【俺はググらない】天国と地獄は本当にあるの シンガーソングライター宇多田ヒカルさんの回答「死後はすべてのものと繋がっている世界」
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クマの特集を組んだ7月15日号で 専門家顔負けのコメント を書面でくれたシンガーソングライターの宇多田ヒカルさん。「天国と地獄があると思うか」という取材にも、このとき回答のコメントをくれていました。
宇多田さんは10代の頃からヒット曲をつくり活躍を続けていますが、アルバム「Fant●me」(2016年)以降、特に「喪失感」が歌の核に据えられることが多いと感じています。
「One Last Kiss」(2021年)の歌詞にもあるように、初対面で喪失を予感してしまう人生観はこれまでの出会いと別れの繰り返しがもたらしたものでしょうか。アルバム「Fant●me」が、2013年に亡くなった母で歌手の藤圭子さんを思ってつくられたのは有名な話です。
そんな宇多田さんが生と死をどう感じているのか、書面で投げかけたいくつかの質問に、丁寧に答えをつづってくれました。
※●はoにサーカムスタンスを付した文字
◆
――人が死んだ後、天国や地獄といった世界に行くと考えていますか。
宇多田 身体がある時とは違って、なにも触れることはできないけどすべてのものと繋がっている、そんな世界をイメージしてます。
――なぜそのように考えるのですか。
宇多田 時空や物質が、実はまだまだ人間にとって謎だらけで、私たちの目に見えるものだけでは理解できない現象があることは、科学や物理学の進歩によりどんどん明らかになっています。昔から世界中で記録されている不思議な体験の報告には共通点があります。私たちの知る現実よりも高次元な世界があると考えるのはむしろ自然でロジカルなことだと思います。
葬儀場で母の遺体と過ごせた短い時間はかけがえのないものだったけれど、もうそこに 母は「いない」と感じました。「消えた」のではなく、「ここではないどこかにいる」 と。
――「真夏の通り雨」などで、人との離別について歌う歌を発表していらっしゃいますが、ご自身の死生観は、歌の中にどのように反映されていると思いますか。
宇多田 「始まり」には「終わり」が含まれてる。「終わり」はなにかの「始まり」である。そんな世界観が私の歌に現れていると思います。
――天国あるいは地獄でお会いしたい方はいらっしゃいますか。会ったらその人とはどんな話をしたいと思いますか。
宇多田 何人もいます。会話をしなくても、なにか通じ合える別の方法があるんだろうと楽しみにしています。
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