2026年3月21日土曜日

エルンスト・ブロッホ 希望の原理 目次 ERNST BLOCH Das Prinzip Hoffnung




エルンスト・ブロッホ 希望の原理 目次 ERNST BLOCH Das Prinzip Hoffnung

山下 肇・瀬戸鞏吉・片岡啓治・沼崎雅行・石丸昭二・保坂一夫 訳
白水社


まえがき

  第一部(報告) 小さな昼の夢

1私たちは空っぽからはじめる

2たくさんしゃぶってみて、もっとたくさん欲しくなる

3 毎日とりとめもなく

4隠れ場と美しい異郷
自分たちだけで44 家にいてすでに旅への途上 45

5 逃走と凱旋
船出 48 きらめく表皮 50

6より成熟した願望とその形象
足なえの駄馬たち 55 長いナイフの夜 56 門のしまる寸前に 57 新しいなぐさみの案出 59 友となる機会 61

7 老年にも残された願望
酒と財布よびおこされた青春。その反対の願望- -穫入れ 44 夕暮れと家67

8転換のきざし

  第二部 (基礎づけ) 先取りする意識

9衝迫として生起するもの

10満ち足りぬ赤裸な性向と願望

11かなり肥大した欲動体としての人間
個体 背後に肉体をもたぬ欲動はない 7 移り変わる熱情

12人間の基本的欲動に関する種々の解釈
性的欲動 自我欲動と抑圧 44 抑圧、コンプレックス、無意識および昇華 86 権力欲動、陶酔欲動、集団的無意識 9 「エロス」と祖型 95

13すべての基本的欲動がもつ歴史的限界性。自己関心の諸相。満たされた情動と期待情動
さし迫っている要求 9 最も信頼できる基本的欲動―自己保存 自己保存欲動も含めた諸欲動の歴史的変遷 10 情動と自己状態、期待情動とりわけ希望という食欲
前方への自己拡大欲動、能動的な期待

14 昼の夢と夜の夢との原則上の区別。夜の夢における隠された古い願望充足、昼の空想における虚構し先取りする願望充足
夢見癖願望充足としての夢 16 不安夢と願望充足ひとつの要点――昼の夢は
夜の夢の前段階ではない 12 昼の夢の第一および第二の性格 自由な走行、保たれるエゴ 2 昼の夢の第三の性格 ―世界改良 12 昼の夢の第四の性格究極への走
行夜と昼の、夢の劇の相互混入、その解消 4 ふたたび、夢見癖- 昼の夢の媒体
としての「気分」 44 ふたたび、期待情動(不安、恐怖、驚愕、絶望、希望、確信)と白日夢
15未だ意識されないものの、あるいは前向きの薄明の、発見。新しい意識段階としての、および新しいもの青春時代の転換、生産力の意識段階としての、未だ意識されないもの。ユートピア的な機能という概念、その機能と、利益、イデオロギー、祖型、理想、寓意象徴との出会い
二つの末端 1 前意識のもつ二重の意味 166 青春時代の転換、生産力、 における未だ
意識されないもの 16 さらに生産力について――その三つの段階 12 忘却されたものと
未だ意識されないものとが明白化にたいして示す抵抗の違い 2 未だ意識されないもの
という概念を長く妨げてきた抵抗についてのエピローグ 40 未だ意識されないものにお
ける意識的な活動と既知の活動、ユートピア的な機能 1 さらにユートピア的な機能
――そのなかの主体と、現存する悪しきものにたいする対抗手 20 ユートピア的な機能
と利益との接触 2 ユートピア的な機能とイデオロギーとの出会い 20 ユートピア的な
機能と祖型との出会い 2 ユートピア的な機能と理想との出会い 24 ユートピア的な機
能と寓意象徴との出会い 35

16 願望実現の際に実現されずに残るユ ートピア的理想像。エジプトのヘーレナとトロイ
のヘーレナ
ウルテイムム
夢はいつまでも続こうとする願望充足およびそのなかにひそんでいるかもしれな
いもの 幻滅の第一の理由――汝のいないところに幸せがある。 幻滅の第二の理由
独り歩きをはじめた夢と二人のヘーレナの伝説 2 第一の理由および第二の理由に
たいする反論 静止のオデュッセイア 5 ユートピア的残像がのこる第三の理由
実現をはばむさまざまな難問(アポリア)

17 ユートピア的幻想が世界のなかにもつ相関物。実在的可能性、最前線と新事象と
終極というカテゴリー、および地平
人間は濃密ではない 世界のなかの多くのものは未完結である 4 戦闘的楽観主義、
最前線と新事象と終極というカテゴリー 「可能性にしたがって存在しているもの」と
「可能性のなかに存在しているもの」、マルクス主義のなかの冷たい流れと熱い流れ
目に見える予兆としての芸術的仮象 20 偽りの自足状態。実在する断片としての予兆
リアリズムが問題だ、すべて現実的なものは地平をもつ20

18 可能性カテゴリーの諸層
カブイニクテイーフ
形式的に可能なもの 00 即物的・客観的に可能なもの
ザハハフト オブイェクトゲメース
事物的・
能なもの 30 客観的・実在的に可能なもの 2 回想―可能なものにたいする論理的・
静的な戦い 30 可能性を実現する 20

19 世界の変革、あるいはフォイエルバッハに関するマルクスの十一のテーゼ
起草の時期 30 整理分類の問題 35 認識論のグループ直観と活動(テーゼ五、一、三)3人間学的・歴史的グループ―自己疎外と真の唯物論(テーゼ四、六、七、九、十) 36 理論実践グループ証明と検証 (テーゼ二、八) 合言葉とその意味(テーゼ十一)686 アルキメデスの点。たんに過去にとどまらず、本質的に、現われ出んとするものに関係している知について 756

20 要約。先取りの性情と、その両極暗い瞬間とひらかれている適合性
ルペ・デイ
脈搏と生きられている暗闇 30 可能な前進のための場 50 水源と河口 -絶対的な問い
かけとしての驚き ふたたび、生きられている瞬間の闇。この日を摘みとれ 生き
られている瞬間の闇(続) 前景、危険な空間、充足の憂鬱、自己媒介 3 ふたたび、
絶対的な問いかけとしての驚きについて、不安および幸福の形態のばあい。まさにユート
ピア的な祖型――最高善 96 始源における〈ない〉、歴史における〈未だ・ない〉、究極
における無もしくは全16 継続状態でないユートピア。だからこそ〈この日を摘みとれ〉、
ノーヴム

ただし、真の現在における真の〈この日を摘みとれ〉として 415
ニムブス

21 魅惑的な姿をとった昼の夢――パミーナ、あるいは愛の約束としての像
愛にみちた朝 肖像画の影響 出会いと婚約をつつむ光輪 1 過剰な像、それか
らの救済、結婚をつつむ光輪 1 高貴な一対とキリストの聖体、あるいはかつての結婚
についての宇宙的ユートピアとキリスト教的ユートピア 16 愛の残像

22 象徴的な形態をとった昼の夢パンドーラの箱。残った善
第三部(移行) 鏡のなかの願望像(陳列品、童話、旅、映画、舞台)

23 実物より美しく見せる

24 鏡が今日語りかけるもの
スマート へりくだりの名人15

25 新しい衣裳、まばゆい陳列品
たくみな配列 66 ネオンサイン 6

26 美しい仮面、クー・クラックス・クラン、けばけばしい娯楽雑誌・
曲がった道 40 脅しの効用 46 ベストセラー、シロップでできたお話 4

27 歳の市やサーカス、童話や民衆小説における、もっとましな空中楼閣
りこう者の勇気 2 食卓よごちそうを出せ、ランプの精 12 「歌の翼にのせて、恋しき
君よ、おまえを連れていこう」 46 「ガンジス河の草原へ、そこには世にもすばらしい場
所がある」 4歳の市やサーカスにおける南の海 46 民衆小説としての無法者童話

28 旅の魅力、古美術、スリラー小説の幸福
美しい異郷 十九世紀における遠方への願望と懐古趣味の部屋 骨董のアウラ、
墟の魔力、博物館 城内庭園とアルカディアの建築3荒くるう天候、夜のアポロ

29 舞踊における願望像、パントマイムおよび映像の世界
新しい舞踊と古い舞踊 新舞踊もかつては表現主義的だった、エキゾティズム 50祭
祀の舞踏、デルヴィッシュ、聖なる輪舞 3 聾唖的パントマイムと意味表示的パントマイ
ムカメラを通した新しい身振り表現 5 腐りはてた夢の工場と透明な夢の工場 656

30 範型を提示する施設としてみた舞台、およびそこでの決断
幕があがる 3 範例の吟味 50 さらに、 求むべき範例の吟味 5 台本、言葉による
身振り表現、および場景 55 幻想、虚飾なき仮象、倫理教育機関 3 誤ったアクチュ
アル化と真のアクチュアル化 56 さらに、真のアクチュアル化恐怖と同情ではな
反抗と希望

31 嘲笑され憎悪された願望像、勝手きままでユーモラスな願望像・
アノートル・モンド
ヴェラ・ヒストリア
もしも、というひと言 5 「新しく流行するものが役に立ったためしはない」 557
虚無。
世界50 アリストファネスの『鳥』と雲居国 57愉快な誇張ルキアノスの
『本当の話』 50 勝手きままでユーモラスな願望像

32 ハッピー・エンド、それは見抜かれて てそ でも擁護される

ルネアンスプ・スペキュアエテルニタテイス


   第四部(構成) よりよい世界の見取図(医術、社会体制、技術、建築、地理、芸術と知恵における展望)

33 夢みる人はますます多くを求める

34 身体の鍛練、何事もうまく行くさ(ウヴァ・ビアン)

35 健康のための闘い、医術のユートピア
温かい寝床 1 迷信とおとぎ話 17 薬剤と計画 1 実際の身体の改造における逡巡と
目標 2 マルサス、出産率、食糧 34 医者の心配

36 自由と秩序、社会的ユートピアの略図
1 序論
ニュー・モラル・ワールド
簡素な食事 38 棚からぼたもち 38 ここにも妄想と通俗小説がある 39 地平線に見え
新道徳世界4 ユートピアにはユートピアの時刻表がある
Ⅱ 過去の社会的願望像
ソロンと慎ましい中庸5 ディオゲネスと模範としての乞食 3 アリスティッポスと模
範としての居候 53 ドーリア国家についてのプラトンの夢 55 ヘレニズム時代の理想国
のおとぎ話、イアンブロスの『太陽の島』 6 ストア学派と国際的世界国家 6 聖書と隣
人愛の国 7 アウグスティヌスの新生した神の国 7 ヨアキム・デ・フロリス、第三の
福音とその御国35 トーマス・モアあるいは社会的自由のユートピア 95 モアの対極
カンパネラの太陽の国あるいは社会秩序のユートピア 2 自由とは何か、秩序とは
何か、『ユートピア』と『太陽の国』についてのソクラテス的問いかけ 10 進展―社会
的ユートピアと古典的自然法 1 社会的ユートピアに代わる開化された自然法 14 フィ
ヒテの封鎖商業国家、または理性法に基づく生産と交易 12 十九世紀の連邦的ユートピ
アーオーエンとフーリエ 14 十九世紀の集権的ユートピアーカベーとサン=シモン
144 個人的ユートピア思想家と無政府状態 シュティルナー、ブルードン、バクーニ
16 三月前期のプロレタリアの空中楼閣 ーヴァイトリング 6 まとめ―合理的
ートピアの弱点と地位
Ⅲ 科学への計画と進歩
アクチュアルな残滓ブルジョア的集団ユートピア 16 始まり、青少年運動の綱領 12
新しい女のための闘い、婦人運動の綱領 16 古き新しき国、シオニズムの綱領 10マル
クス以後の未来小説と全体ユートピアーベラミー、ウィリアム・モリス、カーライル、
ヘンリー・ジョージ 20 マルクス主義と具体的先取り

37 意志と自然、技術のユートピア
1 魔術的な過去
よんどころなく 2 火と新装備 2 妄想とアラジンのおとぎ話 20 「ミュストス教授」
発明 アンドレーエの『一四五九年に行なわれたクリスティアン・ローゼンクロイ
ツの化学の結婚』 3 ふたたび、錬金術――ムタツィオ・スペキエルム(無機類の変成)
その人工孵化器 44 バロックの無規律な発明と「提案」 3 ベーコンの発 明
生きつづけるルルスの術 56 ノーヴァ・アトランティス、ユートピアの実験室 600
Ⅱ 非ユークリッド的現在と未来、技術の結合の問題
ブランも外因によって動かされねばならない 20後期ブルジョアにおける技術の絞殺、
ただし軍事的技術はこの限りではない 機械の非有機体化、原子力エネルギー、非ュ
クリッド的技術 6 非有機体化における主体、原料、法則、結合 2 人間の主体とい
う電子、意志の技術 3 自然主体との共同生産の可能性、あるいは自然主体との同盟の
基本的な技術 30 暴力なき技術。 経済恐慌と技術的事故 30 縛られた巨人、ヴェールを
かぶったスフィンクス、技術の自由 35

アルス・インヴェニエンディ

38 よりよい世界を模写する建築物、建築のユートピア
1 過去の建築様式のさまざまな設計
窓ごしの視線 3 ポンペイの壁に描かれた夢 22 祝祭の装飾とバロックの劇場建築 2
おとぎ話のなかの願望の建築 20 絵画に描かれた願望の建築 3 石工組合、あるいは仕
事の遂行における建築のユートピア 33 エジプトあるいは死の水晶体のユートピア、ゴシ
ックあるいは生命の樹のユートピア 496 古代建築芸術における指標空間のその他の個別
的事例
Ⅱ 空洞の建設
新しい家と現実的明快さ 3 都市計画、理想の都市、そしてふたたび明快さ ―水晶に
浸透する充実 30

39 エルドラドとエデン、地理的ユートピア
発明と発見。地理的希望の特性 30 ふたたびおとぎ話、金毛羊皮と聖杯
フェアキアの島、悪しき海大西洋、地上の楽園の位置 3 聖ブレンダンの航海、司
祭王ヨハネの国。アメリカおよびアジアの楽園 6 オリノコ河デルタにおけるコロンブ
ス。地球の円天井 4 南の国とユートピア・トゥーレ 4 他の星々におけるよりよい住
ヒツクロドウス
みか。ここがロドスだ 4 コペルニクス的関係、バーダーの『地球中心論』 4 醒めた
地理的延長線。労働により媒介された地球の基礎

40 絵画、オペラ、文学に表わされた願望風景
パースペクティヴ44 花じゅうたん 46 人間の静物 4 シテール島への船出 4 ファン・アイ
ク、レオナルド、 レンブラントにおける遠近法と大いなる地平 4 文学における静物、
シテール島と深いパースペクティヴ インゼ、バラ物語、ジャン・パウル
美学における願望風景のパースペクティヴ。 深淵と希望の次元に照らした芸術素材の位置づけ
残存する日曜日の画家、スーラ、セザンヌ、ゴーガンのばあい。ジョットの伝
説の国 6 文学における伝説の国ダンテの天堂(パラディソ)における天上のバラ、ファウストの
天上における超越的高峰 27 オペラと聖譚曲(オラトリオ)における絢爛、楽土(エリジウム)68 音楽の精神における室内と無限なるものとの触れ合い――クライストの理想の風景。 システィナの聖母

41 永遠の相の下から、そして過程から見た、願望風景と知恵
中庸の探究 6 原物質と法則の「本来性」 660 カントと叡知界。 プラトン、エロスと価
値のピラミッド 50 ブルーノと無限なる芸術作品。 スピノザと水晶としての世界 37 7
ウグスティヌスと目的論的歴史。 ライプニッツと解明過程としての世界 34 哨戒する概
念、あるいは課題としての「本来性」 686 二つの願望命題教えることのできる徳、定
言命令 66 アナクシマンドロスの命題、または均一化される世界 55 深さのなかにある
軽やかさ、光明のなかにあるものの楽しさ

42 八時間労働日、平時の世界、自由時間と余暇
飢えの鞭 7 ブルジョアジーの堅固な要塞から57 慈善行為で緩和するあの手この手
ブルジョア的平和主義と平和 9 技術的成熟、国家資本主義と国家社会主義。 十月
革命 96 自由時間のさまざまな惑わしたっぷり働かせるための訓練 96 堕落しては
いるが希望を失ってはいない自由時間の古い残存形式個人的な趣味、民衆の祝祭、円
形劇場9 自由時間の環境ユートピア的な安息地と牧歌性60 ようやく半ば探究さ
れてきた不可欠の目標としての余暇

   第五部 (同一性) 満たされた瞬間の願望像(道徳、音楽、もろもろの死のイメージ、宗教、東洋の自然、最高善)

43 自分が何なのか分からない

44 家庭と学校が手引きする

45 人間らしくなるための導きの像そのもの

46 危険な生と幸福な生の道標・
さまざまな問いが待ちうけている 24 暖かすぎる服を着て 22 向こう見ずな魔王の眷族
23 フランス的な幸福と喜び 24 幸福の冒険 26

47 意志のテンポと省察の道標、孤独と友情の道標、個人と共同体の道標
思慮深い人 25 ファビウスあるいは逡巡する行為者 22 ソレルとマキャベリあるいは行
動力と運命の車輪 3 分裂の問題、岐路に立ったヘラクレス、ディオニュソス対アポロ
ヴイタ・アクティヴア サイタ・コンテンプラテイヴア
活動的生、観照的生、あるいは選ばれたよいほうの世界 45 孤独と友情の
二重の光 3 個人と集団の二重の光 6 共同体による個人の救済

48 若きゲーテ、 非諦念、エアリエル
ダス・デモーニッシェ
壊したい願望 22 ヴェルテル的なものの幸福と苦悩 13 要請、プロメテウス、ウル・タッ
ソー15 崇高さの志向、ファウストーゴシックと変態(メタモルフォーゼ)334 エアリエルと詩的空想性と自己を告げる寓意的・象徴的閉鎖性 9 あこがれを知る者ミニョン
ならではわれわれの能力の予感としての願望

49 限界を踏み越える導きの人物像。 ファウストと満たされた瞬間を求める賭け
濡れた薬は火がつかぬ 1 竪琴は鳴りグラスは空になる 10 ドン・ジョヴァンニ、全女
結婚式 18 ファウスト、大宇宙、待てしばし、おまえはいかにも美しい 12 ファウ
スト、ヘーゲルの現象学と出来事 12 オデュッセウスはイタカーで死んだのではない、
彼は人の住まぬ世界へ行ったのである 156 ハムレット、引っ込みがちな意志。プロスペ
ロー、根拠のない喜び

50 ドン・キホーテとファウストに示された、抽象的でしかも媒介された限界踏み越えの
道標
発酵する意志 5 ドン・キホーテの憂愁の姿と黄金の幻想 1 類似した問題――アント
ニオにたいするタッソーの正当性と不当性 1/24 ルシフェル的・プロメテウス的なもの

51 音楽における踏み越えともっとも濃密な人間世界
盲者の幸福 1 ニンフのシリンクス 146 奇怪な主人公とニンフ幻想交響曲 160 音
楽と不可分の人間表現 9 カノンと法則世界としての音楽。 天体調和、より人間的な導
きの星 20 音画、ふたたび自然作品、音楽の濃密性と倫理性 2 空洞。ソナタとフーガ
主体 26 葬送行進曲、 レクイエム、死のかなたへのコンドゥクトゥス 2 フィデリオ
のなかの瞬間とマルセイエーズ 20

52 自己と、墓場の提灯、
1 序論
または最も手強い非ュートピアの力、死に抗する希望像
死の話はしないこと 24 この世ではもはやいかなる朝も持たない夜のユートピア
Ⅱ 死と勝利の宗教的対位法
死者からは幸こそ来たれ 5 影とギリシア的薄明 30 再生の肯定。 オルフェウス教の車
輪 55 魂の霊液とグノーシス派の天の旅 5 墓のなかのエジプトの天 26 聖書の復活
黙示録 20 イスラム教の天国、肉の強さ、魔法の園 2 純粋な安心は天からの解放す
ら求める、涅槃という願望像
Ⅲ 啓蒙主義的安楽死とロマン主義的安楽死
強靭な精神の持ち主たる自由思想家 9 松明を下げてもつ若者と新たに点火した松明を
もつ若者20 解体して万有に向かわんとする願望、死して自然へ帰らんとする願望 20
氷河、母なる大地、そして世界精神 30
IV その他の世俗的対抗手段、ニヒリズム、人類の住みか
またしても色とりどりの死 6 担保つき貸出し信仰の四つの目印 比喩としての不死
作品に表われたばあい 3 悲劇における鑒としての死 2 社会主義的意識のなかで
死という無は消失する
V 万物に宿る生の欲求と断片
死を究めんとする旅 38 非現存在としての瞬間。死の領域にたいする外在性

53 宗教的な秘密、すなわち、星辰神話、脱出、御国、 への人間参加の増大。
無神論と御国のユートピア
1 序論
信頼できる手のなかで 37 またしても狂者、オカルト術 38 族長とまじない師。すべて
の宗教には宗祖がいる 35 宗教的な人間性のなかにもあるスミノーゼ
Ⅱ 宗祖、福音、および「神はなぜ人となり給いしか」
ウス
異境よりの教師カドモス 77 陶酔的救いを歌う歌手 オルフェウス 756 アポロ的
な神々とその従者を歌う詩人ホメロスとヘシオドス。ローマの国家宗教の神々 76
ついに花咲くことなきプロメテウス信仰と悲劇の祭儀- -アイスキュロス 3魚の姿を
した人間と星辰神話における月の報告者――オアネス、ヘルメス・トリスメギストスート
3 地上天国の均衡と、眼に見えぬ世界の拍動(道) 孔子と老子 自分自
すでに福音の一部となっている宗祖モーセとその脱出の神 4 モーセ、あるいは
宗教におけるユートピアの意識、ユートピアにおける宗教の意識 4 戦士の自己投入が
星の光と混じり合ったばあいゾロアスター、マニ 4 無宇宙を限界とし涅槃と関係
する救済的自己投入仏陀 4 モーセと脱出の精神から生まれ、その福音と完全に一
致する宗祖イエス、黙示録、御国 4 イエスと父。救世主としての楽園の蛇。 三つ
の願望の秘儀 復活、 昇天 再臨 46 アラーの意志への狂信と服従――マホメット
Ⅲ 現実の治外法権性としての地上の核・
ルデウス・ホモ
現存していない目的に至る道 4 避けられない運命と避けられる運命、またはカッサラ
ンドとイザヤ 2 未知の存在たる人間をユートピア的に実体化した理想としての神。フ
ォイエルバッハ、ふたたび「神はなぜ人となり給いしか」 46 無神論に関連して。神が想
像されユートピア化された空間の問題 4 宗教の層における〈待てしばし〉 神秘思
想における瞬間の合一 56 奇跡と奇跡的なもの。勝利の女神の足が踏みしめる地点としての瞬間

54 究極の願望内容と最高善・
欲動と食事 38 三つの願いと最善の願い 5 最高善の変種としてのさまざまな価値像。
キケロと哲学者たち 989 待てしばし〉と最高善、世界過程のなかのある導きの像の問
題 55 ふたたび欲動と食事について、あるいはさまざまな善、価値、および最高善の主
観と客観性 5 最高善にかかわる流動性と厳密性(夕風、仏像、御国の形姿) 55量
の数と符牒。最高善の自然的意味

55 カール・マルクスと人間性。希望の素材
正しい鍛冶屋98 「人間が卑しめられ、奴隷化され、無視され、軽蔑された存在としてあ
る一切の関係を転覆すること」 680 世俗化と両足で立たせる力 33 前向きの夢、冷静と
熱狂およびその統一 96 確信、未完の世界、故郷


日本語版によせる序言
息子 ヤン・ローベルト・ブロッホに

   「憬憧は、すべての人間のそなえている唯一のまっとうな属性である。
   むろんその内容には、きわめて多様な価値があるにしても。」

『希望の原理』は、一九一八年の『ユートピアの精神』にあらわれた根本思想から成立した。その根本思想とはすなわち、歴史のなかに生まれ育ってきた、よりよい生活をもとめる願望のさまざまな表象(イメージ)こそ、すべての国々の革命 的な運動において原動力としてはたらき、さらにそれを前へとおし進めてきたものであり、そしてまた、十九世紀の産業革命から生まれたテクノロジー的産業資本主義を、その泥を掘りかえしてはそれを乗り越えようとする社会主義と、たえず止むことなく対決させているところのものなのだ、ということである。この思想は、たんなる経済的根本矛盾の止揚だけをめざす傾向にある社会主義運動の停滞に抗して、そのために社会主義の宣伝力も政治力も弱められてしまうからこそ、その停滞に抗して立ちむかう。
『希望の原理』は、人よんで、人間の希望内容の種々相を検証する百科事典、と称された。本書は主としてヨーロッパの歴史にあらわれた願望像に立ち入って論じてはいるが、もちろん断定的にヨーロッパに限られたものでないことは、仏教と中国哲学についての諸章を見ていただくだけでわかるだろう。基礎的な論述(これは、情動の内容と検証することのできる客観的・実在的可能性とのあいだの、主観的先取りの見通しと客観的目的傾向とのあいだの、たがいに合流し媒介しうるものであることを説明している)の配列を追って、さまざまな願望像を通覧すれば、それは

ERNST BLOCH
Das Prinzip Hoffnung
© Suhrkamp Verlag, 1959
This book is published in Japan by arrangement
with Suhrkamp Verlag through ORION PRESS, Tokyo, Japan.

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