元自衛官が安倍氏銃撃「プロの犯行」といえるのか
自作銃を使用、防衛省・自衛隊幹部が語ったこと
山上容疑者が練習員として教育を受けた佐世保教育隊とは、海上自衛隊に4つある基礎教育を行う機関で長崎県佐世保市に所在する。約半年間にわたり、午前中は海上自衛官として必要な基礎的な防衛学などの座学、午後は短艇(カッター)や手旗、ロープワークなどを行い、午後10時に就寝するという分単位の日課が繰り返される。
報道では山上容疑者が教育隊で小銃の組み立てや射撃を学んだとあるが、これは彼に限らず、陸海空自衛官が共通して受ける最低限の教育で、海上自衛隊では「武器を取り扱う自衛官になったという精神教育的な意味合いが大きく、小銃射撃は30発程度」(護衛艦艦長)だという。
銃について少し説明すると、警察官などが持つ小型の銃は「拳銃」といい、小銃とは軍用のライフル銃のことを指す。
護衛艦「まつゆき」に配属された山上容疑者
山上容疑者は教育隊を修業すると護衛艦「まつゆき」に乗り組んだ。護衛艦とは、主に潜水艦を捜索・攻撃する戦闘艦艇のことで、各国の駆逐艦に相当する。
「まつゆき」は海上自衛隊で最も多く量産された「はつゆき」型護衛艦の9番艦で、全長130メートル、基準排水量3050トン、76ミリ単装速射砲や短魚雷、シースパロー短SAM(対空ミサイル)、ハープーンSSM(対艦ミサイル)などの兵装を持つ。
「山上容疑者は2002年12月から2004年4月まで『まつゆき』に乗り組んでいたとすると、同艦が5カ月間にわたる幹部候補生を乗せた遠洋練習航海北米コース(2002年4月~9月)から帰国後に配置されたことになります。
そして、まつゆきは2003年3月に前線部隊である護衛艦隊の第4護衛隊群から後方部隊である呉地方隊の第22護衛隊に転籍し、その前後に定期検査のため数カ月のドック入りしたはずですから、山上容疑者はまつゆきに乗り組んでいるときに、海外派遣や海上警備行動など作戦には従事していないといえます」(護衛艦艦長)
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