2020年8月2日日曜日

なぜボランティアの開発者が責められる? 「接触確認アプリ」の不具合から見える政府の無責任さ

なぜボランティアの開発者が責められる? 「接触確認アプリ」の不具合から見える政府の無責任さ(THE PAGE) - Yahoo!ニュース
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なぜボランティアの開発者が責められる? 「接触確認アプリ」の不具合から見える政府の無責任さ

 新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した可能性が高い場合に通知を受けることができる「接触確認アプリ」の運用が始まりました。このアプリをめぐっては当初不具合が発生し、明確な説明がなかったことから、ボランティアで開発を担っていた技術者に批判が集中するという出来事がありました。  しかしながら、このアプリは厚生労働省がある企業に開発委託し、その企業がボランティア技術者の開発した基本部分を採用するという形で開発されたものですから、最終的な責任は厚労省にあります。いつものことですが、誰が責任者なのか不明瞭な形でプロジェクトを進めるという光景が繰り返されているようです。

はっきりしない政府の対応

 接触確認アプリは、感染拡大を防止する有力な手段としていくつかの国で実用化されていますが、個人のプライバシーを国家が管理することにつながりかねないため、多くの人が利用に抵抗感を持っています。このため政府は、米アップルと米グーグルが提唱した規格の採用を決定し、これをベースに日本版の接触確認アプリの開発を行うことになりました。アップル-グーグルが開発した規格では、個人情報を政府が管理できない仕組みになっており、利用者も安心してアプリをインストールすることができます。  ところがこのアプリをめぐる政府の対応ははっきりしないものでした。安倍首相は政府主導でアプリを開発するという趣旨の発言を行っていましたが、実際の開発体制は、厚労省が工程管理を人材会社であるパーソルホールディングスの子会社に発注し、同社はさらに外部の2社に再委託していることが明らかとなりました。しかし、これらの企業は工程管理を行っているだけであり、実際の開発はボランティアの技術者が担っていました。  ボランティアの技術者は、発注元から「何があっても3週間で完璧なものを作り上げろ」と指示され、何とかアプリを納品したものの、最終的な発注元である厚労省に技術的なテストをする体制がなく、不具合がある状態でアプリをリリース。利用者の一部から批判が出ましたが、名前が知られているボランティア技術者に一連の批判が集中するという事態になってしまいました。

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