2022年4月15日金曜日

A・クリスティー:ナイルに死す | no mystery, no life

A・クリスティー:ナイルに死す | no mystery, no life

A・クリスティー:ナイルに死す

ナイルに死す

アガサ・クリスティによって書かれた作品。

ある日美貌で金持ちの若い女性リネット・リッジウェイのもとに親友ジャクリーン・ド・ベルフォールが訪れます。

ジャクリーンは現在一文無しに等しい生活をしています。

そんなジャクリーンが婚約をしました。

相手は田舎の名門の出にも関わらず貧乏極まりないサイモン・ドイルです。

ジャクリーンは、リネットに最近リネットが購入した屋敷の管理をさせてもらいたいというのです。

リネットはこれを承諾します。

早速ジャクリーンはサイモンをリネットに会わせます。

リネットは一目でサイモンに焦がれます

それからしばらく月日が過ぎ、ついにリネットはサイモンと結婚することになりました。

あまりに人を愛しすぎるジャクリーンは、ふたりのハネムーンの跡をつけ、心理的攻撃をしかけています。

ふたりは豪華客船に乗り、ナイル河周辺を観光しています。

その船に乗り合わせた探偵ポワロはジャクリーンをとめます。

しかし、悲しいかな事件は起きます。

リネットが頭に銃弾を打ち込まれ、死んでいるのが発見されます

真っ先に疑われるのはジャクリーンです。

しかし、彼女には完璧なアリバイがありました。

ジャクリーンは、お酒を飲みすぎ平静さを失い、サイモンに向かって銃を発射したのです。

そこには、金持ち老婦人の娘コーネリアと弁護士のファンソープがいました。

我を忘れているジャクリーンは自殺しかけない状況。

コーネリアが看護婦を呼びに言っている間、ファンソープがしっかりジャクリーンについていました

サイモンは負傷をし動けない状態です。

まさしくこの時間の後がリネットが死んだ時間なのです。

ジャクリーンは完全なアリバイを持っています。

そうしたら一体誰がリネットを殺したのか?

船には落ち目の女流作家ミセス・オッターボーンやリネットの財産管理人であり何か後ろめたい部分があるペニントン、社会主義的な男ファーガスン等々一癖も二癖もある人物が揃っています。

また英国特殊機関員レイス大佐が追う、暴動の先導者であり職業的殺人犯もこの船に乗っているというのです。

ポワロは犯人を見つけることができるのか?

no mystery, no life-ナイルに死す

↑ 不連続殺人に似ています。

ネタバレ感想

坂口安吾の「不連続殺人事件 」とクリスティの「ナイルに死す」、似ていますね。

男女の役割が逆転したくらいでしょう。

クリスティが安吾を模倣したのか?

偶然の一致にしては、一致しすぎていますね。

仲たがいしているように見せかけた二人が、実は今も関係があってしかも二人で犠牲を払ってでも互いにアリバイをつくって、加え同じ「心理トリック」が使われていますからね。

二人の不自然さが疑念を生じさせ、結局犯行が露見。

似ているというか、同じパターンです。

不連続の不自然さのほうが、ナイルの不自然さより、自然です。

(変な日本語ですが 笑)

個人的には、不連続殺人事件自体あまり好きな作品ではないのですが、ナイルと比較すると不連続に軍配が上がります。

不連続のほうが短いページでよくまとまっています。

ナイルは・・・長いです。

総ページ450。

殺人は200ページを過ぎないと起きないなんて、ありえない。

前置きはその辺にして、早く人が殺されないか待っていました。

この文学的単調さ・・・なんとかならないのでしょうかね。

ひたすら前半部分に退屈を覚えました。

総じて、不連続殺人事件を読めばいいと思います。

追記ですが、ナイルのリネット可哀想過ぎます・・・・・・・

彼女、結局そんなに悪い人ではないです。

ただ美貌に恵まれ、資産に恵まれただけで・・・・

羨望が嫉妬に変わり、狂気に変わる・・・・

リネットに同情を禁じえないです。

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