&ロウディ・ウェイズ・ワールド・ワイド・ツアー2021-2024』をスタートさせ、2022年11月までアメリカ、ヨーロッパを回った。そして今年、2023年のスタートに日本を選んだ。ノーベル文学賞受賞後初めての、2016年以来7年ぶりの本格的日本ツアーだ。

4月6日午後7時10分、フェスティバルホールの明かりが消され、オーケストラによるクラシック音楽が場内に流れ始めると、暗闇のステージに6人のミュージシャンたちが姿を現した。その中に白い帽子を手に持ったディランがいる。

昨年までのアップライト・ピアノに代わって、ステージ中央にベイビー・グランドピアノが正面を向いて設置されている。おかげでボブの顔の表情もよく見える。左側にギターとドラム、中央奥にベース、右側にペダルスティールとギターと、5人のバックバンドの中央にボブが陣取っている。

 

やや長めのイントロに続いてボブが歌い出した。オープニングの定番曲「川の流れを見つめて」だ。4か月の休養をとったおかげもあって、ボブのヴォーカルは実に力強く、明瞭に響く。しわがれた濁声は影も形もない。ボブは2021年にネット配信された『シャドウ・キングダム』で着用していたのと同じ、胸に刺繍を施した黒いカントリースーツの上下を着ている。手に持っていた白いカウボーイハットは被らずに、ピアノの脇に置いたまま。

 

昨年までステージフロア全体が白く光るように埋め込まれた照明に代わり、ステージ両サイドに置かれた強力なライトの明かりだけがステージを照らしている。頭上には照明装置はない。ボブの近年のステージに比べると明るい方だが、それでも一般的なコンサートに比べると、薄暗い。しかも曲によって明るさを変化させたりするわけでもなく、ただぼんやりとステージを照らしているだけだ。照明効果に頼るようなギミックは必要ない。あくまで、主役はディランの歌なのだ。

 

続いて「我が道を行く」と、よく知られた2曲が続いた後、いよいよニューアルバム『ラフ&ロウディ・ウェイズ』の収録曲が2曲続けて歌われた。「アイ・コンテイン・マルティテュード」「偽預言者」。観客は固唾を飲むように静まり返り、一言も聞き逃さないぞと聞き耳を立てる。不思議な緊張感が会場を包み込む。これもディランのコンサートの醍醐味の一つの要素だとぼくは思っている。

 

心地よい緊張感を和らげるように「マスターピース」が歌われる。ピアノにヴァイオリンとアコースティック・ギターが絡み、『シャドウ・キングダム』で聴かせた新しい歌詞が披露された。曲の後半はボブのピアノがリードするジャム・セッションのような演奏が場内に響く。

 

続いてニュー・アルバムから不気味な「ブラック・ライダー」と「マイ・オウン・ヴァージョン・オブ・ユー」が歌われた。死神を連想させるブラック・ライダー、フランケンシュタインを思わせる恐ろしい人造人間を組み立てる物語、ボブ特有の死と終末感が広がる。まるでボブが発することばに襲われるように感じた人もいただろう。ことばの意味が明確に理解できなくても、ボブのヴォーカルは襲いかかってくるのだ。歌が持つ魔力が感動を呼ぶ。

 

一転してヴァイオリンが奏でられ、ボブがゆったりと歌い出す。「アイル・ビー・ユア・ベイビー・トゥナイト」、今夜はきみのベビーになるよ、とセクシーなヴォーカルを聞かせるボブに、うっとりした観客を大勢いるだろう。81歳、魅力は衰えを知らない。曲の後半は、椅子から立ち上がって踊り出したくなるようなホンキートンク調の楽しい雰囲気に変わる。

 

ニューアルバムから「クロッシング・ザ・ルビコン」がヘヴィーなブルース調で歌われ、ヴァイオリンを聴かせた明快な「トゥ・ビー・アローン・ウィズ・ユー」に続く。これも『シャドウ・キングダム』で披露した新しい歌詞で歌われた。

 

いよいよ今夜のハイライトの1曲、「キー・ウェスト」が始まった。壮大なシネマを見ているような光景が脳裏に浮かんでくる。理想のパラダイス、キー・ウェストに思いが馳せられ、だれもが歌の世界に引き込まれたはずだ。10分を超える大作を歌い終えたボブは、初めてピアノを離れ、ふらふらとステージ中央に歩み出てきた。何かことばを発するわけでなく、ただ、反応をたしかめるように観客を見回すと、すぐにピアノに戻って行った。おそらくボブ自身、満足感に浸っていたのだろう。いかにもボブらしい。

 

次はボブのシングル・ヒット曲「ガッタ・サーヴ・サムバディ」。さすがに観客もノリノリだ。一転してニューアルバムから美しいラヴソング「アイヴ・メイド・アップ・マイ・マインド・トゥ・ギヴ・マイセルフ・トゥ・ユー」が歌われた。この曲はボブの歌のうまさが際立っている。多くの歌手がカヴァーする「メイク・ユー・フィール・マイ・ラヴ」のような歌になるかもしれない。

 

ボブが卓越したヴォーカリストであることを照明したアメリカン・ソング・ブックの中から「ザット・オールド・ブラック・マジック」が続いた。この曲はボブのバック・バンドのすばらしさを味わえる仕上がりになっている。次はニューアルバムから「マザー・ミューズ」が歌われた。ドラムレスといってもいいほど、ボブのピアノとトニーのストリングベースだけで、流れるような美しい曲になっている。観客の夢見心地が膨らむ。

 

いよいよラストが近づく。ボブの得意なシカゴ・ブルースでニューアルバムから「グッバイ・ジミー・リード」が歌われた。昨年まではここでメンバー紹介をして、ステージを去り、間をおいてアンコールに戻っていたが、今夜は違った。そのまま「エヴリー・グレイン・オブ・サンド」が始まった。よく知られた美しい代表曲の調に観客は酔いしれる。この曲で初めてハーモニカを演奏した。歌い終えると今夜初めてボブが「サンキュー」と喋った。観客が沸く。続けてボブがメンバー紹介を始めた。「ドラムはジェリー・ペンテコスト、ギターはボブ・ブリット。もう一人ギターはダグ・ランシオ。ペダルスティールはドニー・ヘロン。ベースはトニー・ガーニエ」 

 

ボブが紹介を終えると、脇に置いてあった白いカウボーイハットを被り、ステージ前方に歩き出る。ボブを挟んでミュージシャンたちが横一列に並ぶ。しばらく観客を観察するように場内を見回しただけで、何も告げずにステージから姿を消した。ファンにはお馴染みとなった、最後の儀式が終わり、異次元のような100分の感動のコンサートが終了した。

 

出口に向かう観客から「すごかったな」「よかった」「最高!」といった感想がぼくの耳に聞こえてくる。

 

友人が「ボブというジャンルの音楽だ」と漏らした。その通りかもしれない。ロック、フォーク、ポピュラーといった従来のジャンルで括れない、芸術、ボブ・ディランというジャンルだ。ボブと同時代に生きているぼくたちは幸せだ。

 

●セットリスト

1 川の流れを見つめて|Watching the River Flow

『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット 第2集』

2 我が道を行く|Most Likely You Go Your Way and I'll Go Mine

『ブロンド・オン・ブロンド』

3 アイ・コンテイン・マルチチュード|I Contain Multitudes

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

4 偽預言者|False Prophet

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

5 マスターピース|When I Paint My Masterpiece

『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット 第2集』

6 ブラック・ライダー|Black Rider

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

7 マイ・オウン・ヴァージョン・オブ・ユー|My Own Version of You

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

8 アイル・ビー・ユア・ベイビー・トゥナイト|I'll Be Your Baby Tonight

『ジョン・ウェズリー・ハーディング』

9 クロッシング・ザ・ルビコン|Crossing the Rubicon

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

10 トゥ・ビー・アローン・ウィズ・ユー|To Be Alone With You 

『ナッシュヴィル・スカイライン』

11 キー・ウェスト(フィロソファー・パイレート)|Key West (Philosopher Pirate)

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

12 ガッタ・サーヴ・サムバディ|Gotta Serve Somebody

『スロー・トレイン・カミング』

13 あなたに我が身を|I've Made Up My Mind to Give Myself to You 

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

14 ザット・オールド・ブラック・マジック|That Old Black Magic

『フォールン・エンジェルズ』

15 マザー・オブ・ミューズ|Mother of Muses 

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

16 グッバイ・ジミー・リード|Goodbye Jimmy Reed

『ラフ&ロウディ・ウェイズ』

17 エヴリィ・グレイン・オブ・サンド|Every Grain of Sand

『ショット・オブ・ラヴ』

(ラストにBand member introduction)

 

Bob Dylan (Vocal, Piano, Harmonica)

Bob Britt (Electric guitar)

Doug Lancio (Electric guitar, Acoustic guitar)

Donnie Heron (Pedal Steel, Lap Steel, Violin, Electric mandolin)

Tony Garnie (Upright bass, Electric bass)

Jerry Pentecost (Drums)

 

菅野ヘッケル 2023年4月6日、大阪にて。

※全席指定・価格は全て税込み
※未就学児(6歳未満)入場不可。小学生以上はチケット必要
※GOLDグッズの詳細は後日発表いたします
※チケットお申し込み前にサイト下段の注意事項を必ずお読みください

GOLDチケット特典グッズ

ラミネート&ストラップ
トートバッグ
コースター
ピンバッジ
キーホルダー

※各公演会場入場時にお渡し致します。

チケット一般発売

3/18(土)10AM受付開始

販売情報

【大阪公演】4/6(木)4/7(金)
先行販売 16:30~17:30
開場 18:00 | 開演 19:00

【大阪公演】4/8(土)
先行販売 14:30~15:30
開場 16:00 | 開演 17:00

【東京公演】4/11(火)4/12(水)4/14(金)
先行販売 16:30~17:30
開場 18:00 | 開演 19:00

【東京公演】4/15(土)4/16(日)
先行販売 14:30~15:30
開場 16:00 | 開演 17:00

【名古屋公演】4/18(火)4/19(水)4/20(木)
先行販売 16:30~17:30
開場 18:00 | 開演 19:00

※デザイン、販売価格は変更になる場合があります。また、実際の商品と、色味やデザインが異なる場合がございますので、予めご了承下さい。

※ご購入後、商品不良を除き、返品・交換は一切致しかねますので、サイズ、色等をご確認の上、お買い求め下さい。

ボブ・ディラン(BOB DYLAN)

風に吹かれて、転がる石のように約半世紀・・・ロックの時代を作り、そして変革し、様々な人々の人生に影響を与え続け、自ら進化し続ける"ロック界最重要アーティスト"ボブ・ディラン。

1941年5月24日、ミネソタ州デュルースで生誕。現在81歳。本名ロバート・アレン・ジマーマン。1962年にアルバム『ボブ・ディラン』でデビュー。翌年、歴史的プロテスト・ソング「風に吹かれて」を含む『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』を発表。その後フォークからロックへの転換は物議を醸し、『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』『追憶のハイウェイ61』『ブロンド・オン・ブロンド』といった60年代を代表する歴史的名盤を発表。ロックの殿堂入り、グラミー賞、ゴールデン・グローブ賞、アカデミー賞(主題歌賞)他、数多くの賞も受賞。

全世界アルバム・トータル・セールスは1億2500万枚を超え、39作のオリジナル作品、ライヴやコンピレーションを合わせると60タイトルを超え、600曲以上の自作曲、そして世界中で2千回以上のライヴを行い、半世紀以上に渡って常に第一線で活躍している唯一のアーティスト。過去11度のグラミー賞受賞(1991年にはグラミー特別功労賞受賞)、1982年には「ソングライターの殿堂」入り、1988年には「ロックの殿堂」入りを果たした。また「ライク・ア・ローリング・ストーン」は米ROLLING STONE誌にてロック史上最高のシングルに選定。2008年4月、音楽界では初めてとなるピューリッツァー賞(特別賞)を受賞。1990年にはフランスの芸術文化勲章、2000年にはスウェーデンのポーラー音楽賞を受賞したほか、セント・アンドルーズ大学(スコットランド)やプリンストン大学(米ニュージャージー州)をはじめとするいくつもの大学で博士号などを多数受賞している。2012年にはオバマ米大統領から文民最高位の「大統領自由勲章」授与。2016年にノーベル文学賞の授賞が発表される。

 

『タイム・アウト・オブ・マインド』は1998年グラミー賞最優秀アルバム賞受賞。2001年、映画「ワンダー・ボーイズ」のための書き下ろし曲「シングス・ハヴ・チェンジド」ではゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞の両主題歌賞を受賞。また、2004年10月に出版された回想録「ボブ・ディラン自伝」(日本では2005年発売)は世界的なベストセラーとなり、ニューヨーク・タイムズ紙のベスト・セラー・リストにも19週間挙げられていた。2005年の映画『ノー・ディレクション・ホーム』、2008年、6人の豪華俳優がディランを演じる映画『アイム・ノット・ゼア』(ケイト・ブランシェッドはゴールデン・グローブ賞を受賞)と錚々たる面々がディランをカヴァーしたそのサントラ盤など新しいイメージで大きな話題を呼んだ。

 

2012年にディランの自作曲を収録した『テンペスト』を発表。2015年にはフランク・シナトラが主に歌ったグレイト・アメリカン・ソングブックのカヴァー集『シャドウズ・イン・ザ・ナイト』発表。その後、第二弾『フォールン・エンジェルズ』(2016年)、第三弾『トリプリケート』(2017年)と3作を連続で発表した。

 

2010年代に入ると来日公演が頻繁に行なわれるようになる。2010年3月には通算6度目となる来日公演、初のライヴハウス公演となるZeppツアー、2014年にも通算7度目の来日公演、2度目のZeppツアーが行なわれる。その2年後の2016年にも通算8度目となる来日公演を行ない(ライヴハウスではなくホール公演となる)、その最終公演であった2016年4月28日の横浜公演が、来日通算100回目の日本でのライヴとなった。

 

2016年10月、「米国の歌の伝統に、新たな詩的表現を創造した」という理由でノーベル文学賞を受賞し、大きな話題を呼ぶ。

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