2025年8月12日火曜日

フライトレコーダは語る: 技術者が挑む日航123便墜落の真相 | 米山 猛, 安河内 正也 |本 | 通販 | Amazon




森永卓郎氏の著作に応答する形で書かれた本だが、中立的、客観的にデータを読もうとしていて好感が持てる。2013年頃公開された報告書別冊付録にも言及しており、参考になる。こうした考察は残念ながら陰謀論というレッテルを貼りまくる人間には最初から届かないのだろうが、状況は変わりつつある。そもそも救助が遅れたという事実だけでも大問題だとは思うが。


《…36s に、尾翼に横荷重がはたらいて, 加速度計(重心)に左方向にa = 0.01Gが生じたとき、尾翼には左方向に 0.06G の加速度が生じており、操縦席には、右方向に 0.03G の加速度がはたらく。つまり物体は右から尾翼にぶつかったが、操縦席に感じたのは左から右への加速度になる。操縦者は, 36.22s~36.72sの間のどこかの時間で、とっさに右ペダルを踏み込んでいる。もしこの操縦席に生じた横加速度に対応して反応したのだとすると、操縦者が左からの力を感じて、それを回避するために右方向へ機首を向けようとしたと解釈することができる。》(64頁)

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