2025年2月22日土曜日

コウモリから新型コロナに似た新たなウイルス検出、武漢の研究所発表 - Bloomberg

コウモリから新型コロナに似た新たなウイルス検出、武漢の研究所発表 - Bloomberg
コウモリから新型コロナに似た新たなウイルス検出、武漢の研究所発表 - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-02-21/SS1YXDDWX2PS00

コウモリから新型コロナに似た新たなウイルス検出、武漢の研究所発表

武漢ウイルス研究所(2021年2月)

武漢ウイルス研究所(2021年2月)

Photographer: HECTOR RETAMAL/AFP

中国の武漢ウイルス研究所は、新型コロナウイルスと同じ受容体を持つ新しいコロナウイルスがコウモリから検出されたと明らかにした。

  現時点でヒトへの感染は確認されておらず、研究室内で特定されただけだという。このニュースを受けて21日の米株式市場ではワクチンを製造する医薬品メーカーの株価が急伸した。

  モデルナは一時6.6%上昇。ノババックスは同7.8%高。ビオンテックの米国預託証券(ADR)は一時5.1%、ファイザーは同2.6%それぞれ上昇した。

  武漢ウイルス研究所が科学学術誌「セル」に掲載した論文によると、コウモリから検出された新しいウイルスが動物からヒトに感染する可能性は、今回の発見で高くなった。

  武漢ウイルス研究所はコウモリのコロナウイルスに関する研究で知られている。新型コロナウイルスがいかにしてパンデミック(世界的大流行)になったのかという疑問について、この研究所から感染したスタッフを通じて外部に流出したのではないかという説がある。ホワイトハウスは2023年、同研究所が新型コロナウイルスの調査に関連し、資料提出に応じなかったことを受け、米連邦資金へのアクセスを停止した。

関連記事:米、武漢研究所の連邦資金へのアクセス停止-新型コロナ調査に応じず

  今回新たに発見されたコウモリのウイルスは、ヒトやその他の哺乳類の体内に広く存在するタンパク質と結合することで細胞に感染する。このウイルスは中東呼吸器症候群(MERS)の原因となるコロナウイルス群と密接な関係がある。

  MERSは2012年から24年5月にかけて世界で約2600人の感染が確認されており、そのうちおよそ36%が死亡している。世界保健機関(WHO)のウェブサイトによれば、感染例の大多数はサウジアラビアで確認されている。

原題:Covid-Like Bat Virus Discovered by Researchers in Chinese Lab(抜粋)

【米国市況】株続落、統計や新型ウイルス検出で-ドル一時148円93銭

Rita Nazareth、Emily Graffeo
  • 消費者や住宅の指標が予想下回る、インフレ期待は30年ぶり高水準

  • 中国で新たなコロナウイルス検出との報道、米国債や円に逃避買い

Stocks hit by weak data.
Stocks hit by weak data. Photographer: Michael Nagle/Bloomberg

21日の米株式相場は続落。予想を下回る経済指標を受けて、米国企業の先行きに対する懸念が広がった。一方、消費者の長期インフレ期待は1995年以来の高水準に上昇した。

関連記事:米消費者マインド指数は低下、関税不安で長期インフレ期待が急伸 (1)

株式終値前営業日比変化率
S&P500種株価指数6013.13-104.39-1.71%
ダウ工業株30種平均43428.02-748.63-1.69%
ナスダック総合指数19524.01-438.35-2.20%

  消費者心理から住宅サービスに至るまで、この日に発表された経済指標は、金融当局が利下げを急ぐ必要がないことを示唆している中で、成長見通しに疑問を抱くような結果となった。ゴールドマン・サックス・グループによると、株式および上場投資信託(ETF)に関連する2兆7000億ドル相当のオプションが期日を迎えた。これは通常、価格変動の増幅につながる。中国でコウモリ由来の新たなコロナウイルスが検出されたとの報道を受け、ワクチンを製造する医薬品メーカーの株価が急伸したことも不安をあおった。

関連記事:ワクチン株急伸、中国でコウモリ由来の新たなコロナウイルスとの報道

  トゥルイスト・アドバイザリー・サービシズのキース・ラーナー氏は「このニュースは経済指標を受けて市場がすでに不安定になっているタイミングで伝わった」と述べた。「相場がすでに過大評価されている状況で、これに追い打ちをかけるようなことがあれば、多少の混乱は避けられない」と語った。

S&P 500 Wipes Out This Week's Advance | Stocks hit by weak data amid options expiration

S&P500種週足チャート

出所:ブルームバーグ

  ネーションワイドのマーク・ハケット氏は株式相場について、2年間の上昇基調を経て、現在は値固めの局面にあり、S&P500種は昨年12月初旬以来ほとんど動いていないと述べた。選挙以来続いている取引レンジを抜け出そうとしているが、過去3カ月間は4%と、2017年以来の狭いレンジにとどまっていると指摘。「しかし、水面下では相場のけん引役に興味深い変化が起こっており、相場を押し上げる可能性がある。国際銘柄とバリュー株におけるリスクとリターンの力学が注目を集めている」と続けた。

  ゴールドマン・サックス・グループのストラテジストによると、ヘッジファンドは大型ハイテク7銘柄「マグニフィセント・セブン」のほとんどの銘柄でネットポジションを削減した。

  ベン・スナイダー、ジェニー・マー両氏を含むチームは「最新の届け出によると、ヘッジファンドは人気の高いセクターやテーマの中でより選択的になっている」と指摘。削減にもかかわらず、テスラを除く6銘柄は依然としてヘッジファンドのトップポジションに入っているという。 

米国債

  米国債相場が上昇。株や原油の下落を背景に、質への逃避から午後に買いが膨らみ、10年債利回りは一時、4.40%と、7日以来の水準まで低下した。新たなコロナウイルスが検出されたとの報道が流れた。

国債直近値前営業日比(bp)変化率
米30年債利回り4.68%-6.6-1.40%
米10年債利回り4.43%-7.4-1.64%
米2年債利回り4.20%-7.2-1.68%
  米東部時間16時37分

  10年債利回りは週間ベースでは6週連続で低下。2019年以来の長期低下局面となっている。

  コロンビア・スレッドニードルのグローバル金利ストラテジスト、エド・アルフセイニ氏は「『力強い成長』というシナリオはこの日、疑問視されている」と述べた。さらに、金曜午後の流動性の低下により、動きが増幅する可能性もあると述べた。

外為

  ニューヨーク外国為替市場では円が対ドルで上げに転じ、一時は1ドル=148円93銭を付けた。午前中までは、日本銀行の植田和男総裁が日本の長期金利の急上昇を抑える姿勢を示したことが材料視され、円は軟調に推移していた。午後は株安や米国債利回りの低下を背景に逃避買いが入った。ドル指数は上昇したが、週間では3週連続で下げた。

為替直近値前営業日比変化率
ブルームバーグ・ドル指数1286.233.330.26%
ドル/円¥149.19-¥0.45-0.30%
ユーロ/ドル$1.0460-$0.0041-0.39%
  米東部時間16時37分

原油

  ニューヨーク原油相場は反落。終値で今年の最安値となった。イラクからの供給が増える可能性や、ここ最近市場に広がっていた供給抑制の見通しが弱まりつつあることが意識され、売りが優勢になった。

  重要なテクニカル水準である100日移動平均の約71.51ドルを割り込んだことも、下げ幅を拡大した。

  原油は過去3週間にわたって約5ドルのレンジにとどまっている。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が、供給引き上げ開始を延期するとの観測が強まっているほか、ドローン攻撃でカザフスタンのパイプラインフローが脅かされるなど、供給見通しが不透明なことが背景にある。一方で、トランプ米大統領が矢継ぎ早に打ち出した関税措置やその他の政策は、需要見通しを曇らせ、米消費者のインフレ期待を押し上げている。

Oil's Bearish Technical Signal | US crude futures plunge below their 100-day moving average

WTI先物と100日移動平均線

出所:CME

  エリック・リー氏らシティグループのアナリストは、「価格が70ドル台半ばで推移していることを踏まえ、OPECプラスは原油供給の抑制解除を延期すると当社では引き続き予想する」とリポートで指摘。「供給再開の決定は、米国が対イラン制裁を強化する場合に限られるかもしれない」と続けた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物4月限は、前日比2.08ドル(2.9%)安い1バレル=70.40ドルで終了。昨年12月26日以来の安値となった。ロンドンICEの北海ブレント4月限は2.7%下げて74.43ドル。

  金スポット相場はほぼ変わらず。週間では8週続伸し、2020年以来の長期上昇局面となった。地政学的および貿易面での緊張を背景に、逃避需要が強まった。

  金を裏付けとするETFの保有量も急増。ブルームバーグがまとめた世界のETF保有量は昨年1月以来の高水準となっている。今週はこれまでに16トン余り増加し、週間では2023年以来の大量流入となる勢いだ。

Gold on Track For Eighth Weekly Advance | The precious metal has gained around 11% so far this year

金スポット相場

出所:ブルームバーグ

  ブルームバーグのドル指数は週間で3週続落となる見通しで、これも金の投資妙味を高めた。

  金スポット相場はニューヨーク時間午後2時38分現在、前日比61セント(0.1%未満)高の1オンス=2939.59ドル。ニューヨーク商品取引所の金先物4月限は2.90ドル(0.1%)安の2953.20ドルで引けた。

原題:Stocks Get Hammered as Traders Hit Risk-Off Button: Markets Wrap(抜粋)

US Treasuries End Week on High Note on Demand for Safer Bets

Dollar Trims Third Straight Weekly Drop, Yen Gains: Inside G-10

Oil Falls to 2025 Low as Technicals Augment Ample Supply Outlook

Gold on Pace to Log Eighth Weekly Advance as ETFs Lure Inflows

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