さようなら、ピエロ・トージ、イタリア最大の映画衣装デザイナー死去
アオキ
こんにちは、イタリアで15年デザイナーのアオキです。フツーだった私が衣装デザイナーになるまでのお話は
プロフィールへ。無料のデザイン画教本ご希望のあなたは
こちらへ昨日8月10日、ピエロ・トージ氏が亡くなりました。
ルキーノ・ヴィスコンティやパゾリーニ、フェデリコ・フェッリーニ監督などのの衣装デザイナーです。
彼に出会っていなかったら今の私はなかった。
美の探求の扉を開けてくれた。
とても悲しい。
私のプライベートの人生の大波があった時、
あなたは偉大なデザイナーになれるんだから大丈夫って励ましてくれた。
でもあなたなしでどうすればいい?
誰が道案内をしてくれる?
恩返しなんかできなかった。
生徒の成長を見るのが最大の喜びって言ってくれたけど・・
そんなことじゃ返しきれないほどの恩がある。
巨匠なのに全然取り澄ましていなくて、超面白い人だった。
彼に初めて会ったのはイタリア国立映画実験センターの入所試験の時。
緊張して、ビッグネームが怖くて
彼の眼差しが怖くて、
私は25歳だったのに泣いた。
あれから何年もいろいろな自分では入れない世界を見せてくれた。
彼に授けられた衣装デザイナー哲学のおかげでハリウッド映画にも参加できた。
私がヴィスコンティ監督の『山猫』の主役、クラウディア・カルディナーレの衣装を着てみようとして・・
コルセットが苦しくて息が吸えなかったこともあった。
国宝を破っちゃうかと思って着るのを断念。
ピエロ・トージ氏のデザイン哲学
何も発明してはいけない
全ては発明しつくされてしまったから
史実に忠実に
デザインとはリノベーション
彼がいなかったら知ることのなかった世界。
さようなら、ピエロ・トージ・・
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