アガサ・クリスティー原作主要映画化作品
『血に笑う男』(1937) 原作、短編「ナイチンゲール荘」監督ローランド・V・リー
『そして誰もいなくなった』(1945)戯曲版が原作 監督ルネ・クレール
『情婦』(1958)原作『検察側の証人』監督ビリー・ワイルダー
『姿なき殺人者』(1967)原作『そして誰もいなくなった』監督ジョージ・ポロック
『オリエント急行殺人事件』(1974)
原作「オリエント急行の殺人」監督シドニー・ルメット
『そして誰もいなくなった』(1975)監督ピーター・コリンソン
『ナイル殺人事件』(1978)原作『ナイルに死す』監督ジョン・ギラーミン
『クリスタル殺人事件』(1981)原作『鏡は横にひび割れて』監督ガイ・ハミルトン
『地中海殺人事件』(1982)原作『白昼の悪魔』監督ガイ・ハミルトン
『ドーバー海峡殺人事件』(1984)原作『無実はさいなむ』監督デズモンド・デイヴィス
『危険な女たち』(1985)原作「ホロー荘の殺人」監督野村芳太郎
『死海殺人事件』(1988)原作『死との約束』監督マイケル・ウィナー
『アガサ・クリスティー サファリ殺人事件』(1990)
原作「そして誰もいなくなった」監督アラン・バーキンショー
『ミス・マープル/魔術の殺人』(1991)原作『魔術の殺人』 監督ノーマン・ストーン
https://www.hulu.jp/miss-marple-they-do-it-with-mirrors?detail=open
『アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵』(2006)
原作、“探偵トミー&タペンス”の中の1作「親指のうずき」 監督パスカル・トマ
『アガサ・クリスティー 奥さまは名探偵 パディトン発4時50分』(2008)
原作「パディトン発4時50分」監督パスカル・トマ
『華麗なるアリバイ』 (2010)原作「ホロー荘の殺人」監督パスカル・ボニゼール
『オリエント急行殺人事件』(2017)監督ケネス・ブラナー
『アガサ・クリスティー ねじれた家 』(2019)
原作『ねじれた家』監督ジル・パケ=ブレネール
『ナイル殺人事件 』(2022)監督ケネス・ブラナー
参考
https://eiga.com/person/11044/movie/
詳細リスト
アガサ・クリスティー作品データベース:DeliciousDeath
http://www.deliciousdeath.com/indexj.html
『ナイル殺人事件』レビューのついでにアガサ映像作品リストも作ってみた | cinemas PLUS
https://cinema.ne.jp/article/detail/49052?page=2
テレビシリーズ
https://cinema.ne.jp/article/detail/49052?page=3
番外編
『アガサ 愛の失踪事件』(1979)
原作キャサリン・タイナン 監督マイケル・アプテッド
アガサ・クリスティ
アガサ・クリスティ Agatha Christie | |
---|---|
アガサ・クリスティ | |
ペンネーム | メアリ・ウェストマコット(Mary Westmacott、別名義) |
誕生 | アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラー (Agatha Mary Clarissa Miller) 1890年9月15日 イギリス、デヴォン州トーキー |
死没 | 1976年1月12日(85歳没) イギリス オックスフォードシャー、 ウォリングフォード(英語版) |
職業 | 推理作家 |
国籍 | イギリス |
ジャンル | 推理小説 |
代表作 | 『アクロイド殺し』 『オリエント急行の殺人』 『そして誰もいなくなった』 |
デビュー作 | 『スタイルズ荘の怪事件』 |
配偶者 |
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サイン | |
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アガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ(Dame Agatha Mary Clarissa Christie、DBE、旧姓:ミラー (Miller)、1890年9月15日[1] - 1976年1月12日[2])は、イギリス生まれの推理作家である。発表された推理小説の多くは世界的なベストセラーとなり「ミステリーの女王」と呼ばれた。日本語表記は「クリスティ」「クリスティー」がある[注釈 1]。
1971年、大英勲章第2位 (DBE) に叙され「デイム・アガサ」となる。英国推理作家のクラブであるディテクションクラブの第4代会長。
メアリ・ウェストマコット (Mary Westmacott) 名義の小説が6作品ある。
生涯
生い立ち
1890年、フレデリック・アルヴァ・ミラー(1846年 - 1901年)とクララ・ベーマー(1854年 - 1926年)の次女としてイギリス南西部のデヴォンシャーに生まれる。3人姉弟の末っ子で、10歳近く年の離れた姉と兄がいた。しかし年頃の姉マーガレット(1879年 - 1950年)は寄宿学校におり、長兄モンタント(1880年 - 1929年)はパブリックスクールを退校して軍に入隊していたために幼少期を共にする機会が少なく、もっぱら両親や使用人たちと過ごした。
父フレデリックはアメリカ人の事業家だったが商才に乏しく、祖父の残した遺産を投資家に預けて、自身は働かずに暮らしていた。母クララは父の従妹で、少々変わった価値観を持つ「変わり者」として知られていた。母の特異な性格はアガサや家族の運命に少なからぬ影響を与えたが、フレデリックは奔放な妻を生涯愛し続け、アガサも母を尊敬し続けた。
少女時代
少女時代のアガサは兄や姉のように正規の学校で学ぶことを禁じられ、母親によって直接教育を受けた。母クララの教育に対する不思議な信念は大きな影響を幼いアガサに与えた。例えばクララは「7歳になるまでは字が書けない方が良い」となぜか信じており、アガサに字を教えなかった。それによりアガサは一般の子供より識字が遅く、父がこっそり手紙を書く手伝いをさせるまで満足に文字を書けなかった。変則的な教育は、字を覚えた後も独特の癖をアガサに残してしまい、現存している子供時代の手紙はスペルミスが非常に多い。
同年代の子供がパブリックスクールで教育を受ける間、アガサは学校に入ることを許されなかった。同年代の友人のいないアガサは使用人やメイドと遊んだり、家の庭園で空想上の友人との一人遊びをしたりして過ごし、内気な少女に育っていった。一方で、父の書斎で様々な書籍を読みふけって過ごし、様々な事象に対する幅広い知識を得て、教養を深めることが出来た。
また、事情から一家が短期間フランスに移住した時、礼儀作法を教える私学校に入って演劇や音楽を学んだ。結局、母は最後まで正規の教育を学ぶことは許さなかったが、アガサ自身は自らが受けた教育について誇りを持っていたという。
小説家へ
父の破産と病死、自身の結婚と離婚など様々な出来事を乗り越えながらも、アガサは小説家として活動していった。
1909年、自身初の長編小説『砂漠の雪』を書き、作家イーデン・フィルポッツの指導を受ける。私生活では1914年にアーチボルド・クリスティ大尉(1889年 - 1962年)と結婚し、1919年に娘ロザリンド・ヒックス(1919年 - 2004年)を出産する。第一次世界大戦中には薬剤師の助手として勤務し、そこで毒薬の知識を得る。
1920年、数々の出版社で不採用にされたのち、ようやく『スタイルズ荘の怪事件』を出版し、ミステリ作家としてデビューする。1926年に発表した『アクロイド殺し』における大胆なトリックと意外な真犯人を巡って、フェアかアンフェアかの大論争がミステリ・ファンの間で起き、一躍有名となる。また、この年には母が死去しており、アガサは謎の失踪事件を起こす。
1928年にアーチボルドと離婚するが、1930年の中東旅行で出会った、14歳年下の考古学者のマックス・マローワン(1904年5月6日 - 1978年8月19日)とその年の9月11日に再婚する。この結婚について「クリスティはなぜ彼と結婚したかと問われて『だって考古学者なら、古いものほど価値を見出してくれるから』と答えた」という逸話がある。一説によると誰かが流した心ないジョークで、アガサは作者を殺してやるといきまいていたとも言われるが(ハヤカワ・ミステリの解説より)、孫のマシュー・プリチャードはアガサ自身が冗談めかしてこのように語ったとしている(『オリエント急行殺人事件』DVD特典インタビューより)。
1943年に『カーテン』および『スリーピング・マーダー』を執筆。死後出版の契約を結ぶ。私生活では孫マシュー・プリチャードが誕生している。
1973年に『運命の裏木戸(英語版)』を発表。これが最後に執筆されたミステリ作品となった。
死去
1976年1月12日、高齢のため風邪をこじらせ静養先のイギリス、ウォリングフォードの自宅で死去(満85歳没)。死後『スリーピング・マーダー』が発表される。遺骸は、イギリスのチョルシーにあるセント・メアリ教会の墓地に埋葬された。
略歴
- 1890年9月15日 イギリスの保養地デヴォンシャーのトーキーにて、フレデリック・アルヴァ・ミラーと妻クララの次女、アガサ・メアリ・クラリッサ・ミラーとして生まれる。正規の学校教育は受けず母親から教育を受ける。
- 1901年 父が死去。この頃から詩や短編小説を投稿し始める。なお、詩や小説を書くことになった理由は、インフルエンザにかかり、読む本がなかったからだという。
- 1909年 自身初の長編小説『砂漠の雪』を書き、作家イーデン・フィルポッツの指導を受ける。
- 1914年 アーチボルド・クリスティ大尉と結婚。第一次世界大戦中には薬剤師の助手として勤務し、そこで毒薬の知識を得る。
- 1919年 娘ロザリンド・ヒックスが誕生。
- 1920年 数々の出版社で不採用にされたのち、ようやく『スタイルズ荘の怪事件』を出版、ミステリ作家としてデビューする。
- 1924年 『茶色の服の男』で初めてまとまった収入を得る。サニングデールに家を買い「スタイルズ荘」と命名する。
- 1926年 『アクロイド殺し』を発表。大胆なトリックと意外な真犯人をめぐって、フェアかアンフェアかの大論争がミステリ・ファンの間で起き、一躍有名に。また、母が死去する。この年アガサは謎の失踪事件を起こす。
- 1927年 スタイルズ荘を売却する。
- 1928年 アーチボルドと離婚。アーチボルドは愛人と再婚。
- 1930年 中東に旅行した折に、14歳年下の考古学者のマックス・マローワン(1904年5月6日 - 1978年8月19日)と出会い、9月11日再婚する。
- 1938年 グリーンウェイの別荘を購入。以後、毎年夏の休暇をここで過ごす。
- 1943年 『カーテン』および『スリーピング・マーダー』を執筆。死後出版の契約を結ぶ。孫マシュー・プリチャードが誕生。
- 1952年 書き下ろしの戯曲『ねずみとり』の世界最長ロングラン公演(1952年11月25日 - )始まる。
- 1955年 MWA賞巨匠賞 受賞。
- 1956年 大英勲章第3位(CBE)叙勲。
- 1971年 大英勲章第2位(DBE)叙勲。
- 1973年 『運命の裏木戸(英語版)』を発表。最後に執筆されたミステリ作品となる。
- 1975年 『カーテン』の発表を許可する。
- 1976年1月12日 高齢のため風邪をこじらせ静養先のイギリス、ウォリングフォードの自宅で死去。死後『スリーピング・マーダー』が発表される。遺骸は、イギリスのチョルシーにあるセント・メアリ教会の墓地に埋葬された。
- 2009年には『犬のボール』など未発表短編2篇が発見され、創作ノート『アガサ・クリスティの秘密ノート(上・下)』とともに公刊された。
失踪事件
アガサ・クリスティ失踪事件とは、ロンドン近郊の田園都市サニングデールに住んでいたアガサ・クリスティ(当時36歳)が1926年12月3日、自宅を出たまま行方不明となった事件を指す。警察は行方を探す一方、事件に巻き込まれた可能性も視野に入れて捜査をした。後述するようにアガサと夫のアーチボルドは問題を抱えていたことからアーチボルドの犯行という推論も出た。
有名人の失踪、複雑な背景は結果として新聞の興味を掻き立て、報道により事件を知った大衆から多数の目撃情報が寄せられた。その検証のために大勢の人間が動いた。捜査機関を含む関係筋から動員されたのは、延べ人数で数千人に及んだとされる。マスコミの盛り上がりによりドロシー・L・セイヤーズやアーサー・コナン・ドイルもコメントを出した。
11日後、保養地のホテルに別人名義(夫の愛人のテレサ・ニール)で宿泊していた彼女が家族の確認の上で保護されることで決着した。そのため、Agatha Eleven Missingと呼ばれる。
当時のアガサは、ロンドンの金融街で働いていた夫のアーチボルド、一人娘のロザリンド(当時7歳)と田舎の大邸宅で暮らしていた。休日にはアーチボルドはゴルフに熱中していたが、アガサはゴルフをしなかった。家事はメイドを雇い、仕事に関しては秘書のシャーロットを住まわせていた(シャーロットはアガサの信頼を得て、長く彼女の側で勤めることになる)。
キャリアにおいては、『アクロイド殺し』(1926年)によりベストセラー作家の仲間入りを果たす一方で、事件の前には最愛の母親を亡くし、また夫には別に恋人がいた事実に傷つけられていた。事件の起きた日、アガサは住み込みのメイドに行き先は告げずに外出すると伝え、当時は珍しかった自動車を自ら運転して一人で出かけている。その際に彼女は秘書のシャーロットと夫に手紙を残している。
なぜ失踪したのかについては諸説あり、伝記作家の間でもこの件については、心身が耗弱していた、意図的な行動であった等、意見が分かれているが、自伝では事件について触れていない。しかし、事件の結果としてマスコミや世間の好奇の対象とされたアガサが心に傷を負った点、そしてこれ以降の彼女の内面世界が徐々に変化を見せた点に関しては諸説一致している。
この失踪事件を題材に、独自の解釈でアガサ・クリスティをめぐる人間模様を描いた映画『アガサ 愛の失踪事件』が1979年に公開された。
作品評
1920年のデビューから85歳で亡くなるまで長編小説66作、中短編を156作、戯曲15作、メアリ・ウェストマコット (Mary Westmacott) 名義の小説6作、アガサ・クリスティ・マローワン名義の作品2作、その他3作を執筆。ほとんどが生前に発表されている。中でも『アクロイド殺し』(1926年)・『オリエント急行の殺人』(1934年)・『ABC殺人事件』(1936年)・『そして誰もいなくなった』(1939年)等は世紀をまたいで版を重ねており、世界的知名度も高い。また生前中に刊行されなかった作品や死後に見つかった未発表作、小説作品の戯曲化、あるいはその逆など細かい物を含めればまだ数点増える[注釈 2]。
推理の謎解きをするエルキュール・ポアロ、ミス・マープル、トミーとタペンスといった名探偵の産みの親でもある。
アガサの推理小説は旅から生まれた(とりわけ離婚後のオリエント急行でのイスタンブールやバグダードへの一人旅は大きな影響を与えたといわれている)。
アガサの推理小説の魅力は、殺人のトリックの奇抜さと併せ、旅から得た様々な知識が背景描写に使われていることとされる。オリエント急行でのイスタンブール行きは、38歳の離婚後、友人の家に招待されたときに聞いた話がきっかけとなった。1928年10月のことである。
初期の作品は、『ビッグ4』や『秘密機関』など国際情勢をテーマにした作品があったり、ドイツや日本が関係する作品があったりするなど国際情勢に関する話が多い。冷戦時代はソ連のスパイも話題に上っている。
知日家という話はないが、多くの長編小説でわずかに日本について触れられており、ストーリーにはほとんど関係のない物ばかりだが「着物」(『オリエント急行の殺人』)や「力士」(『ゴルフ場殺人事件』)などの単語や、第二次世界大戦前の緊張気味の日本の様子などがたびたび登場する。
そのファンからなるアガサ・クリスティ協会によると、彼女の作品は英語圏を越えて、全世界で10億部以上出版されている。聖書とシェイクスピアの次によく読まれているという説もあり、ユネスコの文化統計年鑑(1993年)では「最高頻度で翻訳された著者」のトップに位置している。ギネスブックは「史上最高のベストセラー作家」に認定している。日本でも早くから紹介され、早川書房はクリスティー文庫としてほぼ全ての作品を翻訳している。
アガサが作品を発表した20世紀初めのイギリスは、保守的な風潮が世間に残っており、トリックに対するフェア・アンフェア論争が起こったり、犯人の正体がモラルの面から批判の的になったりするなど是非が論じられていた。同時にラジオや映画といったメディアが発達していたことで、作品が広く知られることにもつながった。アガサは人見知りの傾向を持ち、失踪事件(1926年)でマスコミの餌食とされたこともあり、意識的に表舞台から離れるようになったが、これが神秘的なミステリーの女王伝説につながっていった面がある。
作品に登場する主な探偵
- エルキュール・ポアロ(相棒としてアーサー・ヘイスティングズ、協力関係者としてジェームス・ハロルド・ジャップ)
- ミス・ジェーン・マープル
- パーカー・パイン
- ハーリ・クィン(レギュラーとしてサタースウェイト)
- バトル警視
- トミーとタペンス
脚注
注釈
- 早川書房においてはクリスティー表記で統一しているため、アガサ・クリスティー賞、クリスティー文庫という表記になっている。かつては「クリスティ」「クリスティー」以外に「クリスチィ」「クリスチイ」「クリスチー」と表記されていたことがある。創元推理文庫の旧版では「クリスチィ」、平凡社の『世界探偵小説全集』では「クリスチイ」[3]と表記されており、東都書房からは『世界推理小説大系 13 クリスチー』(1962年)が出版されていた。江戸川乱歩の「クリスチー略伝」[4]や横溝正史の「クリスチー礼賛」というエッセイ[5]もある。
- ほかに、クリスティ著ではないが、クリスティ財団が公認したポアロものの長編『モノグラム殺人事件』 -The Monogram Murder、『閉じられた棺』 -Closed Casket(ソフィー・ハナ作)が、早川書房(クリスティー文庫)から刊行されている。
出典
- 数藤康雄・編『アガサ・クリスティー百科事典』(ハヤカワ文庫)、「アガサ・クリスティー年譜」p.412。
- 数藤康雄・編『アガサ・クリスティー百科事典』(ハヤカワ文庫)、「アガサ・クリスティー年譜」p.422。
- CiNii 図書 - アクロイド殺し
- 『別冊宝石55号』「世界探偵小説全集第18巻 アガサ・クリスティ篇(第二集)」(1956年)に所収。
- 角川文庫『横溝正史読本』に所収。
関連項目
英語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。 |
ウィキメディア・コモンズには、アガサ・クリスティに関連するカテゴリがあります。 |
- アガサ・クリスティー賞 - アガサ・クリスティの生誕120周年を記念して創設された新人賞。株式会社早川書房ほか主宰。
- アガサ賞 - アガサ・クリスティに敬意を表して創設された文学賞。アメリカ合衆国の推理小説ファン団体マリス・ドメスティック主宰。
- 延原謙 - クリスティ作品の最初期の日本語翻訳者(1925年)
- 久里子亭 - 市川崑と和田夏十、または市川と日高真也との脚本執筆の際に使用されたペンネーム。市川が敬愛するクリスティの名前に由来する。
- 山村美紗 - 日本のアガサ・クリスティと称えられている。
- 阿笠博士 - 『名探偵コナン』の登場人物。クリスティの名前に由来する。
- ファーマシー・テクニシャン
- あがさクリスマス(増子勝)-息子たちが愛するアガサ・クリスティに敬意を表して名前をもじって日本の古典研究者として活動している。
外部リンク
- All About Agatha Christie
- アガサクリスティ日本オフィシャルサイト(リンク切れ)
- 全世界でのライセンス管理会社「Agatha Christie Limited」
- 日本国内のライセンス管理代理店「ティモ アソシエイツ」
- Agatha Christie: The Official Online Home
- Delicious Death
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アガサ・クリスティの著作一覧
アガサ・クリスティの著作一覧(アガサ・クリスティのちょさくいちらん)は、イギリスの小説家アガサ・クリスティの著作物に関する一覧である。
日本語題は原則として「クリスティー文庫」(早川書房)での表記。
小説
特に断りが無い限り、出版年はイギリスでの刊行年である。人気とマーケットの大きさから、米版が先行した作品も多い。『スタイルズ荘の怪事件』からしてその一例で英版の刊行は1921年、という説もある。米題の欄が空白なのは原題(英題)と同じ場合、改題のみがあるのは、初刊は英題と同じで後に改題があった場合である。なお改題が後続に採用されず、元の題名が普及している場合もある。『そして誰もいなくなった』は初刊の米題が後にイギリスでも採用された。
長編
順番 | 刊行年 | タイトル | 原題 | 米題 | シリーズ | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1920年 | スタイルズ荘の怪事件 | The Mysterious Affair at Styles | ポアロ | ||
2 | 1922年 | 秘密機関 | The Secret Adversary | トミー・タペンス | ||
3 | 1923年 | ゴルフ場殺人事件 | Murder on the Links | ポアロ | ||
4 | 1924年 | 茶色の服の男 | The Man in the Brown Suit | |||
5 | 1925年 | チムニーズ館の秘密 | The Secret of Chimneys | バトル警視 | ||
6 | 1926年 | アクロイド殺し | The Murder of Roger Ackroyd | ポアロ | ||
7 | 1927年 | ビッグ4 | The Big Four | ポアロ | ||
8 | 1928年 | 青列車の秘密 | The Mystery of the Blue Train | ポアロ | ||
9 | 1929年 | 七つの時計 | The Seven Dials Mystery | バトル警視 | ||
10 | 1930年 | 牧師館の殺人 | The Murder at the Vicarage | マープル | ||
11 | 1931年 | シタフォードの秘密 | The Sittaford Mystery | The Murder at Hazelmoor | ||
12 | 1932年 | 邪悪の家 | Peril at End House | ポアロ | ||
13 | 1933年 | エッジウェア卿の死 | Lord Edgware Dies | Thirteen at Dinner | ポアロ | |
14 | 1934年 | オリエント急行の殺人 | Murder on the Orient Express | Murder in the Calais Coach | ポアロ | |
15 | なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか? | Why Didn't They Ask Evans? | The Boomerang Clue | |||
16 | 三幕の殺人 | Three Act Tragedy | Murder in Three Acts | ポアロ | 英版は1935年発行。 | |
17 | 1935年 | 雲をつかむ死 | Death in the Clouds | Death in the Air | ポアロ | |
18 | 1936年 | ABC殺人事件 | The ABC Murders | 改題:The Alphabet Murders | ポアロ | 米版は1935年発行。 |
19 | メソポタミヤの殺人 | Murder in Mesopotamia | ポアロ | |||
20 | ひらいたトランプ | Cards on the Table | ポアロ バトル警視 | |||
21 | 1937年 | もの言えぬ証人 | Dumb Witness | Poirot Loses a Client 改題:Murder at Littlegreen House 改題:Mystery at Littlegreen House | ポアロ | |
22 | ナイルに死す | Death on the Nile | ポアロ | 同名の短編があるが関係は無い | ||
23 | 1938年 | 死との約束 | Appointment with Death | ポアロ | ||
24 | ポアロのクリスマス | Hercule Poirot's Christmas | Murder for Christmas 改題:A Holiday for Murder | ポアロ | ||
25 | 1939年 | 殺人は容易だ | Murder is Easy | Easy to Kill | バトル警視 | |
26 | そして誰もいなくなった | Ten Little Niggers 改題:And Then There Were None | And Then There Were None 改題:Ten Little Indians | |||
27 | 1940年 | 杉の柩 | Sad Cypress | ポアロ | ||
28 | 愛国殺人 | One, Two, Buckle My Shoe | The Patriotic Murders 改題:An Overdose of Death | ポアロ | ||
29 | 1941年 | 白昼の悪魔 | Evil under the Sun | ポアロ | ||
30 | NかMか | N or M? | トミー・タペンス | |||
31 | 1942年 | 書斎の死体 | The Body in the Library | マープル | ||
32 | 1943年 | 五匹の子豚 | Five Little Pigs | Murder in Retrospect | ポアロ | |
33 | 動く指 | The Moving Finger | マープル | 米版は1942年発行。日本語訳は改訂された英版。 | ||
34 | 1944年 | ゼロ時間へ | Towards Zero | バトル警視 | ||
35 | 1945年 | 死が最後にやってくる | Death Comes as the End | |||
36 | 忘られぬ死 | Sparkling Cyanide | Remembered Death | |||
37 | 1946年 | ホロー荘の殺人 | The Hollow | 改題:Murder After Hours | ポアロ | |
38 | 1948年 | 満潮に乗って | Taken at the Flood | There Is a Tide... | ポアロ | |
39 | 1949年 | ねじれた家 | Crooked House | |||
40 | 1950年 | 予告殺人 | A Murder is Announced | マープル | ||
41 | 1951年 | バグダッドの秘密 | They Came to Baghdad | |||
42 | 1952年 | マギンティ夫人は死んだ | Mrs. McGinty's Dead | 改題:Blood Will Tell | ポアロ | |
43 | 魔術の殺人 | They Do It with Mirrors | Murder with Mirrors | マープル | ||
44 | 1953年 | 葬儀を終えて | After the Funeral 改題:Murder at the Gallop | Funerals Are Fatal | ポアロ | |
45 | ポケットにライ麦を | A Pocket Full of Rye | マープル | |||
46 | 1954年 | 死への旅 | Destination Unknown | So Many Steps to Death | ||
47 | 1955年 | ヒッコリー・ロードの殺人 | Hickory, Dickory, Dock | Hickory, Dickory, Death | ポアロ | |
48 | 1956年 | 死者のあやまち | Dead Man's Folly | ポアロ | ||
49 | 1957年 | パディントン発4時50分 | 4.50 from Paddington | What Mrs. McGillicuddy Saw! 改題:Murder, She Said | マープル | |
50 | 1958年 | 無実はさいなむ | Ordeal by Innocence | |||
51 | 1959年 | 鳩のなかの猫 | Cat among the Pigeons | ポアロ | ||
52 | 1961年 | 蒼ざめた馬 | The Pale Horse | |||
53 | 1962年 | 鏡は横にひび割れて | The Mirror Crack'd from Side to Side | The Mirror Crack'd | マープル | |
54 | 1963年 | 複数の時計 | The Clocks | ポアロ | ||
55 | 1964年 | カリブ海の秘密 | A Caribbean Mystery | マープル | ||
56 | 1965年 | バートラム・ホテルにて | At Bertram's Hotel | マープル | ||
57 | 1966年 | 第三の女 | Third Girl | ポアロ | ||
58 | 1967年 | 終りなき夜に生れつく | Endless Night | |||
59 | 1968年 | 親指のうずき | By the Pricking of My Thumbs | トミー・タペンス | ||
60 | 1969年 | ハロウィーン・パーティ | Hallowe'en Party | ポアロ | ||
61 | 1970年 | フランクフルトへの乗客 | Passenger to Frankfurt | |||
62 | 1971年 | 復讐の女神 | Nemesis | マープル | ||
63 | 1972年 | 象は忘れない | Elephants Can Remember | ポアロ | ||
64 | 1973年 | 運命の裏木戸 | Postern of Fate | トミー・タペンス | 最後に執筆された作品 | |
65 | 1975年 | カーテン | Curtain | ポアロ | 執筆は1943年 | |
66 | 1976年 | スリーピング・マーダー | Sleeping Murder | マープル | 執筆は1943年 |
短編
重複が無いという観点から、早川書房「クリスティー文庫」での短編集を基準に作品名を挙げる(改訳されているが「バグダッド大櫃の謎」は重複している)。年は用いられた原書の刊行年(複数ある場合は遅い方)。
- 1924年 ポアロ登場
- “西洋の星”盗難事件 - The Adventure of "The Western Star"
- マースドン荘の悲劇 - The Tragedy at Marsdon Manor
- 安アパート事件 - The Adventure of the Cheap Flat
- 狩人荘の怪事件 - The Mystery of the Hunters Lodge
- 百万ドル債券盗難事件 - The Million Dollar Bond Robbery
- エジプト墳墓の謎 - The Adventure of the Egyptian Tomb
- グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件 - The Jewel Robbery at the Grand Metropolitan
- 首相誘拐事件 - The Kidnapped Prime Minister
- ミスタ・ダヴンハイムの失踪 - The Disappearance of Mr Davenheim
- イタリア貴族殺害事件 - The Adventure of the Italian Nobleman
- 謎の遺言書 - The Case of the Missing Will
- ヴェールをかけた女 - The Veiled Lady
- 消えた廃坑 - The Lost Mine
- チョコレートの箱 - The Chocolate Box
- 1929年 おしどり探偵
- アパートの妖精 - A Fairy in the Flat
- お茶をどうぞ - A Pot of Tea
- 桃色真珠紛失事件 - The Affair of the Pink Pearl
- 怪しい来訪者 - The Adventure of the Sinister Stranger
- キングを出し抜く - Finessing the King
- 婦人失踪事件 - The Case of the Missing Lady
- 目隠しごっこ - Blind Man's Bluff
- 霧の中の男 - The Man in the Mist
- パリパリ屋 - The Crackler
- サニングデールの謎 - The Sunningdale Mystery
- 死のひそむ家 - The House of Lurking Death
- 鉄壁のアリバイ - The Unbreakable Alibi
- 牧師の娘 - The Clergyman's Daughter
- 大使の靴 - The Ambassador's Boots
- 16号だった男 - The Man Who Was No. 16
- 1930年 謎のクィン氏
- クィン氏登場 - The Coming of Mr. Quin
- 窓ガラスに映る影 - The Shadow on the Glass
- <鈴と道化服>亭奇聞 - At the "Bells and Motley"
- 空のしるし - The Sign in the Sky
- クルピエの真情 - The Soul of the Croupier
- 海から来た男 - The Man from the Sea
- 闇の声 - The Voice in the Dark
- ヘレンの顔 - The Face of Helen
- 死んだ道化役者 - The Dead Harlequin
- 翼の折れた鳥 - The Bird with the Broken Wing
- 世界の果て - The World's End
- 道化師の小径 - Harlequin's Lane
- 1932年 火曜クラブ
- 火曜クラブ - The Tuesday Night Club
- アスタルテの祠 - The Idol House of Astarte
- 金塊事件 - Ingots of Gold
- 舗道の血痕 - The Bloodstained Pavement
- 動機対機会 - Motive v Opportunity
- 聖ペテロの指のあと - The Thumb Mark of St Peter
- 青いゼラニウム - The Blue Geranium
- 二人の老嬢 - The Companion
- 四人の容疑者 - The Four Suspects
- クリスマスの悲劇 - A Christmas Tragedy
- 毒草 - The Herb of Death
- バンガロー事件 - The Affair at the Bungalow
- 溺死 - Death by Drowning
- 1933年 死の猟犬
- 死の猟犬 - The Hound of Death
- 赤信号 - The Red Signal
- 第四の男 - The Fourth Man
- ジプシー - The Gipsy
- ランプ - The Lamp
- ラジオ - Wireless
- 検察側の証人 - The Witness for the Prosecution
- 青い壺の謎 - The Mystery of the Blue Jar
- アーサー・カーマイクル卿の奇妙な事件 - The Strange Case of Sir Arthur Carmichael
- 翼の呼ぶ声 - The Call of Wings
- 最後の降霊会 - The Last Seance
- S・O・S - S・O・S
- 1933年 リスタデール卿の謎
- リスタデール卿の謎 - The Listerdale Mystery
- ナイチンゲール荘 - Philomel Cottage
- 車中の娘 - The Girl in the Train
- 六ペンスのうた - Sing a Song of Sixpence
- エドワード・ロビンソンは男なのだ - The Manhood of Edward, Robinson
- 事故 - Accident
- ジェインの求職 - Jane in Search of a Job
- 日曜日にはくだものを - A Fruitful Sunday
- イーストウッド君の冒険 - Mr.Eastwood's Adventure
- 黄金の玉 - The Golden Ball
- ラジャのエメラルド - The Rajah's Emerald
- 白鳥の歌 - Swan Song
- 1934年 パーカー・パイン登場
- 中年夫人の事件 - The Case of the Middle-aged Wife
- 退屈している軍人の事件 - The Case of the Discontented Soldier
- 困りはてた婦人の事件 - The Case of the Distressed Lady
- 不満な夫の事件 - The Case of the Discontented Husband
- サラリーマンの事件 - The Case of the City Clerk
- 大金持ちの婦人の事件 - The Case of the Rich Woman
- あなたは欲しいものをすべて手に入れましたか? - Have You Got Everything You Want?
- バグダッドの門 - The Gate of Baghdad
- シーラーズにある家 - The House at Shiraz
- 高価な真珠 - The Pearl of Price
- ナイル河の殺人 - Death on the Nile (同原題の長編『ナイルに死す』があるが関係はない)
- デルファイの神託 - The Oracle at Delphi
- 1937年 死人の鏡
- 厩舎街の殺人 - Murder in the Mews
- 謎の盗難事件 - The Incredible Theft
- 死人の鏡 - Dead Man’s Mirror
- 砂にかかれた三角形 - Triangle at Rhodes
- 1939年 黄色いアイリス
- レガッタ・デーの事件 - The Regatta Mystery
- バグダッドの大櫃の謎 - The Mystery of the Baghdad Chest
- あなたの庭はどんな庭? - How Does Your Garden Grow?
- ポリェンサ海岸の事件 - Problem at Pollensa Bay
- 黄色いアイリス - Yellow Iris
- ミス・マープルの思い出話 - Miss Marple Tells a Story
- 仄暗い鏡の中に - In a Glass Darkly
- 船上の怪事件 - Problem at Sea
- 二度目のゴング - The Second Gong
- 1947年 ヘラクレスの冒険
- (ことの起こり)
- ネメアのライオン - The Nemean Lion
- レルネーのヒドラ - The Learnean Hydra
- アルカディアの鹿 - The Arcadian Deer
- エルマントスのイノシシ - The Erymanthian Boar
- アウゲイアス王の大牛舎 - The Augean Stables
- ステュムパロスの鳥 - The Stymphalean Birds
- クレタ島の雄牛 - The Cretan Bull
- ディオメーデスの馬 - The Horses of Diomedes
- ヒッポリュテの帯 - The Girdle of Hyppolita
- ゲリュオンの牛たち - The Flock of Geryon
- ヘスペリスたちのリンゴ - The Apples of Hesperides
- ケルベロスの捕獲 - The Capture of Cerberus
- 1950年 愛の探偵たち
- 三匹の盲目のねずみ - Three Blind Mice
- 奇妙な冗談 - Strange Jest
- 昔ながらの殺人事件 - Tape-Measure Murder
- 申し分のないメイド - The Case of the Perfect Maid
- 管理人事件 - The Case of the Caretaker
- 四階のフラット - The Third-Floor Flat
- ジョニー・ウェイバリーの冒険 - The Adventure of Johnnie Waverly
- 愛の探偵たち - The Love Detectives
- 1960年 クリスマス・プディングの冒険
- クリスマス・プディングの冒険 - The Adventure of the Christmas Pudding
- スペイン櫃の秘密 - The Mystery of the Spanish Chest
- 負け犬 - The Under Dog
- 二十四羽の黒つぐみ - Four-and-Twenty Blackbirds
- 夢 - The Dream
- グリーンショウ氏の阿房宮 - Greenshaw's Folly
- 1961年 教会で死んだ男
- 戦勝記念舞踏会事件 - The Affair at the Victory Ball
- 潜水艦の設計図 - The Submarine Plans
- クラブのキング - The King of Clubs
- マーケット・ベイジングの怪事件 - The Market Basing Mystery
- 二重の手がかり - The Double Clue
- 呪われた相続人 - The Lemesurier Inheritance
- コーンウォールの毒殺事件 - The Cornish Mystery
- プリマス行き急行列車 - The Plymouth Express
- 料理人の失踪 - The Adventure of the Clapham Cook
- 二重の罪 - Double Sin
- スズメ蜂の巣 - Wasps' Nest
- 洋裁店の人形 - The Dressmaker's Doll
- 教会で死んだ男 - Sanctuary
- 1997年 マン島の黄金
- 夢の家 - The House of Dream
- 名演技 - The Actress
- 崖っぷち - The Edge
- クリスマスの冒険 - Christmas Adventure
- 孤独な神さま - The Lonely God
- マン島の黄金 - Manx Gold
- 壁の中 - Within a Wall
- バグダッド大櫃の謎 - The Mystery of the Baghdad Chest
- 光が消えぬかぎり - While the Light Lasts
- クィン氏のティー・セット - The Harlequin Tea Set
- 白木蓮の花 - Magnolia Blossom
- 愛犬の死 - Next to a Dog
- 『アガサ・クリスティの秘密ノート』(上・下/早川書房)に収録
- 犬のボール - The Incident of the Dog's Ball (『もの言えぬ証人』の原型)
- ケルベロスの捕獲 -The Capture of Cerberus (『ヘラクレスの冒険』の同題短編の別バージョン)
- 短編集への未収録作品
- 1943年 ポワロとレガッタ(Poirot and the Regatta Mystery、「レガッタ・デーの事件」の初期バージョンでパーカー・パインの代わりにポアロが登場、光文社『EQ』1994年5月号掲載)
- 2013年 グリーンショアの阿房宮(Hercule Poirot and the Greenshore Folly、『死者のあやまち』の原型で、1954年に書かれた中編。『ミステリマガジン』2014年11月号掲載。)
- The Woman of Kenite(1920年代にイタリアの雑誌に掲載された短編)
- The Case of the Caretaker’s Wife(「管理人の事件」の別バージョンで、2011年『Agatha Christie’s Murder in the Making』に収録)
短編集
日本で未刊行の書目が多いため原題で列挙し、英語版へのリンクとする。英語版の作品一覧に記載のない短編集も数点あるが、省略した。日本語表記について、クリスティー文庫中に日本語題がある物は「日本語題:」、ない場合は表題作の訳題を示す。題名が総題の2点は「直訳:」としている。イギリスでの発売を重視し、英米両国で発売されたものと英版のみのものに区別はつけていない。アメリカのみの発売は(米版のみ)と記す。
日本語版での具体的な短編タイトルと、その収録短編集は#短編を参照のこと。
- 1924年 Poirot Investigates
- 日本語題:ポアロ登場
- 1929年 Partners in Crime
- 日本語題:おしどり探偵
- 1930年 The Mysterious Mr. Quin
- 日本語題:謎のクィン氏
- 1932年 The Thirteen Problems
- 米題:The Tuesday Club Murders
- 日本語題:火曜クラブ(日本語題は米版による。英版による訳題は創元推理文庫『ミス・マープルと13の謎』。)
- 1933年 The Hound of Death
- 日本語題:死の猟犬
- 1934年 The Listerdale Mystery
- 日本語題:リスタデール卿の謎
- 1934年 Parker Pyne Investigates
- 米題:Mr. Parker Pyne, Detective
- 日本語題:パーカー・パイン登場
- 1937年 Murder in the Mews
- 米題:Dead Man's Mirror(英版から「謎の盗難事件」を割愛)
- 日本語題:死人の鏡(日本語題は米版によるが割愛はない。英版の表題作は「厩舎街の殺人」。)
- 1939年 The Regatta Mystery and Other Stories (米版のみ)
- 表題作は「レガッタ・デーの事件」
- 1947年 The Labours of Hercules
- 米題:The Labors of Hercules
- 日本語題:ヘラクレスの冒険
- 1948年 The Witness for the Prosecution and Other Stories (米版のみ)
- 表題作は「検察側の証人」
- 1950年 Three Blind Mice and Other Stories (米版のみ)
- 表題作は「三匹の盲目のねずみ」
- 1951年 The Under Dog and Other Stories (米版のみ)
- 表題作は「負け犬」。
- 1960年 The Adventure of the Christmas Pudding
- 日本語題:クリスマス・プディングの冒険
- 1961年 Double Sin and Other Stories (米版のみ)
- 表題作は「二重の罪」。
- 1971年 The Golden Ball and Other Stories (米版のみ)
- 表題作は「黄金の玉」
- 1974年 Poirot's Early Cases
- 米題:Hercule Poirot's Early Cases
- 直訳:ポアロ初期の事件簿
- 1979年 Miss Marple's Final Cases and Two Other Stories
- 直訳:「ミス・マープル最後の事件簿」ほか2話
- 1991年 Problem at Pollensa Bay and Other Stories
- 表題作は「ポリェンサ海岸の事件」
- 1997年 The Harlequin Tea Set (米版のみ)
- 表題作は「クィン氏のティーセット」
- 1997年 While the Light Lasts and Other Stories
- 表題作は「光が消えぬかぎり」
ロマンス小説
愛の小説シリーズ。英米とも当初はメアリ・ウェストマコット名義だったが日本では最初からアガサ・クリスティ名義。
- 1930年 愛の旋律 - Giant's Bread
- 1934年 未完の肖像 - Unfinished Portrait
- 1944年 春にして君を離れ - Absent in the Spring
- 1947年 暗い抱擁 - The Rose and the Yew Tree
- 1952年 娘は娘 - A Daughter's a Daughter
- 1956年 愛の重さ - The Burden
その他の小説
- 1965年 ベツレヘムの星(クリスマス・ストーリーと詩を収録。英米とも当初はアガサ・クリスティ・マローワン名義だったが、日本では雑誌掲載時のみで単行本は最初からアガサ・クリスティ名義。)
詩集
いずれも日本語訳未刊
- 1925年 The Road of Dreams
- 1973年 Poems
その他
- 1946年 さあ、あなたの暮らしぶりを話して(英米とも当初はアガサ・クリスティ・マローワン名義だったが、日本では最初からアガサ・クリスティ名義)
- 1977年 アガサ・クリスティー自伝
- 1990年 Margery Allingham - A Tribute(J・E・モーパーゴ編The Return of Mr. Campionに収録されたエッセイ。1966年執筆。)
- 2013年 Detective Writers in England(リレー長編『警察官に聞け』の新版に収録されたエッセイ。1945年執筆。)
- 2013年 The Tragic Family of Croydon(リレー長編Six Against the Yardの新版に収録されたエッセイ。1929年執筆。)
戯曲
特に断りが無い限り、年は初演された年。英題のままのものは日本語訳未刊。
オリジナル作品
- 1930年 ブラック・コーヒー - Black Coffee
- 1954年 蜘蛛の巣 - Spider's Web
- 1958年 評決 - Verdict
- 1958年 招かれざる客 - The Unexpected Guest
- 1962年 海浜の午後 (原題:Rule of Three)
- 海浜の午後 - Afternoon at the Seaside
- 患者 - The Patient
- 鼠たち - The Rats
- 1973年 アクナーテン - Akhnaton(1937年に執筆)
クリスティ自身による自作の脚色
- 1943年 そして誰もいなくなった (And Then There Were None、長編『そして誰もいなくなった』の戯曲化。結末が異なる。)
- 1945年 Appointment with Death (長編『死との約束』の戯曲化。戯曲にはポアロが登場しない。)
- 1946年 ナイル河上の殺人 (Murder on the Nile/Hidden Horizon、長編『ナイルに死す』の戯曲化。戯曲にはポアロが登場しない。同名の短編が『パーカー・パイン登場』にあるが関係は無い。)
- 1951年 ホロー荘の殺人(The Hollow、長編『ホロー荘の殺人』の戯曲化。戯曲にはポアロが登場しない。)
- 1952年 ねずみとり (The Mousetrap、1947年執筆のラジオドラマThree Blind Miceを同題で小説化したのが日本語題「三匹の盲目のねずみ」、その後改題再脚色したのが本作)
- 1953年 検察側の証人 (Witness for the Prosecution、短編「検察側の証人」。「情婦」という日本語題のビリー・ワイルダー監督の映画版は有名。)
- 1956年 Towards Zero (長編『ゼロ時間へ』の戯曲化)
- 1956年 A Daughter's a Daughter (ロマンス小説『娘は娘』の戯曲化。厳密には1930年代に戯曲として執筆された未発表の本作を1952年に小説化、この年初演。)
- 1960年 殺人をもう一度 (Go Back for Murder、長編『五匹の子豚』の戯曲化。戯曲にはポアロが登場しない。)
- 1972年 Fiddler's Three (未発表作『Fiddler's Five』の戯曲化)
- 2003年 Chimneys (長編『チムニーズ館の秘密』の戯曲化。執筆は1931年。)
日本で書籍として刊行された戯曲
『そして誰もいなくなった』(新水社)『殺人をもう一度』(光文社)以外はクリスティー文庫中に戯曲として収録されている。
- 1930年 ブラック・コーヒー
- 1943年 そして誰もいなくなった
- 1950年 ねずみとり
- 1953年 検察側の証人
- 1954年 蜘蛛の巣
- 1958年 評決(『ブラック・コーヒー』に併録)
- 1958年 招かれざる客
- 1960年 殺人をもう一度
- 1962年 海浜の午後
- 1973年 アクナーテン
他者の手の加わった作品
リレー小説
- 1931年 漂う提督 (The Floating Admiral、クリスティは第4章を担当、ハヤカワ・ミステリ文庫に収録)
- 1983年 屏風のかげに (Behind the Screen、1930年初出、クリスティは第2章を担当、中央公論社『ザ・スクープ』収録)
- 1983年 ザ・スクープ (The Scoop、1931年初出、クリスティは第2章および第4章を担当、中央公論社より出版)
参考文献
- 早川書房「クリスティー文庫」から各書
- 『アガサ・クリスティー』モニカ・グリンペンベルク著 / 岩坂彰訳(1997年、講談社)
- 『ミステリ・ハンドブック アガサ・クリスティー』ディック・ライリー、パム・マカリスター編 / 森英俊監訳(1999年、原書房)
外部リンク
- 日本語訳リスト - 翻訳ミステリ総目録1916-2005
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