( 経済学、リンク::::::::::)
NAMs出版プロジェクト: ブランシャール(Olivier J. Blanchard)『マクロ経済学』:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/08/olivier-j-blanchard_16.html
原書第 7版(日本語版:第 2版)の特徴
NAMs出版プロジェクト: ブランシャール(Olivier J. Blanchard)『マクロ経済学』:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/08/olivier-j-blanchard_16.html
NAMs出版プロジェクト: ブランチャード&フィッシャー 『マクロ経済学講義』:目次
http://nam-students.blogspot.jp/2015/09/blog-post_34.html
ブランシャール『マクロ経済学』上下邦訳2020
https://freeassociations2020.blogspot.com/2020/09/2020.html @
http://nam-students.blogspot.jp/2015/09/blog-post_34.html
ブランシャール『マクロ経済学』上下邦訳2020
https://freeassociations2020.blogspot.com/2020/09/2020.html @
Original Title
MACROECONOMICS, 7th Edition
by Blanchard, Olivier
Authorized translation from the English language edition, entitled MACROECONOMICS, 7th Edition, ISBN: 0133780589 by BLANCHARD, OLIVIER, published by Pearson Education, Inc., Copyright © 2016 Pearson Education Limited.
All rights reserved. No part of this book may be reproduced or transmitted in any form or by any means, electronic or mechanical, including photocopying, recording or by any information storage retrieval system, without permission from Pearson Education, Inc.
JAPANESE language edition published by TOYO KEIZAI INC., Copyright © 2020.
- ブランシャール マクロ経済学 下 (第2版)―拡張編 [プリント・レプリカ] Kindle版
オリヴィエ・ブランシャール (著), 中泉 真樹 (翻訳), 知野 哲朗 (翻訳) 形式: Kindle版
5つ星のうち5.0 1個の評価
2020/04/03https://www.amazon.co.jp/dp/B086JZ21HY/
- 4/6
ノーベル経済学賞候補が、いま考えていること
世界的第一人者ブランシャールのマクロ経済学https://toyokeizai.net/articles/amp/371127?page=4
佐々木 一寿 : 経済評論家、作家
著者フォロー
2020/09/07 5:10
リーマンショック、欧州金融危機から世界経済を救った、紛れもない中心人物がブランシャールなのである。そして2015年、彼はIMFでの務めを果たし、MITに復帰した。
教育者的良心はマクロ経済学の教科書に
IMFでの激闘のさなか、ブランシャールは経済危機前に書いたマクロ経済学(原書版第5版)の教科書の改訂を進めていた。
彼の教科書は、基本に忠実で、極力シンプルなモデルで説明が行われる。ほぼひとまとまりのモデルから出発し、徐々にそれをじっくり発展させていき、メカニズムの動きと適用範囲、効力の可能性と限界を明確に自覚できるようになっていて、論理的に端正(エレガント)な趣がある。
そして、基本構成がシンプルであるがゆえに、運用が柔軟にできる。とくに教科書であれば少なからずある結論の押し付け的なものは極力排されていて、簡単な演習と今日的なトピックスを充実させ、学ぶ者の自律的な立体的理解を促すような工夫がある。原則はシンプル、応用が柔軟に利く、ということで、初級・中級者向けのテキストとして専門家からよく推奨される。
このことは、教育者としての氏の良心性をも表すように思う。
そしてIMF時代を通じて、その改訂(原書版第7版、2015年刊行)は行われており、氏の骨身に染みた経験がふんだんに追記されている。この翻訳が冒頭で紹介した『ブランシャール マクロ経済学(第2版)』である。
やや技術的になるが改訂のポイントを少し解説すると、金利、GDP、物価の動向を包括的に理解するメカニズムに関して、従来のIS-LMモデルを踏まえたAD-ASモデルでの説明から、マクロ経済現象をよりシンプルに、かつ正確に描写できるよう、IS-LM-PC(PC=フィリップス曲線)モデルを活用する工夫が図られている。
さらに、実際の経済の動きにより即した説明がなされている。例えば、LM曲線に基づく金利の決定という伝統的な方法に関しては、中央銀行の実際の行動を踏まえて政策金利が先に決まる(その金利水準を満たすように貨幣供給量が調整される)ということを考慮し、LM曲線はある金利水準で水平となるように描かれている。
原書第 7版(日本語版:第 2版)の特徴
2008年に起こった経済危機の影響は,本書刊行時点においても依然として残っており,マクロ経済学者はそれまで説いてきた多くのマクロ経済理論を再考せざるをえない状況に立たされている.われわれマクロ経済学者は金融システムの重要性については十分に理解していた.しかしその一方で,危機発生後の経済がどのようにして均衡に戻っていくかということに関しては,過度に楽観的な見方をしていたといえよう. 8年の月日が経過し,私自身は今般の経済危機から多くの教訓を得ることができたと確信しており,この原書第 7版にはそうした教訓に基づいた成果が反映されている.ほぼすべての章を書き改めているが,主要な変更点は以下のようになる.
■改訂された第 5章では, IS-LMモデルの説明の仕方について修正を行っている.金融政策を考える場合の伝統的なやり方は,中央銀行が貨幣供給量を設定し,その後に利子率が調整されるというものであった.しかし実際には,中央銀行は先に利子率を設定し,その後に貨幣供給量が調整されている.短期のマクロ経済を描写するために使われる IS-LMモデルという点を考慮すると, LM曲線を従来のように右上がりと考えるのではなく,任意の利子率水準のもとで水平な曲線として取り扱うべきであろう.このほうが現実的であるし,モデルも単純化できる.
■第 6章は新しい章であり,経済における金融システムの役割に焦点を当てる.そこでは 2種類の利子率を考慮して IS-LMモデルを拡張する. 1つは金融政策によって決まる利子率(政策金利)であり,もう 1つは人々や企業が借入れを行う際のコストとしての利子率である.金融システムの状況が,これら 2つの利子率の間の関係を規定する.
■第 9章は新しい章である.伝統的な総需要 ・総供給モデルは,その取り扱いが容易ではないモデルであり,産出量の回復についてある意味では過度に楽観的な見方をするモデルであるといえるだろう.代わりにここでは IS-LM-PCモデル (PCはフィリップス曲線を表す)を用いることで,金融政策の役割や産出量およびインフレーションのダイナミックスについてよりシンプルかつ正確な描写を行う.
■名目利子率のゼロ金利制約から生じる金融政策に関する制約,そして巨額の公債発行から生じる財政政策に関する制約は,本書のなかで繰り返し登場する重要なテーマである.
■多くの FOCUSを更新したり内容を拡張したりしている.具体的には,「失業と幸福度」(第 2章),「流動性の罠のなかで」(第 4章),「銀行取付け」(第 6章), 「1990年からの米国における自然失業率の変化」(第 8章),「時間や国が異なるときのオーカンの法則」(第 9章),「大恐慌におけるデフレーション」(第 9章),「購買力平価 (PPP)の作成方法」(第 10章),「技術,教育および賃金格差に関する長期的な見方」(第 13章),「利回り曲線,ゼロ金利制約,リフトオフ」(第 14章),「ユーロ圏のなかの周辺国における経常赤字の消滅:良いニュースか悪いニュースか」(第 18章),「ユーロ圏の財政規律に関する簡単な経緯」(第 21章)および「財政ファイナンスとハイパーインフレーション」(第 22章),「米国の政府債務を懸念するべきか」(第 22章)といったものがある.
■図および表は,入手可能な最新のデータに更新されている.この原書第 7版は, 2008年からの経済危機後において,はじめての本格的なマクロ経済学のテキストであろう.本書が,危機で何が起こったのかということに加えて,これから先に何が起こりうるのかということについての明快なガイドになればと願っている.
本書の構成
本書は大きくわけて 2つのパートから構成されている.それは基礎編と 2つの重要な観点からなる拡張編である.基礎編に先立って,イントロダクションが配置されている.拡張編の後には,経済政策の果たす役割について検討がなされる.最後はエピローグによって締めくくられる.表紙の見返しに掲げてあるフローチャートをみれば,各章の配置のされ方と全体構成について簡単に確認できる.
オリヴィエ・ブランシャール (著), 中泉 真樹 (翻訳), & 1 その他 形式: Kindle版
5つ星のうち5.0 3個の評価
2020/04/03