ノーベル賞真鍋氏「好奇心からスタート」 pic.twitter.com/mQS8TVCrIj
— 地域通貨花子1 (@TiikituukaHana) October 5, 2021
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211005/k10013293191000.html
ノーベル賞 真鍋淑郎さん単独インタビュー「好奇心が大事」
ノーベル物理学賞の受賞が決まった真鍋淑郎さん(90)がアメリカにある自宅で取材に応じ、「物理学賞というのはふつうは純粋な物理が対象となるものですけれども、気候変動が物理学賞の対象になったことにびっくりしています。これまでの受賞者を見てもこういうテーマに対してノーベル賞が出たことはありません。非常に光栄なことだと思っています」と驚きと喜びを語りました。
自身が今回受賞したテーマを専攻したきっかけについては、「東京大学の地球物理教室にいた当時、天気予報を発展させて気候モデルを作っており、はじめは好奇心でやっていたが、アメリカに呼ばれて、コンピューターも使い放題で、全地球的な気候モデルの開発を始めました。1960年代のアメリカは冷戦を背景とした競争の中にあって非常に科学研究に力を入れていて、電子計算機の導入も盛んで、アメリカに呼ばれたのも幸運だったうえ、計算機が急速な進歩を遂げたというのも幸運で、いろいろな幸運が重なって今に来ている」と話しました。
その上で、真鍋さんは若手の研究者に対し「やはりこの研究がもとは好奇心からスタートした。だから、今の日本でも世界でも、はやりの研究テーマでコンピューターを使って結果を出すという形でやっているが、本当におもしろい研究は好奇心から出た研究が大事だ。日本の若い人たちも好奇心ばかりで研究をしていたのでは研究費が出てこないかもしれないが、そこのバランスを上手に考えてやらないと、時代の流行に流されておもしろい研究は絶対にできない。そういうところに焦点を置いてやることが重要だ」と述べ、みずからの好奇心を大切にしながら研究を行うことの大切さを強調しました。
真鍋さんの家族 「本人は本当にびっくり」
真鍋さんの家族は「発表後にいろいろなところから電話がきて驚いています。今、プリンストン大学と本人が相談をしていて、近いうちに説明する場を設けたいと話していました。本人は本当にびっくりして『純粋な物理ではないが世の中のためになるものであり、受賞できてうれしい』と言っていました」と述べました。
愛媛県出身 その経歴は
真鍋さんは現在の愛媛県四国中央市、旧新宮村の出身です。
新宮村は愛媛県の東予地方にあった山あいに広がる宇摩郡の一部で、2004年に市町村合併で四国中央市になりました。
合併前は人口およそ1000人ほどの小さな村でした。
地域をよく知る四国中央市の市議会議員だった男性によりますと、真鍋さんは昭和6年に生まれ、父親は地元の開業医だったということです。
真鍋さんは当時の新宮尋常高等小学校、現在の新宮小学校に通っていました。
その後、村外に出て旧制三島中学、現在の三島高校を卒業するまで愛媛県で過ごし、東京大学に進学します。
大学で博士課程を取得したあとはアメリカの海洋大気局で研究を行い、地球温暖化研究の根幹となる成果などをあげてきました。
旧新宮村には幼い頃を過ごした家が残っているということです。
真鍋淑郎
真鍋 淑郎 | |
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生誕 | 1931年9月21日(90歳) 日本 愛媛県宇摩郡新宮村(現四国中央市) |
居住 | アメリカ合衆国 |
国籍 | アメリカ合衆国 |
研究分野 | 気象学 |
出身校 | 東京大学 |
主な受賞歴 | ベンジャミン・フランクリン・メダル(2015) クラフォード賞(2018) ノーベル物理学賞(2021) |
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真鍋 淑郎(まなべ しゅくろう、Syukuro Manabe、1931年9月21日 - )は、日本民族の気象学者。理学博士(東京大学)[1]。2021年ノーベル物理学賞受賞[2][3]。 地球温暖化などを研究。
人物・来歴
愛媛県宇摩郡新宮村(現・四国中央市)生まれ。祖父の代から村内唯一の医院だった家に生まれ、新宮尋常高等小学校に通った。旧制・愛媛県立三島中学校(現・愛媛県立三島高等学校)卒。1953年東京大学理学部地球物理学科卒業後、正野重方に師事し[4]、1958年同大大学院博士課程修了、「凝結現象の綜観的研究」で理学博士。同年アメリカ国立気象局(現・米国海洋大気庁)に入り、後に主任研究員に。後にアメリカ合衆国国籍を取得[5]。
大気大循環に海洋大循環を考慮した新しい大気・海洋結合モデルを開発、気候変動の研究に適用した。地球科学分野での数値シミュレーション導入の先駆的存在である。特に地球温暖化の研究では世界的に知られ、1988年には北半球で温暖化が先行すると発表した。1989年には数値モデルによる地球温暖化予測の研究が科学雑誌ネイチャーに掲載され[6]、その結果は第一回気候変動に関する政府間パネル報告書を通じて注目を集めた[7]。
1968年からプリンストン大学客員教授を兼任し、1997年帰国、科学技術庁地球フロンティア研究システム地球温暖化予測研究領域長に就任。その後2001年に再渡米し、プリンストン大学研究員に転じた。
2021年、「気候の物理的モデリング、気候変動の定量化、地球温暖化の確実な予測」に関する業績でノーベル物理学賞を受賞した[2][3]。
受賞歴など
- 1966年:藤原賞(日本気象学会)[8]
- 1967年:Clarence Leroy Meisinger賞(アメリカ気象学会)
- 1970年:米商務省ゴールド・メダル
- 1991年:カール=グスタフ・ロスビー研究賞(アメリカ気象学会)
- 1992年:第1回ブループラネット賞[5]
- 1993年:Roger Revelle Medal(アメリカ地球物理学連合)
- 1995年:朝日賞
- 1997年:ボルボ環境賞
- 2007年:マギル大学より名誉博士号
- 2010年:ウィリアム・ボウイ・メダル(アメリカ地球物理学連合)
- 2015年:ベンジャミン・フランクリン・メダル
- 2016年:BBVA Foundation Frontiers of Knowledge Award
- 2018年:クラフォード賞[9]
- 2021年:ノーベル物理学賞
科学アカデミー会員
- 米国科学アカデミー
- ヨーロッパアカデミー
- カナダ王立協会 外国人会員
- アメリカ気象学会 名誉会員
- 日本気象学会 名誉会員
著作
- 博士論文
- 『凝結現象の綜観的研究』 1958年(昭和33年)11月14日 東京大学:理学博士号授与[10]
参考文献
- 古川武彦 『人と技術で語る天気予報史』 東京大学出版会、2012年1月20日。ISBN 9784130637091。
脚注
- [1] 国立国会図書館
- ^ a b "All Nobel Prizes in Physics" (英語). NobelPrize.org. 2021年10月5日閲覧。
- ^ a b "2021年ノーベル物理学賞、真鍋氏ら3氏に 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News". AFPBB News (2021年10月5日). 2021年10月5日閲覧。
- 古川武彦 2012, p. 99.
- ^ a b 1992profile-j.pdf - 旭硝子財団
- Stouffer, R., Manabe, S. & Bryan, K. Interhemispheric asymmetry in climate response to a gradual increase of atmospheric CO2. Nature 342, 660–662 (1989). https://doi.org/10.1038/342660a0
- 古川武彦 2012, p. 256.
- "藤原賞 歴代受賞者一覧". 公益社団法人 日本気象学会. 2021年10月1日閲覧。
- Crafoord Prize(英語) - Two legendary climate researchers receive this year's Crafoord Prize
- [2] 国立国会図書館
関連項目
外部リンク
- Syukuro Manabe Facts Nobel Foundation
- デジタル版 日本人名大辞典+Plus『真鍋淑郎』 - コトバンク
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気象予報士の森田さん 真鍋さんのノーベル賞に興奮「僕も声がうわずって」
スウェーデン王立科学アカデミーは5日、2021年のノーベル物理学賞を、真鍋淑郎・米プリンストン大上席研究員(90)ら3氏に授与すると発表した。真鍋さんの受賞に、気象予報士の森田正光さん(71)も大興奮した。
TBS系「Nスタ」の最終盤で受賞が速報されると、スタジオに呼び戻された森田さんは「われわれの世界ではものすごく有名な方で、気象学ってあまりノーベル賞とかって対象になっていなかったので、実は名前をお聞きして、エッ!?ってすごくビックリしました」と驚きを隠さず。
「(温暖化について)コンピューターのシミュレーションの技術を革新した、新しいことをやった人。90歳、よくぞ評価していただいた。ボクも声がうわずってますけど」と、真鍋さんの業績を興奮しながらも簡潔に説明した。
森田さんは「まさか気象関係の方が受賞するなんて、心うわずってます。ずっと昔からお名前は存じ上げていたけど、そんな感じで感動しています」と、番組終了まで興奮しっぱなしだった。
ノーベル物理学賞に真鍋氏 温暖化予測、気候モデル開発
スウェーデン王立科学アカデミーは5日、2021年のノーベル物理学賞を日本出身で米国籍の真鍋淑郎・米プリンストン大学上席研究員(90)らに授与すると発表した。真鍋氏は1960年代、物理法則をもとに地球全体の気候をコンピューター上で再現して予測する数値モデルを開発した。大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が気候に与える影響を初めて明らかにした。国際社会の目を温暖化に向けさせ、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の発足などにつながった。
日本生まれの自然科学分野のノーベル賞受賞は19年に化学賞を受賞した旭化成の吉野彰名誉フェローに続き25人目。物理学賞の受賞は15年の梶田隆章・東京大学卓越教授に続き12人目となった。
授賞理由は「地球温暖化を確実に予測する気候モデルの開発」など。独マックス・プランク気象学研究所のクラウス・ハッセルマン氏とイタリアのローマ・サピエンツァ大学のジョルジオ・パリシ氏らと共同で受賞した。真鍋氏は気候研究を大きく進めただけでなく、CO2の増加に伴う気温上昇を予測して世界に衝撃を与えた温暖化予測の先駆者だ。
真鍋氏は1958年に東京大学で博士号を取得すると同時に、米気象局(現・海洋大気局)の招きを受けて渡米した。普及し始めたコンピューターを使って気象を予測する研究に取り組んだ。大気を地上から上空まで一本の柱ととらえ、暖かい空気が上昇して冷たい上空の空気と入れ替わる対流、地表や空気から放射される熱などの影響を組み込んだ数値モデルを開発。当時世界最速のコンピューターで解析し、地表から高度数十キロメートルまで現実とそっくりの大気の温度分布を再現することに成功した。
さらに、大気中のCO2の量が2倍になると、地上の気温が2.3度上がると試算し、67年に発表した。CO2が長期的な気候変動に重要な役割を果たしていることを示し、世界中で温暖化研究が進むきっかけとなった。
69年には地球規模の大気の流れを模擬するモデルに、海洋から出る熱や水蒸気などの影響を加味した「大気・海洋結合モデル」を開発した。さらに、全地球を覆う精密なモデルに発展させ、現実と同じようにCO2が徐々に増えたときの気候への影響を調べ、89年に英科学誌ネイチャーに発表した。世界初の本格的な温暖化予測の論文として注目された。
専門家が科学的な知見を集めて温暖化を評価する国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第一次報告書でも成果が引用された。報告書には真鍋氏も執筆者の1人として参加した。
気候のモデルの改良や新たな開発は世界で進み、これまで地球で起きた気候変動を再現できるまでになった。コンピューターの計算能力の向上によって、地域や高度などきめ細かく気候変動を予測できる。季節ごとの中期の気象予報などにも欠かせない存在になっている。
授賞式は例年12月10日に受賞者を招いてストックホルムで開催しているが、今年は新型コロナウイルスの影響でメダルや賞状の受け渡しは受賞者が居住する国で実施する。賞金は1000万スウェーデンクローナ(約1億3000万円)を3人で分け合う。
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2021/10/07 9:39
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