メタンの「超大量排出源」を特定、温暖化対策に寄与 NASA
【10月26日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は25日、粉じんが気候に与える影響を調べる装置を使い、メタンガスを大量排出している場所を世界各地で50か所以上特定したと発表した。メタン発生源の特定により、温暖化対策への寄与が期待される。
NASAは報道発表で、「メタンの排出抑制は、温暖化の影響を軽減するカギだ」と指摘。その上で、今回の成果について「メタンがどこで漏れているのか科学者が特定する一助になるとともに、迅速な対処方法の手掛かりを与える」と意義を強調した。
NASAの「地球表面鉱物性粉じん源研究(EMIT)」は、大気中の粉じんが気候に与える影響を調査している。国際宇宙ステーション(ISS)に7月に設置されたEMITの装置は、観測対象をサッカー場ほどの範囲に絞ることが可能で、メタンの存在を確認する能力も示した。
NASAによると、中央アジアや中東、米南西部で50か所以上のメタンガスの「超大量排出源」が特定された。このうちの大半が、化石燃料やごみ、農業に関連していた。
強力な温室効果ガスであるメタンは、世界的な気温上昇の原因の約30%を占めている。大気中に占める割合は二酸化炭素(CO2)に比べて大幅に少ないものの、100年単位で見ると約28倍の温室効果がある。(c)AFP
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