問題=物質となる身体 「セックス」の言説的境界について | ジュディス・バトラー, 佐藤 嘉幸, 佐藤 嘉幸, 竹村 和子, 越智 博美 |本 | 通販 | Amazon
著 者ジュディス・バトラー Judith Butler
カリフォルニア大学バークレー校教授。主な著書に『ジェンダー・トラブル――フェミニズムとアイデンティティの撹乱』『アンティゴネーの主張――問い直される親族関係』(以上、竹村和子訳、青土社)、『アセンブリ――行為遂行性・複数性・政治』(佐藤嘉幸・清水知子訳、青土社)、『分かれ道――ユダヤ性とシオニズム批判』(大橋洋一・岸まどか訳、青土社)、『権力の心的な生――主体化=服従化に関する諸理論』『自分自身を説明すること――倫理的暴力の批判』(以上、佐藤嘉幸・清水知子訳、月曜社)、『生のあやうさ――哀悼と暴力の政治学』(本橋哲也訳、以文社)、『戦争の枠組――生はいつ嘆きうるものであるのか』(清水晶子訳、筑摩書房)、『触発する言葉――言葉・権力・行為体』(竹村和子訳、岩波書店)、『欲望の主体――ヘーゲルと二〇世紀フランスにおけるポスト・ヘーゲル主義』(大河内泰樹・岡崎佑香・岡崎龍・野尻英一訳、堀之内出版)、『偶発性・ヘゲモニー・普遍性――新しい対抗政治への対話』(エルネスト・ラクラウ、スラヴォイ・ジジェクとの共著、竹村和子・村山敏勝訳、青土社)、『国家を歌うのは誰か?――グローバル・ステイトにおける言語・政治・帰属』(ガヤトリ・スピヴァクとの共著、竹村和子訳、岩波書店)などがある。
監訳者
佐藤嘉幸(さとう・よしゆき)
筑波大学人文社会系准教授。京都大学大学院経済学研究科博士課程を修了後、パリ第10大学大学院で博士号(哲学)取得。専門は哲学/思想史。著書に『権力と抵抗——フーコー・ドゥルーズ・デリダ・アルチュセール』、『新自由主義と権力——フーコーから現在性の哲学へ』、『脱原発の哲学』(田口卓臣との共著)(以上、人文書院)、『三つの革命——ドゥルーズ=ガタリの政治哲学』(廣瀬純との共著、講談社選書メチエ)、『ミシェル・フーコー『コレージュ・ド・フランス講義』を読む』(立木康介との共編著、水声社)。訳書に、ミシェル・フーコー『ユートピア的身体/ヘテロトピア』(水声社)、ジャック・デリダ『獣と主権者II』(白水社、西山雄二らとの共訳)など。
訳 者
竹村和子(たけむら・かずこ)
元お茶の水女子大学大学院人間文化研究科教授。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。筑波大学大学院博士課程退学。人文科学博士。琉球大学名誉博士。専門は英語圏文学、批評理論。2011年死去。主な著書に『境界を撹乱する――性・生・暴力』『愛について――アイデンティティと欲望の政治学』、『思考のフロンティア フェミニズム』(以上、岩波書店)、『文学力の挑戦 ――ファミリー・欲望・テロリズム』(研究社)、『彼女は何を視ているのか――映像表象と欲望の深層』(作品社)、『かくも多彩な女たちの軌跡』『女というイデオロギー』(以上、海老根静江との共編著、南雲堂)など。
越智博美(おち・ひろみ)
専修大学国際コミュニケーション学部教授。お茶の水女子大学博士号(人文科学)取得。専門はアメリカ文学、文化。著書に『カポーティ——人と文学』(勉誠出版)、『モダニズムの南部的瞬間——アメリカ南部詩人と冷戦』(研究社)、『ジェンダーから世界を読むII』(中野知律との共編著、明石書店)、『ジェンダーにおける「承認」と「再分配」——格差、文化、イスラーム』(河野真太郎との共編著、彩流社)。訳書にコーネル・ウェスト『民主主義の問題』(三浦玲一、松井優子との共訳、法政大学出版会)など。
『ジェンダー・トラブル』によって明らかにされた権力と言説によるジェンダー形成の過程。ジェンダー/クィアに関する理論書である同書は、フェミニズムやジェンダー、クィア・スタディーズにおいて画期をなすと同時に、多くの物議を醸した。
「ジェンダー」と同じく、「セックス」は言説によって構築されるものなのか。そのとき、身体の物質性はいかに理解されるのか。
本書は、『ジェンダー・トラブル』へ寄せられた批判に応答した、その続編であり、バトラーの「もうひとつの主著」である。
本書の原題 Bodies That Matter における"Matter"は「問題=物質」という二重の意味を持つ。これを強調して邦題は『問題=物質(マター)となる身体』とした。
アルチュセールの「呼びかけ」、オースティンの「行為遂行性」、フロイト/ラカンの「身体的自我」「ファルス」、フーコーの「系譜学」「主体化=服従化」、デリダの「脱構築」「ファルス=ロゴス中心主義」、イリガライ/デリダの「コーラ」、クリステヴァの「アブジェクション」など多くの思想家・著述家を参照しながら、規範的権力によって構築されるセックス、ジェンダー、人種などの既存の境界を撹乱する試み。
近年、改めて注目が高まるフェミニズムやLGBTQ、ブラック・ライヴズ・マターに代表される「人種」の問題にも接続しうる現代の理論書。
目 次
日本語版への序文
謝 辞
序 文
序 章
第一部
第一章 問題=物質となる身体
第二章 レズビアン・ファルスと形態的想像界
第三章 《幻想》的同一化とセックスの引き受け
第四章 ジェンダーは燃えている――我有化と転覆の問い
第二部
第五章 「横断危険」――ウィラ・キャザーの男性的名前
第六章 パッシング、クィアリング――ネラ・ラーセンの精神分析的挑戦
第七章 現実界と論争する
第八章 批判的にクィア
註
すべての理論はマイノリティ性へと生成変化しなければならないーー『問題=物質となる身体』解説(佐藤嘉幸)
訳者あとがき
「ジェンダー」と同じく、「セックス」は言説によって構築されるものなのか。そのとき、身体の物質性はいかに理解されるのか。
本書は、『ジェンダー・トラブル』へ寄せられた批判に応答した、その続編であり、バトラーの「もうひとつの主著」である。
本書の原題 Bodies That Matter における"Matter"は「問題=物質」という二重の意味を持つ。これを強調して邦題は『問題=物質(マター)となる身体』とした。
アルチュセールの「呼びかけ」、オースティンの「行為遂行性」、フロイト/ラカンの「身体的自我」「ファルス」、フーコーの「系譜学」「主体化=服従化」、デリダの「脱構築」「ファルス=ロゴス中心主義」、イリガライ/デリダの「コーラ」、クリステヴァの「アブジェクション」など多くの思想家・著述家を参照しながら、規範的権力によって構築されるセックス、ジェンダー、人種などの既存の境界を撹乱する試み。
近年、改めて注目が高まるフェミニズムやLGBTQ、ブラック・ライヴズ・マターに代表される「人種」の問題にも接続しうる現代の理論書。
目 次
日本語版への序文
謝 辞
序 文
序 章
第一部
第一章 問題=物質となる身体
第二章 レズビアン・ファルスと形態的想像界
第三章 《幻想》的同一化とセックスの引き受け
第四章 ジェンダーは燃えている――我有化と転覆の問い
第二部
第五章 「横断危険」――ウィラ・キャザーの男性的名前
第六章 パッシング、クィアリング――ネラ・ラーセンの精神分析的挑戦
第七章 現実界と論争する
第八章 批判的にクィア
註
すべての理論はマイノリティ性へと生成変化しなければならないーー『問題=物質となる身体』解説(佐藤嘉幸)
訳者あとがき
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