参考:
下村治(中野剛志 2020/07/18 )
経済変動の乗数分析 (1952年) - – 1952/1/1
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https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3019100
日本経済成長論 [190] |
目次 まえがき I 成長政策の基本問題/p1 成長政策の基本問題/p3 経済成長の可能性と条件/p27 成長政策の基礎理論/p76 II 経済成長に関する若干の諸問題/p107 日本経済と成長政策/p109 経済成長と自由化について/p127 経済成長と金融政策のあり方/p141 経済成長の金融的条件/p157 経済成長と景気循環/p167 III 当面の情勢と経済成長/p177 米国のドル防衛と日本の経済/p179 当面の経済情勢とこれに対処する基本的態度/p194 9%の成長に不安なし/p225 日本経済の現段階と経済成長/p274 日本経済の歴史的位置づけのために/p322 索引および統計表索引
日本経済学新論 ──渋沢栄一から下村治まで (ちくま新書) Kindle版
あとがきまでで430ページあり、読み応えがある。
同じ著者による「富国と強兵」よりは薄く、この本は「富国と強兵」の副読本として、「ああ、こんなことも『富国と強兵』に書いてあったなあ、と思い出しながら読むこともできる。
この本でメインに取り上げられているのは渋沢栄一、高橋是清、岸信介、下村治の4人。
しかし、これらの人たちに影響を与えた、或いは同様の境地に達した人たちとして、由利公正、大隈重信、石橋湛山、深井英五、高橋亀吉、前田正名、金井延、吉野信次、三土忠造、高島善哉も登場、これだけの「日本経済学」を作った人たちがいたことを中野さんはよく調べあげたものだと思う。
これらの人たちに共通するのはプラグマティストでありナショナリストであること。
特定のドグマに囚われず状況に応じて最善と考える策をとる。あくまで「日本国民ファースト」。
そして、MMT(現代貨幣理論)に近いところまで行き着いた人たちが多いことにも驚く。
かつてこれだけの人たちが懸命に舵取りしてきた日本社会の現代の体たらくをこの人たちが見たら嘆くだろう。
著者があとがきで述べるこの言葉。「最後に、我々日本人にとって実に恐ろしい問題が、ひとつ残っていることを告白しなければならない。(中略)下村治の死後、すなわち平成元年から今日に至るまで、その経済思想を研究したいと感じさせる人物が、誰一人として思い当たらないということである。」
岸信介の孫である現首相への言及はもちろんないが、著者がこの本を読ませたいのは現首相及び彼を放置している周囲人、マスコミ、頭がいいだけで志のない「今だけ金だけ自分だけ」の知識人だろうが、彼らの誰一人としてこの本を読むことはなかろう。
唯一の薄い光はあとがきの最後の言葉「この日本のどこかには、知られていないだけで、国民生活の具体的な問題を解決しようと日々努力している人々がいる。『日本経済学』は、そういう人々の実践の中に必ず宿っていて、その命脈をまだ保っている。」
コロナウイルス禍の中で馬脚を顕しつつあるエニホエア族に対し一矢報いるにはそういう人々と我々一般日本国民が連携するしかなく、そこにしか光はないと思う。
2020年5月12日に日本でレビュー済み同じ著者による「富国と強兵」よりは薄く、この本は「富国と強兵」の副読本として、「ああ、こんなことも『富国と強兵』に書いてあったなあ、と思い出しながら読むこともできる。
この本でメインに取り上げられているのは渋沢栄一、高橋是清、岸信介、下村治の4人。
しかし、これらの人たちに影響を与えた、或いは同様の境地に達した人たちとして、由利公正、大隈重信、石橋湛山、深井英五、高橋亀吉、前田正名、金井延、吉野信次、三土忠造、高島善哉も登場、これだけの「日本経済学」を作った人たちがいたことを中野さんはよく調べあげたものだと思う。
これらの人たちに共通するのはプラグマティストでありナショナリストであること。
特定のドグマに囚われず状況に応じて最善と考える策をとる。あくまで「日本国民ファースト」。
そして、MMT(現代貨幣理論)に近いところまで行き着いた人たちが多いことにも驚く。
かつてこれだけの人たちが懸命に舵取りしてきた日本社会の現代の体たらくをこの人たちが見たら嘆くだろう。
著者があとがきで述べるこの言葉。「最後に、我々日本人にとって実に恐ろしい問題が、ひとつ残っていることを告白しなければならない。(中略)下村治の死後、すなわち平成元年から今日に至るまで、その経済思想を研究したいと感じさせる人物が、誰一人として思い当たらないということである。」
岸信介の孫である現首相への言及はもちろんないが、著者がこの本を読ませたいのは現首相及び彼を放置している周囲人、マスコミ、頭がいいだけで志のない「今だけ金だけ自分だけ」の知識人だろうが、彼らの誰一人としてこの本を読むことはなかろう。
唯一の薄い光はあとがきの最後の言葉「この日本のどこかには、知られていないだけで、国民生活の具体的な問題を解決しようと日々努力している人々がいる。『日本経済学』は、そういう人々の実践の中に必ず宿っていて、その命脈をまだ保っている。」
コロナウイルス禍の中で馬脚を顕しつつあるエニホエア族に対し一矢報いるにはそういう人々と我々一般日本国民が連携するしかなく、そこにしか光はないと思う。
ベストセラー作家の新しい本。テーマは過去の経済思想。主要登場人物は渋沢栄一、高橋是清、岸信介、下村治の4人。初めの3人はお馴染みの人。下村治はそこまでは著名人ではないが、高度成長本でよく顔を出す人。作者が4人を選んだ基準は、プラグマティスト、反合理主義者、経済ナショナリストである。ここで言われている合理主義者とは理論は不動の真理であり、理論が主、実践が従と考える者のことをいう。そんなことを言えば、政治家は、少なくとも経済については、プラグマティストでなければ生き残れないように思うが、ここでは、合理主義者とプラグマティストに分けている。また、この本での過去の政策判断基準は「現代貨幣理論」である。「現代貨幣理論」は「表券主義」と「信用貨幣論」を統合したもの。「表券主義」は「金属主義」(たとえば金)に対立する理論で、「信用貨幣論」は「商品貨幣論」(金との交換価値重視)に対立する理論。作者はこの現代貨幣理論で、過去の学者、政治家を検討していく。ちょっと変。お気に入りが上の4人。もちろん、4人ともプラグマティストなので、常に「現代貨幣理論」に従って行動したわけではないが、その辺は作者は寛容。一章が総論、二章と三章が渋沢栄一基礎編、四章と五章と六章が渋沢栄一応用編、七章と八章が高橋是清編、九章と十章が岸信介編、十一章が下村治編。お話としては面白いし、高橋是清についてはまあそうかと共感する点もあるが、戦前の岸信介について全面賛美し、教祖に祭り上げかねないような内容については、面白いとは言っておられなくなる。そもそも、ここに書かれているのは大部分が岸信介の理論であって、実践ではない。そして、岸の理論通りに現実が進まなかったのは、軍部や政府の努力不足というのは、なにおかいわんや。また、この三十年間の政治家、官僚がやってきた事が皆愚かだったと吠えるのはポピュリズムではないか。平成はそんなに悪い時代だっただろうか。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8B%E6%9D%91%E6%B2%BB
下村治
経歴
親族
著書
- 『経済変動の乗数分析』 東洋経済新報社、1952年 博士号論文
- 『日本経済成長論』 金融財政事情研究会、1962年
- 改訂増補版 中央公論新社〈中公クラシックス〉、2009年 ISBN 9784121601094
- 『日本経済は成長する 消費者物価・金利・酪農』 弘文堂、1963年 NCID BN11129853
- 『経済大国日本の選択』 東洋経済新報社、1971年 NCID BN0199269X
- 『ゼロ成長 脱出の条件』 東洋経済新報社〈東経選書〉、1976年 NCID BN01333638
- 『日本経済の節度』 東洋経済新報社〈東経選書〉、1981年 NCID BN0133373X
- 『日本は悪くない 悪いのはアメリカだ』 文藝春秋「ネスコ」、1987年/文春文庫、2009年 ISBN 9784167753665
共著
- 他の著作は宏池会など関係者の元での刊行、講演録の小冊子などが多い。
研究評伝
- 『下村治 付 年譜・著作目録』 下村治博士追悼集編纂委員会編、非売品、1991年 NCID BN07624597
- 水木楊『思い邪なし 下村治と激動の昭和経済』 講談社、1992年 ISBN 4062056518
- 改題 『エコノミスト三国志 戦後経済を創った男たち』 文春文庫、1999年 ISBN 416726305X
- 沢木耕太郎『危機の宰相』 魁星出版、2006年 ISBN 4312010048/文春文庫、2008年 ISBN 9784167209131
- 上久保敏『評伝 下村治-「日本経済学」の実践者』 日本経済評論社「日本の経済思想」、2008年 ISBN 9784818819917
- エコノミスト 2010年5月4日号 特別企画「所得倍増計画」から50年 見直される孤高のエコノミスト下村治
脚注
- 「解説 父が見た「危機の宰相」下村恭民」『危機の宰相』 文春文庫、2008年。
- “ニュース 下村恭民人間環境学部名誉教授がNHKスペシャル(5/30)に出演します。”. 法政大学 2016年7月1日閲覧。
刊行
内容
下村はまず、「経済成長ということは端的に国民総生産の増加という形で表現されます」と、言い切っている[3]
脚注
- ^ 国立国会図書館サーチ
- ^ 国会図書館デジタルコレクション
- ^ 本文40頁
関連文献
- 堀内行蔵『下村治博士と日本経済―高度成長論の実践とゼロ成長ビジョンの含意』日本政策投資銀行設備投資研究所、2007年3月。
- “孤高のエコノミスト 下村治”. 資料展示. 一橋大学経済研究所社会科学統計情報研究センター. 2015年10月31日閲覧。
511 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 2022/01/17(月) 21:08:45.24 ID:iTfFDFvn
MMTにも通じる議論
コロナ危機に下村治が再評価されるべき理由 | 国内経済 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース
中野剛志 2020/07/02
また、国債の発行を説く下村に対しては、国債の消化を懸念する観点からの批判があった。
現在でも、「国債の発行は、いずれ民間貯蓄の不足を招いて金利を高騰させる」と論ずる経済学者が圧倒的に多い。
これに対して、下村は、こう反論している。
「なぜ国債消化がむずかしいようにみられるかというと、政府が支出するためには、その以前に国債を発行し、それが消化されなくてはならないことが当然の前提であるかのごとく思い込まれているからである」
「しかし、手順を逆にして政府はまず歳出を実行する。つまり、税金で引き上げたのではない資金をまず支出する、そのあとで国債を発行して消化するという手順を考えると、ことは簡単である。資金がさきに支出されているから、民間部門に資金が流入する。
民間部門の資金がふえたところで国債を発行すれば、それは容易に消化されることになるはずである」
要するに下村は、「政府の赤字財政支出が、それと同額の民間部門の貯蓄を増やす。
したがって、国債発行が民間部門の貯蓄不足を招いて金利を高騰させるなどということはありえない」と述べているのである。
実際、過去20年間、日本の政府債務は増加し続け、昨年にはGDP(国内総生産)比230%を超えるに至ったが、この間、長期金利は上がるどころか、世界最低水準で推移し、マイナス金利を記録することすらあった。
ちなみに、現代貨幣理論(MMT)も、下村のこの説明とよく似た議論を展開して、国債発行と金利上昇の関係を否定している。
しかも、MMTの代表的論者であるステファニー・ケルトンは、その事例として日本を挙げている。
是清『随想録』より
返信削除●下村治(1910〜1989)
《たとえ赤字国債でもためらわず発行すべきです。でないと手遅れになります…
政府に、勇気があれば、すむことです》1965年
https://twitter.com/dr_kusiyaki/status/1030613911370838017?s=21
https://bilibili.com/video/BV1et4y1y7eR?from=search&seid=185446666087419757
https://twitter.com/_luminous_woman/status/1366029747453497346?s=21
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