2020年9月3日木曜日

望月慎 基軸通貨国アメリカが経常収支赤字を維持すべき理由 | 批判的頭脳

基軸通貨国アメリカが経常収支赤字を維持すべき理由 | 批判的頭脳

https://ameblo.jp/nakedcds/entry-12141842812.html ★

MMT概説


19 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2020/09/03(木) 00:01:08.14  ID:Re5egRUW 
準備預金増大とインフレ率の関係だがMMTerの見解を貼っておく。

21 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2020/09/03(木) 00:10:45.87  ID:Re5egRUW 
>>20
MCTサイクルから批判をしよう。
MCTサイクルとは
借入→生産→販売→返済
このプロセスのことを言う。
このプロセスは純粋な信用創造物である貨幣が生産に影響を与えることを明確に知るしている。
借入によって貨幣を信用創造し、それを原資に生産を開始している。
この時点で、貨幣の中立説 貨幣量の増減は物価にだけ影響を与え、生産活動や雇用の増減などには影響を与えないとする貨幣の中立性は崩壊してる。
無論、生産や雇用に影響を及ぼすプロセスはこれだけではない。

貨幣循環理論


2019/11/26 · このことは、言い換えれば、「 Circuit Theoryは、内生的貨幣 ... プリミティブなMCT理論では、生産追加分の貨幣創造が内生的に ...


26 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2020/09/03(木) 09:04:39.62  ID:4WldDNIX 
Mv=Py
マネーストック×貨幣の流通速度=物価×実質国民所得
マネーストックを増やせば物価は定数とおけば実質国民所得が増える
ただしvは利子率が0ならば流動性の罠になり不定数になる
変形すると
M=kPY
マネーストック=マーシャルのk×名目物価×実質国民所得
マーシャルのkを定数とおけばマネーストックを増やせば完全雇用水準ならば実質国民所得は定数なので名目物価が上がる
つまりお金を全員に配れば物価は上昇する





基軸通貨国アメリカが経常収支赤字を維持すべき理由

noteにて、「経済学・経済論」執筆中!

「なぜ日本は財政破綻しないのか?」

「自由貿易の栄光と黄昏」

「なぜ異次元緩和は失敗に終わったのか」 

「「お金」「通貨」はどこからやってくるのか?」などなど……


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アメリカの財政赤字と経常収支赤字といういわゆる「双子の赤字」は、アメリカおよび国際経済上の懸案事項としてしばしば挙げられるものであった。

基本的な問題意識としては、経常収支赤字の解消のために財政赤字の縮小を目指すべきだとされたり、逆に主な貿易相手国(それこそ、日本など)に内需拡大政策を取らせて、貿易相手国の経常収支黒字を縮小させようと画策したりしていた。

しかし、ここで注意しなければならないのは、アメリカは基軸通貨国であり、国際貿易決済手段として、世界中に基軸通貨・ドルを供給する立場であるということである。

世界貿易が小さいうちはまだいいが、現在のように貿易が拡大を続けていくにあたって、貿易国(における各経済主体)は決済手段としてのドルやドル建て資産を貯蓄する傾向を持つようになるだろう。(これは一国とその通貨のレベルで実際に起きていることと同一であり、近似的である)

となれば、貿易額が大きくなればなるほど、各国は取引及び貯蓄手段としてのドル(およびドル建て資産)の”純粋”な供給が必要になってくる。



2.経済のグローバル化と強まる世界経済の相互依存
から引用)


ドルおよびドル建て資産の純粋な供給のためには、アメリカの財政赤字および経常収支赤字が必要になってくる。
実際、アジア通貨危機、ロシア通貨危機(1997)、アルゼンチン通貨危機(2001)後において経常収支赤字すなわち世界へのドル・ドル建て資産供給の拡大を余儀なくされている。



(世界経済のネタ帳から)

もしアメリカが経常収支赤字に抵抗し、その縮小を目指したら、世界貿易は崩壊を余儀なくされるだろう。なぜなら世界貿易は、アメリカの基軸通貨供給に依存しているからである。
もし一時的に経常収支改善と世界貿易堅調が見かけ上維持されていたように見えても、それは途上国etcの借入過剰による不安定化を意味する可能性が高い。アジア通貨危機やアルゼンチン通貨危機はその意味で、基軸通貨の過少供給に遠因があると考えることが出来る。(だから、通貨危機から世界貿易を守るには基軸通貨の追加供給が必要となった)

一連の議論で気づいた人がいるかもしれないが、これは世界を一国と考え、基軸通貨を自国通貨と考えた場合でもまったく同じ議論が出来る。
自国通貨は、(中央銀行で紙幣や当座預金が”負債”として扱われていることからもわかるように)厳密には政府債務である。信用創造によって通貨を供給し、それ自体が貯蓄手段となる通常の政府債務も同質である。
民間債務も、信用創造によって通貨を供給し、同時に貯蓄手段となっている。
こうした経済全体の債務(および債務としての通貨)は、経済全体の貯蓄欲求を満たし、それ以上の通貨が流通することを助けている。もし経済全体で債務不足になれば、通貨流通とそれによる財取引は滞るだろう。


こう考えると、基軸通貨国のアメリカは、財政金融的に見て、世界に対する中央銀行・財務省として機能していることがわかる。アメリカの財政赤字(ベースマネーの供給原資であり、信用創造によるマネーサプライ供給手段でもある)、および経常収支赤字は、世界貿易のために十分な赤字である必要があるというわけだ。


こうした貯蓄手段としての貨幣供給は、世代重複モデル(貯蓄を行う現役世代と貯蓄の切り崩しを行う引退世代で形成される)においては、長期的にも維持する必要があることが知られている。





これが現実的な想定なら、アメリカの累積経常収支赤字や累積財政赤字は、長期的にも清算される必要がない。むしろ維持されなければならないものになる。


さて、ここで問題になるのは「世界がドルを基軸通貨として備蓄するインセンティブはどこにあるか」ということになる。
「各国で使われているから」というのももちろん理由にはある程度なるのだが、「そもそもなぜ各国が基軸通貨として使うことを決意したか」という根源を訪ねる必要があるだろう。


ここで助けになるのは、ネオ・チャータリズム(ネオ・カルタリズム)[新貨幣国定主義]の考え方である。(ricky20080221氏による解説
ネオ・チャータリズムにおいては、納税を政府の財源調達手段ではなく、貨幣の最終需要を決定するための方策に過ぎないとしている。
というのは、なぜ日本国内の人々が日本円を求め、日本円で決済するのかという根源を辿ると、日本円によって納税することが求められているからであるというところに行きつくからである。実際、日本円が最初に普及したのも、日本円が納税手段として認められている経路からであったそうだ。

もし納税手段として使えないなら、日本円は偉人の絵を描いた少し変わった紙切れに過ぎず、交換価値も貯蔵価値も持ちえないだろう。この意味で、政府の発行する通貨というのは「それを使って後に納税をしていい」という意味で、政府にとって(会計上の形式ではなく)本質的に負債としての意味を持つことになる。というのは、通貨によって政府が民間から財やサービスを買い入れる代わりに、その通貨による納税を認めるという貸借の関係が成り立っているからである。

ここでは、発行と納税のバランスが成立する必要性は必ずしも存在しないことに注意しよう。
むしろ政府にとって通貨の供給とは、取引を円滑にし貯蓄手段を与えるために行うことなのであり、回収する必要性はないどころか逆に十分に流通する必要があるからである。
こうして本来的に(日銀を含めた)政府財政は赤字になる必要があり、経済が拡大していくのに合わせて累積的に赤字を追加していく必要があるのである。そしてこれは、すでに説明したように、長期的にも償還される必要がない。


さて、アメリカに対する明示的な納税システムが存在しない中では、基軸通貨ドルにとっての最終需要とは何なのだろうか? 

これは長らく世界最大であり、今でも世界最大級ではあるアメリカの輸出(すなわち財の供給)に依存するのであろう。(世界の貿易輸出額ランキング

世界最大(級)の経済国による財の供給……これなくして、ドルの基軸通貨としての地位はあり得なかっただろう。

逆に言えば、アメリカの世界に対する財供給が相対的に小さくなっていくなら、基軸通貨としてのドルの最終需要も不安定化していく可能性がある。

そうした中で、他の輸出大国(あるいは輸出地域)の通貨を国際取引通貨化していく「基軸通貨の『分権化』」が目指されているのだと理解すべきだろう。

しかし、ドルの最終需要が不安定化していくからといって、拙速に財政赤字・経常収支赤字縮小を目指せば、世界貿易ひいては世界経済の致命的なクラッシュを齎すことになる。

長期的にアメリカの経常収支赤字縮小が必要だとしても、基軸通貨の分権化に歩調を合わせる形で、漸進的に進めていく必要があるだろう。


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追記:2016/3/23

マクロン氏から指摘があったのだが、終戦後しばらくは、マーシャル・プランによってアメリカから他国への借款があり、各国がそれを元手に貿易決済を行うという構造で、貿易成長とアメリカの経常収支黒字が両立していた可能性がある。

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