2024年5月14日火曜日

ジョン・バーディーン - Wikipedia

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ジョン・バーディーン

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ジョン・バーディーン(John Bardeen, 1908年5月23日 - 1991年1月30日)は、アメリカ物理学者

1956年ウィリアム・ショックレーウォルター・ブラッテントランジスタの発明によって、さらに1972年レオン・クーパージョン・ロバート・シュリーファー超伝導に関するいわゆるBCS理論ノーベル物理学賞を受賞しており、2023年現在、ノーベル物理学賞を2度受賞した唯一の人物である[注釈 1]

経歴

1908年ウィスコンシン州マディソンで生まれた。父親は解剖学の大学教授、母親も教育者の経験があった。バーディーンは早くから数学の才能を示した。

1923年にウィスコンシン大学に入学し(ウォーレン・ウィーバーに師事)、1928年に電気工学科に学んだ。この時の同級生であるグラント・ゲイルは、後にアイオワ州グリネルグリネル大学の教授になり、入学してきたロバート・ノイスを指導することになる。

バーディーンは大学を卒業した後、一時ピッツバーグの石油会社に勤務するが、博士号取得を目指し、プリンストン大学ユージン・ウィグナーに師事)、ハーバード大学(パーシー・ブリッジマンに師事)で数学・物理学を学んだ。紹介されたジェーンと結婚。

1938年からミネソタ大学の助教授になった。

第二次世界大戦が始まると海軍兵器研究所 (Naval Ordnance Laboratory) に4年勤めた。

1945年10月からベル研究所に入り、1948年ショックレーらとトランジスターの開発に成功した。同年、グラント・ゲイルはバーディーンに頼んで初期のトランジスターを2個譲ってもらい、自分の学部生達に見せた。その一人のロバート・ノイスが強く引かれ、ゲイルといっしょに研究するようになり、後年、半導体集積回路の発明へとつながっていくことになる。

1956年に、トランジスタの発明の功績により1回目のノーベル賞を受賞した。

1951年、ショックレーとの仕事から離れイリノイ大学の教授となり、本格的に超伝導理論の研究を開始する。

1953年には、国際理論物理学会・東京&京都に参加し、京都大学で行われた超伝導分科会では、中嶋貞雄(東京大学名誉教授)発表の電子フォノン理論に着目し、米国に帰国後、それをもとに論文、バーディーン-D.パインズ英語版理論を発表し、BCS理論論文でも引用している。中嶋を後年イリノイ大学に招待するなど、終生の友情を築いた。

1956年、総まとめとなる超伝導理論に関する文献報告をHandbuch der Physik, 15に発表。

1957年レオン・クーパーをプリンストンから招聘し、大学院生シュリーファーらと組み、超伝導の標準理論、BCS理論を導いた。その功績により1972年2回目のノーベル物理学賞を受賞した。ゴルフが趣味で、研究の合間には、ゴルフでリフレッシュした。

その後も日本に何度か訪れている。最晩年に日本のテレビ番組であるNHKスペシャル・「電子立国日本の自叙伝」にトランジスター開発当時の証言が収録され、その映像が放映される前に亡くなっている。

息子達も物理学者になった:長男のジェームスは宇宙論、次男のウィリアムは素粒子論が専門。また、長女のエリザベスはMITの物理学者と結婚した。

主な受賞歴

関連項目

注釈

  1. 2023年現在、ノーベル賞を2度受賞した人物はバーディーンを含めて5名いるが、物理学賞を2度受賞したのは彼だけである。詳しくは国別のノーベル賞受賞者を参照のこと。

参考文献

出典は列挙するだけでなく、脚注などを用いてどの記述の情報源であるかを明記してください。記事の信頼性向上にご協力をお願いいたします。2023年8月
  • リリアン・ホドソン (Lillian Hoddeson) and Vicki Daitch "TRUE GENIUS, The Life and Science of John Bardeen" Joseph Henry Press, 2002.
  • 中嶋貞雄, J.Bardeen 教授の一周忌によせて, 日本物理学会誌, 47(4) pp.315-316 (1992)
  • Physics Today, John Bardeen Special Issue, 1991.
  • ノーベル賞講演物理学 11 / ノーベル財団著 ; 中村誠太郎, 小沼通二編(講談社)
  • Theory of superconductivity, "Handbuch der Physik", Vol.15, 1956 (Springer-Verlag)
  • Proceedings of the International Conference of Theoretical Physics, Kyoto & Tokyo, September 1953 (1954), Science Council of Japan.

外部リンク

ジョン・コッククロフト / アーネスト・ウォルトン (1951)  - フェリックス・ブロッホ / エドワード・ミルズ・パーセル (1952)  - フリッツ・ゼルニケ (1953)  - マックス・ボルン / ヴァルター・ボーテ (1954)  - ウィリス・ラム / ポリカプ・クッシュ (1955)  - ウィリアム・ショックレー / ジョン・バーディーン / ウォルター・ブラッテン (1956)  - 楊振寧 / 李政道 (1957)  - パーヴェル・チェレンコフ / イリヤ・フランク /イーゴリ・タム (1958)  - エミリオ・セグレ / オーウェン・チェンバレン (1959)  - ドナルド・グレーザー (1960)  - ロバート・ホフスタッター / ルドルフ・メスバウアー (1961)  - レフ・ランダウ (1962)  - ユージン・ウィグナー / マリア・ゲッパート=メイヤー / ヨハネス・ハンス・イェンゼン (1963)  - チャールズ・タウンズ / ニコライ・バソフ / アレクサンドル・プロホロフ (1964)  - 朝永振一郎 / ジュリアン・シュウィンガー / リチャード・P・ファインマン (1965)  - アルフレッド・カストレル (1966)  - ハンス・ベーテ (1967)  - ルイス・ウォルター・アルヴァレズ (1968)  - マレー・ゲルマン (1969)  - ハンス・アルヴェーン / ルイ・ネール (1970)  - ガーボル・デーネシュ (1971)  - ジョン・バーディーン / レオン・クーパー / ジョン・ロバート・シュリーファー (1972)  - 江崎玲於奈 / アイヴァー・ジェーバー / ブライアン・ジョゼフソン (1973)  - マーティン・ライル / アントニー・ヒューイッシュ (1974)  - オーゲ・ニールス・ボーア / ベン・ロイ・モッテルソン / レオ・ジェームス・レインウォーター (1975)

1899–1925
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1951–1975
1976–2000
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