2021年5月19日水曜日

エコ染色

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破棄するのは元の塩水のみ



福山の坂本デニム、化学洗剤使わず染色 環境負荷・コスト低減: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXNASJB0700D_X01C11A2LC0000/

福山の坂本デニム、化学洗剤使わず染色 環境負荷・コスト低減

ジーンズのデニム糸などを染色加工する坂本デニム(広島県福山市、坂本量一社長)は、環境への負荷が小さい染色システムを開発した。染色する際の糸の洗浄などに常温の電解水を活用することで化学洗剤を使わずに済む。コスト削減にもつながる。本社工場に新システムを導入したほか、同業他社にも販売し普及を目指す。

従来、糸を染色する場合、化学洗剤を入れたセ氏80~90度のお湯で糸に付いている油を洗浄してから染色し、その後に化学洗剤を入れた70~80度のお湯で余分な染料を落としながら仕上げる。

同社が開発した「エコ染色システム」は化学洗剤の代わりに専用装置を使って生成した強酸性、強アルカリ性の常温の電解水を洗浄などに使う。2種類の電解水を組み合わせることで漂白や洗浄、除菌などの効果を見込むほか、仕上がりもより良い状態になる。

福山市の本社工場に新システムをこのほど導入し、染色を始めた。デニム糸など取り扱う糸全体の3分の1程度を染色しているが、将来は全量を染色することを目指す。

同社は工場全体での化学洗剤にかかる費用やボイラーでお湯を沸かすための燃料である重油代を合計すると、年間で1200万円程度と試算。新システムを積極的に活用することで、コスト削減につなげたい考えだ。

今春立ち上げた環境事業部を通じ他社にエコ染色システムを販売する。電解水生成の専用装置1台と電解水をためておくタンクなど付帯設備を含め価格は500万円程度になる。

原油価格の高騰に伴う化学洗剤や重油の値上げなど染色業界全体を取り巻く環境は厳しさを増しており、新技術によってコスト削減を支援する。

坂本デニムは糸の中心部を白くしたまま回りを青く染める「芯白(しんじろ)染色」を得意としている。この糸でジーンズを作ると「新品でもはき古したような独特の風合いになる」(同社)。

2011年1月期の売上高は前の期に比べ1億円減の約10億円。本社敷地で糸の原料となる綿を無農薬栽培するなど環境対策に力を入れている。

坂本社長は「他の企業にもモデルになるような環境対策、コスト削減を実現し、日本でのモノづくり継続と雇用維持を目指す」と話している。


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