2024年6月30日日曜日

リチャード・コシミズ/richard koshimizuさんによるXでのポスト

 
 
リチャード・コシミズ/richard koshimizu
⁦‪@ric_koshimizu‬⁩
小林製薬の紅麹サプリで、さらに76人の死者が出ていた?嘘が隠されています。目的は、小林製薬を窮地に追い込むことです。武見敬三の騙しの手口を解説します。… pic.twitter.com/hRzdJuWDBW
 
2024/06/29 4:59
 
 
小林製薬の紅麹サプリで、さらに76人の死者が出ていた?嘘が隠されています。目的は、小林製薬を窮地に追い込むことです。武見敬三の騙しの手口を解説します。

紅麹サプリの主成分は、スタチンです。スタチンは、ごくまれに「横紋筋融解症」を引き起こし、結果的に腎臓疾患を発症することがある。(政府厚労省マスコミが、スタチンに一切触れないことに多くのドクターが違和感を感じています。)

このコレステロール値を下げるサプリを服用する人は、ほぼすべてが、病院で、リピトールやメバルチンなどのスタチン製剤の処方を受けています。スタチン成分は、紅麹サプリより遥かに多い。(患者は、多くが、スタチンを呑まされていると自覚していない。)

だが、リピトールや紅麹だけで、横紋筋融解症→腎不全になるリスクは小さい。コロナワクチンを接種した人に腎不全で死んだ人がたくさんいる。ワクチンが原因で腎臓が壊されて死んでいる。これらの死者のうち、同時に紅麹サプリをとっていた人が、76人いたというだけの話。スタチンが主役ではない。主たる死因は、ワクチン。(紅麹死傷事件は、いずれも、ワクチン接種後に起きている。ワクチン以前は一件もない。)

よって、ワクチン接種者は、スタチン製剤の服用を即刻やめてください。死にます。(もっとも、ワクチンだけでも、腎不全になりますが。)

小林製薬のノドヌール・スプレーは、鳥インフルH5N1の感染を防ぐ切り札となりうる優れものです。強毒ウイルスの作者、東大河岡教授は、H5N1を喉の上で増やし、咳で他人に感染させるよう設計した。一方で、小林製薬のノドヌール・スプレーは、口腔内のH5N1を99.99%排除できる。つまり、ノドヌール・スプレーを常用していれば、感染自体をほぼ防げると思われます。

武見敬三一味は、ノドヌールがH5N1大量虐殺計画の邪魔になるから、小林製薬に冤罪を被せ、潰そうとしているのです。

小林製薬にエールを送ります。ちなみに、私のノドヌールの備蓄は万全です。「気が付いた人」は、こぞってノドヌールを入手しています。品薄になっていると聞きました。賢い人はいるんですね。

リチャード・コシミズ

2024年6月28日金曜日

「アリガトJAPAN」にありがとう | 「日本人初の世界一周」追跡調査 と 「義経記・太平記」の世界

『荒海からの生還』からもうすぐ51年 | 「日本人初の世界一周」追跡調査 と 「義経記・太平記」の世界

『荒海からの生還』からもうすぐ51年

昨年の同じ時期にも紹介していました『荒海からの生還』。

アマゾンでお買い得価格だったため速攻で注文しました。今は再び高値がついています。

写真は日本の漁船第一東華丸が、ボートで漂流しているイギリス人家族+相乗りの合計6人を救助しているところ。

こんな小さなボートで40日も生き延びた家族たちの精神力も素晴らしいが、彼らを発見してくれた第一東華丸の乗り組みの方々も本当に素晴らしい。

この物語を知ったのは、椎名誠氏の『漂流者は何を食べていたか』でした。

同書には似たようなゴムボート漂流のサバイバルがほかに2つも。いづれも彼らの精神力生命力には感嘆しないではいられません。

さて第一東華丸です。

昨年の調査で、わが宮城県志津川(南三陸町)の船であることが判明しています。

クジラと衝突、と書かれていますが、実際にはシャチであったらしい。まあ、それはどうでもいいとして。

これを知ってからは河北新報や郷土情報誌などに話を持ち込み、また南三陸町には第一東華丸の所有者だった鈴木さんの身内の方への問い合わせをしてきましたが、残念ながら地方ニュースの話題にするには少し弱かったらしい…

船長のドゥガル・ロバートソンさんは太平洋戦争で日本によって乗っていた船を沈められたそうですが、それから三十数年の時を経て、今度は日本に助けられるという不思議な因縁。

ロバートソンファミリーの息子さんたちは現在で60~70前ですからご存命でも不思議ではありません。今のお元気で、日本のことを思い出してくれていると嬉しいですね。

志津川の第一東華丸についてご存じの方がいらっしゃったら、ぜひとも情報をお寄せください!!

「アリガトJAPAN」にありがとう | 「日本人初の世界一周」追跡調査 と 「義経記・太平記」の世界

『荒海からの生還』からもうすぐ51年 | 「日本人初の世界一周」追跡調査 と 「義経記・太平記」の世界

『荒海からの生還』からもうすぐ51年

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さて第一東華丸です。

昨年の調査で、わが宮城県志津川(南三陸町)の船であることが判明しています。

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船長のドゥガル・ロバートソンさんは太平洋戦争で日本によって乗っていた船を沈められたそうですが、それから三十数年の時を経て、今度は日本に助けられるという不思議な因縁。

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『荒海からの生還』からもうすぐ51年 | 「日本人初の世界一周」追跡調査 と 「義経記・太平記」の世界

『荒海からの生還』からもうすぐ51年 | 「日本人初の世界一周」追跡調査 と 「義経記・太平記」の世界
アリガト!JAPAN ~助けてくれた日本人を捜しています~
#TVer

https://tver.jp/episodes/ep4pnitcnf?p=1196
船長のドゥガル・ロバートソンさんは太平洋戦争で日本によって乗っていた船を沈められたそうですが、それから三十数年の時を経て、今度は日本に助けられるという不思議な因縁。

『荒海からの生還』からもうすぐ51年

昨年の同じ時期にも紹介していました『荒海からの生還』。

アマゾンでお買い得価格だったため速攻で注文しました。今は再び高値がついています。

写真は日本の漁船第一東華丸が、ボートで漂流しているイギリス人家族+相乗りの合計6人を救助しているところ。

こんな小さなボートで40日も生き延びた家族たちの精神力も素晴らしいが、彼らを発見してくれた第一東華丸の乗り組みの方々も本当に素晴らしい。

この物語を知ったのは、椎名誠氏の『漂流者は何を食べていたか』でした。

同書には似たようなゴムボート漂流のサバイバルがほかに2つも。いづれも彼らの精神力生命力には感嘆しないではいられません。

さて第一東華丸です。

昨年の調査で、わが宮城県志津川(南三陸町)の船であることが判明しています。

クジラと衝突、と書かれていますが、実際にはシャチであったらしい。まあ、それはどうでもいいとして。

これを知ってからは河北新報や郷土情報誌などに話を持ち込み、また南三陸町には第一東華丸の所有者だった鈴木さんの身内の方への問い合わせをしてきましたが、残念ながら地方ニュースの話題にするには少し弱かったらしい…

船長のドゥガル・ロバートソンさんは太平洋戦争で日本によって乗っていた船を沈められたそうですが、それから三十数年の時を経て、今度は日本に助けられるという不思議な因縁。

ロバートソンファミリーの息子さんたちは現在で60~70前ですからご存命でも不思議ではありません。今のお元気で、日本のことを思い出してくれていると嬉しいですね。

志津川の第一東華丸についてご存じの方がいらっしゃったら、ぜひとも情報をお寄せください!!

2024年6月13日木曜日

伝令RNA - Wikipedia

伝令RNA - Wikipedia

伝令RNA

曖昧さ回避 mDNAと略される「ミトコンドリアDNA」あるいはMiRNAと略される「マイクロRNA」とは異なります。

分子生物学において、伝令RNA(でんれいアールエヌエー、: messenger ribonucleic acid)は、mRNAまたはメッセンジャーリボ核酸とも呼ばれ、タンパク質合成する過程でリボソームによって読み取られる、遺伝子遺伝子配列に対応する一本鎖のリボ核酸(RNA)分子である。

mRNAは、RNAポリメラーゼという酵素が遺伝子を一次転写産物mRNA前駆体(pre-mRNA)に変換する転写過程で作られる。このpre-mRNAには通常、最終的なアミノ酸配列コードしないイントロンという領域が含まれるが、これらはRNAスプライシングの過程で除去され、タンパク質をコードする領域であるエクソンのみが残る。このエクソン配列が成熟mRNAを構成する。 次に、リボゾームが成熟mRNAを読み取り、転移RNA(tRNA)が運ぶアミノ酸を利用してタンパク質を作り出す。この過程は翻訳として知られている。 これらの過程はすべて、生物系英語版における遺伝情報の流れを説明する分子生物学のセントラルドグマの一部を形成する。

mRNAの遺伝情報は、デオキシリボ核酸(DNA)と同様にヌクレオチド配列に含まれ、おのおのが3連のリボヌクレオチドからなるコドンに配列されている。各コドンは、特定のアミノ酸をコードしているが、タンパク質合成を停止させる終止コドンは例外である。コドンからアミノ酸へ翻訳するためには、コドンを認識して対応するアミノ酸を供給する転移RNAと、リボソームに含まれるタンパク質製造装置の中心的な構成要素であるリボソームRNA(rRNA)の2種類のRNAが必要である。

mRNAの概念は、1960年にシドニー・ブレナーフランシス・クリックによって発展した(歴史を参照)。実験検証を行う過程で、フランソワ・ジャコブジャック・モノーが「メッセンジャーRNA(messenger RNA)」という名称を作り出した。1961年、ジェームズ・ワトソンの研究チームと、ジャコブ、モノー、マシュー・メセルソンのチームによって、mRNAが単離され、独立して記述された。

合成、プロセシング、働き

mRNA分子は転写から始まり、最終的に分解されて短い生涯を終える。mRNA分子はその寿命の間、翻訳前にプロセシング、編集、そして輸送されることもある。真核生物のmRNA分子は、しばしば広範なプロセシングや輸送を必要とするが、原核生物のmRNA分子はそうではない。真核生物のmRNA分子とそれに結合したタンパク質を合わせてメッセンジャーRNP英語版と呼ぶ。

転写

詳細は「転写 (生物学)」を参照

DNAからRNAをコピーすることを転写という。転写の際、RNAポリメラーゼは必要に応じてDNAからmRNAへの遺伝子コピーを作成する。この過程は真核生物と原核生物でわずかに相違する。顕著な相違の一つは、原核生物のRNAポリメラーゼは転写中にDNA処理酵素と結合し、転写中にプロセシングを進めることができる。それによって、新しいmRNA鎖はtRNA鎖と呼ばれる相補鎖を生成して二本鎖となり、両者が結合すると塩基対形成による構造形成ができなくなる。さらに、mRNAの鋳型はtRNAの相補鎖であり、DNAが結合するアンチコドン配列と同じ配列である。短命で、未プロセシングあるいは部分的にプロセシングされた転写産物を前駆体mRNA、またはpre-mRNAと呼び、完全にプロセシングされると成熟mRNAと呼ぶ。

真核生物のpre-mRNAプロセシング

詳細は「転写後修飾」を参照
(上段) DNA遺伝子はpre-mRNAに転写される。(中段) その後、pre-mRNAはプロセシングを経て成熟mRNAを形成する。(下段) 最終的に成熟mRNAはリボソームによって翻訳されてタンパク質が生成する。

mRNAのプロセシングは、真核生物細菌、および古細菌の間で大きく異なっている。非真核生物のmRNAは、本質的に転写された時点で成熟しており、まれな場合を除いてプロセシングを必要としない[1]。しかし、真核生物のpre-mRNAは、細胞質へ輸送されリボソームにより翻訳される前に、一連のプロセシング段階を経る必要がある。

スプライシング

詳細は「RNAスプライシング」を参照

RNAスプライシングは、真核生物のpre-mRNAが成熟mRNAに至る広範なプロセシングであり、イントロンアウトロン(非コード領域)が除去され、エクソン(コード領域)が結合する機構である。

5'キャップの付加

詳細は「5'キャップ」を参照

5'キャップ5' cap、RNAキャップ、RNA 7-メチルグアノシンキャップ、RNA m7Gキャップとも呼ばれる)とは、真核生物のメッセンジャーRNAの転写開始直後にその先端部つまり5'末端に付加された修飾グアニンヌクレオチドである。5'キャップは、末端の7-メチルグアノシン残基からなり、5'-5'-トリリン酸結合を介して最初の転写ヌクレオチドに結びつく。その存在は、リボソームによる認識とリボヌクレアーゼ(RNase)酵素からの保護において重要である。

キャップの付加は転写と連動しており、相互に影響を与えるように共転写的に行われる。転写開始の直後、合成されるmRNAの5'末端は、RNAポリメラーゼに結合しているキャップ結合複合体英語版と結合する。この酵素複合体は、mRNAのキャッピングに必要な化学反応を触媒する。合成は多段階の生化学反応として進行する。

編集

詳細は「RNAエディティング」を参照

場合によって、mRNAが編集されて、そのヌクレオチド組成が変化することがある。ヒトを例にとると、アポリポタンパク質B英語版のmRNAは、ある組織では編集されるが、他の組織では編集されない。この編集によって中途での終止コドンが作られ、翻訳時に短いタンパク質が生成する。

ポリアデニル化

詳細は「ポリアデニル化」を参照

ポリアデニル化polyadenylation)とは、メッセンジャーRNA分子にポリアデニリル部を共有結合させることである。真核生物では、ほとんどのメッセンジャーRNA(mRNA)分子が3'末端でポリアデニル化されているが、最近の研究では、ウリジンの短い伸長(オリゴウリジル化)も一般的であることが示されている[2]ポリ(A)テールとそれに結合したタンパク質は、エキソヌクレアーゼによる分解からmRNAを保護することを助ける。また、ポリアデニル化は、転写終結、mRNAの核外輸送、および翻訳にも重要である。原核生物では、mRNAがポリアデニル化されると、ポリ(A)テールがエキソヌクレアーゼ分解を妨げるのではなく、むしろ促進するように作用することもある。

ポリアデニル化は、DNAからRNAへ転写される際、および(または)その直後に起こる。転写が終了すると、RNAポリメラーゼに結合するエンドヌクレアーゼ複合体の働きによって、mRNA鎖は切断される。mRNAが切断された後、切断部位の遊離3'末端に約250のアデノシン残基が付加される。この反応は、ポリアデニル酸ポリメラーゼ英語版によって触媒される。選択的スプライシングと同様に、1つのmRNAに複数種のポリアデニル化変異体が存在する可能性がある。

また、ポリアデニル化部位の変異も起こる。遺伝子の一次RNA転写産物は、ポリA付加部位で切断され、RNAの3'末端に100-200個のアデノシン残基が付加される。この部位が変化すると、異常に長く、不安定なmRNAコンストラクトが形成される。

輸送

詳細は「核輸送#核外輸送」を参照

真核生物と原核生物のもう一つの違いは、mRNAの輸送に関するものである。真核生物では転写と翻訳は区画的に分割されているため、真核生物ではmRNAを細胞核から細胞質へ輸送しなくてはならない。この過程は、さまざまなシグナル伝達経路によって制御されている可能性がある[3]。成熟mRNAは修飾の処理によって認識され、キャップ結合タンパク質(CBC)英語版であるCBP20およびCBP80[4]、および転写/核外輸送複合体(TREX)に結合することによって、核膜孔から輸送される[5][6]。真核生物では、複数のmRNA輸送経路が同定されている[7]

空間的に複雑な細胞では、いくつかのmRNAは特定の細胞内目的地に輸送される。成熟した神経細胞では、ある種のmRNAが神経細胞体から樹状突起に輸送される。mRNA翻訳が行われる部位の一例は、シナプスの下に選択的に局在するポリリボソームである[8]Arc/Arg3.1のmRNAは、シナプス活動によって誘導され、NMDA受容体が生成するシグナルに基づいて、活動的なシナプス近傍に選択的に局在される[9]。また、βアクチン英語版のmRNAのように、外部刺激に応答して樹状突起に移動するmRNAもある[10]アクチンのmRNAは、細胞核から輸送されるときに、ZBP1英語版および40Sサブユニット英語版と結合する。この複合体はモータータンパク質によって結合され、細胞骨格に沿って目的位置(神経突起伸長部)に輸送される。最終的に、ZBP1がSrc英語版によってリン酸化され、翻訳が開始される[11]。発達中の神経細胞では、mRNAは成長中の軸索、特に成長円錐にも輸送される。多くのmRNAには、特定の場所に輸送するために、いわゆる「ジップコード(郵便番号の意)」が付与されている[12]。mRNAは、細胞膜ナノチューブ(トンネルナノチューブ)と呼ばれる構造体を通じて、哺乳動物細胞間でも移動することができる[13][14]

翻訳

詳細は「翻訳 (生物学)」および「真核生物の翻訳」を参照

原核生物のmRNAは、プロセシングや輸送を必要としないため、転写終了後すぐにリボソームにより翻訳を開始することができる。したがって、原核生物における翻訳は転写と共役しており、共転写的に行われていると言える。

真核生物のmRNAは、プロセシングされて細胞質に輸送された後(すなわち成熟mRNA)、リボソームによって翻訳することができる。翻訳は、細胞質内を自由に浮遊しているリボソームで起こる場合と、シグナル認識粒子によって誘導されて、小胞体に結合したリボソームで起こる場合がある。したがって、原核生物とは異なり、真核生物における翻訳は転写と直接的に結びついていない。乳癌(がん)で監視されるEEF1A1英語版のmRNA/タンパク質レベルのように、mRNAレベルの低下がタンパク質レベルの上昇を伴うこともある[15][要非一次資料]

構造

成熟した真核生物のmRNAの構造。完全にプロセシングされたmRNAは、(左から右へ) 5'キャップ5' UTRコーディング領域3' UTR、およびポリ(A)テールから構成される。

コーディング領域

詳細は「コーディング領域」を参照

コーディング領域coding regions)はコドン(遺伝暗号ともいう)で構成され、リボソームによって解読され、さらにタンパク質へ翻訳される。これは、真核生物では通常1つなのに対し、原核生物では通常複数である。コーディング領域は、開始コドンで始まり、終止コドンで終わる。一般に、開始コドンはAUGトリプレットで、終止コドンはUAG(アンバー)、UAA(オーカー)、またはUGA(オパール)である。コーディング領域は内部の塩基対によって安定化する傾向があり、これが分解を妨げている[16][17]。コーディング領域は、タンパク質をコードすることに加え、その一部はエクソン性スプライシングエンハンサー英語版またはエクソン性スプライシングサイレンサー英語版として、pre-mRNA中の制御配列英語版として機能することがある。

非翻訳領域

詳細は「非翻訳領域」および「エクソン」を参照

非翻訳領域untranslated regions、UTR)は、mRNAのうち、開始コドンの前および停止コドンの後で翻訳されない領域のことで、それぞれ5' 非翻訳領域(5' UTR)と3' 非翻訳領域(3' UTR)と呼ばれる。これらの領域はコーディング領域と一緒に転写されるため、成熟mRNA中にそのまま存在することからエクソン性exonic)という。遺伝子発現に関わる非翻訳領域のいくつかの役割は、mRNAの安定性、mRNAの局在化、翻訳効率英語版へ起因するとされている。UTRがこれらの機能を果たすかどうかはUTRの配列に依存し、mRNAの種類によって異なる可能性がある。また、3' UTRの遺伝子変異は、RNAの構造やタンパク質への翻訳を変化させるため、疾患感受性にも関与すると考えられている[18]

mRNAの安定性は、リボヌクレアーゼというRNA分解酵素や、RNA分解を促進または阻害する補助タンパク質に対する親和性が異なるため、5' UTRおよび(または)3' UTRによって制御されている可能性がある (Cリッチ安定化配列英語版も参照)。

翻訳効率は、時には翻訳を完全に阻害することも含め、UTRによって制御することができる。3' UTRまたは5' UTRに結合するタンパク質は、リボソームがmRNAに結合する能力に働きかけることで、翻訳に影響を及ぼす可能性がある。また、3' UTRに結合したマイクロRNA(miRNA)も、翻訳効率やmRNAの安定性に影響を及ぼす可能性がある。

mRNAの細胞質局在性は、3' UTRの機能であると考えられている。細胞内の特定の領域で必要とされるタンパク質は、その場所で翻訳されることもある。このような場合、3' UTRには、転写産物を翻訳するためにこの領域に局在化させる配列が含まれている可能性がある。

非翻訳領域に含まれる配列の中には、RNAに転写されると特徴的な二次構造を形成するものがある。これらの構造的なmRNA配列は、mRNAの調節に関与している。SECIS配列英語版のようにタンパク質が結合する標的となるものもある。mRNA配列の一種であるリボスイッチは、小分子と直接結合してその折りたたみを変化させて転写や翻訳のレベルを変更する。こうした場合、mRNAはそれ自身を制御している。

ポリ(A)テール

詳細は「ポリアデニル化」を参照

3'ポリ(A)テール(3' poly(A) tail)は、pre-mRNAの3'末端に付加されたアデニンヌクレオチドの長い配列である(配列長は数100個が多い)。このテール(尾部)は、細胞核からの輸送と翻訳を促進するとともに、mRNAを分解から保護する役割を持つ。

モノシストロン型とポリシストロン型の違い

mRNA分子が、単一のタンパク質鎖(ポリペプチド)のみを翻訳するための遺伝情報を含む場合、モノシストロン型(monocistronic mRNA)であるという。ほとんどの真核生物のmRNAはこのようなケースである[19][20]。一方、ポリシストロン型(polycistronic mRNA)mRNAは、複数のオープン・リーディング・フレーム(ORF)を持ち、それぞれがポリペプチドに翻訳される。これらのポリペプチドは通常、関連する機能を持ち(多くは最終的な複合タンパク質を構成するサブユニット)、それらのコード配列(coding sequence、CDS)はプロモーターオペレーターを含む制御領域にまとめられて全体として制御される。細菌古細菌に見られるmRNAのほとんどはポリシストロン型で、ヒトのミトコンドリアゲノムも同様である[19]。ジシストロン型(dicistronic)またはバイシストロン型(bicistronic)のmRNAは、2つのタンパク質のみをコードしている[21]

mRNAの環状化

真核生物では、eIF4Eポリ(A)結合タンパク質(PABP)が相互作用し、両者が足場タンパク質のeIF4G英語版に結合してmRNA-タンパク質-mRNAの橋渡しをすることで、mRNA分子は環状構造を形成する[22]。環状化は、mRNA上のリボソームの循環を促進し、時間効率のよい翻訳をもたらすと考えられており、また、無傷のmRNAのみを翻訳するように機能する可能性もある(部分的に分解したmRNAは、m7Gキャップやポリ(A)テールの欠失を特徴とする)[23]

この他に、特にウイルスmRNAで、環状化の機構が知られている。ポリオウイルスのmRNAは、その5'末端方向のクローバーリーフ部分を利用してヒトタンパク質PCBP2英語版と結合し、PCBP2はポリ(A)結合タンパク質と結合して、よく知られたmRNA-タンパク質-mRNAの輪を形成する。オオムギ黄化萎縮ウイルス英語版は、5'末端と3'末端のmRNAセグメント間で結合し(キッシングステムループ英語版と呼ばれる)、タンパク質を介さずにmRNAを環状化する。

RNAウイルスゲノム(その+鎖がmRNAとして翻訳される)も一般に環状化している[要出典]。ゲノム複製の際、環状化はゲノム複製速度を高めるように作用し、リボソームが循環している仮説とほぼ同様に、ウイルスRNA依存性RNAポリメラーゼを循環させる。

分解

同じ細胞内でも、mRNAの寿命(安定性)はそれぞれ異なる。細菌細胞では、個々のmRNAは数秒から1時間以上生存することができる。しかしその寿命は平均して1-3分であり、細菌のmRNAは真核生物のmRNAよりもはるかに安定性が低い[24]。哺乳動物細胞では、mRNAの寿命は数分から数日にまで及ぶ[25]。mRNAの安定性が高いほどそのmRNAからより多くのタンパク質が生成される可能性がある。mRNAの寿命が限られているので、細胞は変化する需要に応じてタンパク質合成を速やかに変更することができる。mRNAの破壊をもたらす多くの機構があり、そのいくつかを次に説明する。

原核生物のmRNA分解

一般的に、原核生物では、真核生物よりもmRNAの寿命がはるかに短い。原核生物は、エンドヌクレアーゼ、3'エキソヌクレアーゼ、および5'エキソヌクレアーゼを含むリボヌクレアーゼの組み合わせて、メッセージ(mRNAの意)を分解する。また、数十から数百ヌクレオチド長の小型RNA英語版(sRNA)が相補的な配列と塩基対を形成し、RNase III英語版によるリボヌクレアーゼ切断を促進することによって、特定のmRNAの分解を促す場合がある。最近、細菌も5'末端に三リン酸からなる一種の5'キャップを持っていることが明らかになった[26]。このリン酸を2つ除去すると5'-リン酸が残り、5'を3'に分解するエキソヌクレアーゼRNase Jによってメッセージが破壊される。

真核生物のmRNAターンオーバー

真核細胞内では、翻訳とmRNA分解のプロセス間で釣り合いが保たれている。活発に翻訳されているメッセージは、リボソーム真核生物翻訳開始因子eIF4EおよびeIF4G英語版ポリ(A)結合タンパク質によって結合されている。eIF4EとeIF4Gはデキャッピング酵素(DCP2英語版)を阻害し、ポリ(A)結合タンパク質はエキソソーム複合体を阻害して、メッセージの末端を保護する。翻訳と分解の釣り合いは、Pボディ英語版P-bodies)という細胞質構造の大きさと存在量に反映される[27]。mRNAのポリ(A)テールは、RNA上のシス制御配列とトランス作用性RNA結合タンパク質の組み合わせによって、特定のメッセンジャーRNAを標的とする特殊なエキソヌクレアーゼによって短縮される。ポリ(A)テールの除去は、メッセージの環状構造を破壊し、キャップ結合複合体英語版を不安定化すると考えられている。その後、メッセージはエキソソーム複合体またはデキャッピング複合体英語版のいずれかによって分解される。このようにして、翻訳的に不活性なメッセージを速やかに破壊し、活性なメッセージを無傷のまま残すことができる。翻訳を停止してメッセージが崩壊複合体に渡される機構は詳しくは分かっていない。

AUリッチエレメント分解

一部の哺乳類では、mRNA中にAUリッチエレメント英語版(ARE)が存在すると、この配列に結合してポリ(A)テールの除去を促す細胞タンパク質の作用によって、これらの転写産物を不安定化する傾向がある。ポリ(A)テールの欠失は、エキソソーム複合体[28]デキャッピング複合体英語版[29]の両方による攻撃を促進することにより、mRNAの分解を促進すると考えられている。AUリッチエレメントを介した速やかなmRNA分解は、腫瘍壊死因子(TNF)や顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)のような強力なサイトカインの過剰産生を防ぐための重要な機構である[30]。また、AUリッチエレメントは、c-Jun英語版c-Fosなどの発がん性転写因子の生合成も調節する[31]

ナンセンス変異依存mRNA分解機構

真核生物のメッセージは、メッセージ中の中途での終止コドン(ナンセンスコドン)の存在をチェックするナンセンス変異依存mRNA分解機構(NMD)による監視を受けている。ナンセンスコドンは、不完全なスプライシング、適応免疫系におけるV(D)J遺伝子再構成、DNAの変異、転写エラー、フレームシフト英語版を引き起こすリボソームによる漏出スキャン英語版、およびその他の原因によって発生する可能性がある。中途での終止コドンが検出されると、5'キャップ除去、3'ポリ(A)テール除去、またはヌクレオチド鎖切断による分解を引き起こす[32]

低分子干渉RNA (siRNA)

詳細は「siRNA」を参照

後生動物では、酵素であるDicerによって処理された低分子干渉RNA(siRNA)は、RNA誘導サイレンシング複合体またはRISC(RNA-induced silencing complex)として知られる複合体に取り込まれる。この複合はエンドヌクレアーゼを含んでおり、siRNAが結合する完全に相補的なメッセージを切断する。その結果として生じたmRNA断片は、エキソヌクレアーゼによって破壊される。siRNAは、細胞培養において遺伝子の機能を阻害するために、実験室で一般的に使用されている。これは二本鎖RNAウイルスに対する防御としての自然免疫系の一部であると考えられている[33]

マイクロRNA (miRNA)

詳細は「マイクロRNA」を参照

マイクロRNA(miRNA)は、通常、後生動物のメッセンジャーRNAと部分相補的な配列を持つ小型RNAである[34][35]。miRNAがメッセージに結合すると、そのメッセージの翻訳は抑制されまたポリ(A)テールの除去が促進されるため、mRNAの分解は早められる。miRNAの作用機序は活発な研究対象となっている[36][37]

その他の分解機構

メッセージが分解される機構は他にも、ノンストップ分解英語版non-stop decay、NSD)や、Piwi結合RNA英語版Piwi-interacting RNA、piRNA)によるサイレンシングなど、さまざまなものがある。

応用例

RNAワクチン」および「RNA治療」も参照

ヌクレオシド修飾メッセンジャーRNA(modRNA)配列を投与することで、細胞にタンパク質を作らせることができ、直接的にはそのタンパク質が病気を治療したり、ワクチンとして機能する可能性がある。より間接的には、このタンパク質が内在性幹細胞を望ましい方法で分化させる可能性がある[38][39]

RNA治療の主な課題は、RNAを適切な細胞に送達することにある[40]。課題にはさらに、裸のRNA配列が調剤後に自然に分解されること、身体の免疫系がRNAを侵入者として攻撃する可能性があること、細胞膜を通過しないことといった事実も含まれる[39]。RNAが細胞内に入った後、必要なリボソームがある細胞質で活動するためには、細胞の輸送機構を離れなくてはならない[38]

これらの課題を克服し、1989年に『広く適用可能なin vitroトランスフェクション技術が開発された後』[41]、治療薬としてのmRNAが初めて提唱された。1990年代に、非ヌクレオシド修飾mRNAに依存した、個別化がん英語版に対するmRNAワクチンが開発された。mRNAを用いた治療法は、がんだけでなく、自己免疫疾患代謝性疾患、および呼吸器炎症性疾患に対する治療法と処置法の両面で研究が続けられている。CRISPR英語版のような遺伝子編集療法も、目的のCasタンパク質を作るよう細胞を誘導するためにmRNAを使用することで、有益となる可能性がある[42]

2010年代以降、RNAワクチンやその他のRNA治療薬は「新しいクラスの医薬品」と見なされている[43]。最初のmRNAに基づくワクチンは制限付き承認を受け、COVID-19パンデミックの間に、たとえばファイザー - バイオンテックモデルナによるCOVID-19ワクチンが世界中で展開された[44]

歴史

1950年代初頭から、分子生物学の研究によって、タンパク質合成の際にRNAに関連する分子が存在することが示唆された。たとえば、最も古い報告の1つで、ジャック・モノーと彼のチームは、RNA合成がタンパク質合成に必要であることを示し、特に細菌の大腸菌で酵素であるβガラクトシダーゼを産生する時に必要なことを示した[45]。また、1954年にアーサー・パーディー英語版も同様のRNA蓄積を発見した[46]。1953年、アルフレッド・ハーシージューン・ディクソンマーサ・チェイスは、大腸菌内で合成後すぐに消失する特定のシトシン含有DNA(RNAであることを示す)について報告した[47]。これは、mRNAの存在を示す最初の記録であったが、mRNAとしては特定されなかった[48]

mRNAのアイディアは、1960年4月15日、ケンブリッジのキングス・カレッジで、シドニー・ブレナーとフランシス・クリックによって最初に着想され、フランソワ・ジャコブが、アーサー・パーディー、ジャコブ、そしてモノーが最近行った実験について話しをしているときだった。クリックの励ましを受け、ブレナーとジャコブはすぐにこの新しい仮説の検証に着手し、カリフォルニア工科大学マシュー・メセルソンに連絡を取った。1960年の夏、ブレナー、ジャコブ、メセルソンの3人は、カリフォルニア工科大学のメセルソンの研究室で実験を行い、mRNAの存在を証明した。その年の秋に、ジャコブとモノーは「メッセンジャーRNAmessenger RNA)」と命名し、その機能を説明する最初の理論的枠組みを構築した[48]

1961年2月、ジェームズ・ワトソンは、自身の研究グループが彼らのすぐ後を、ほぼ同じ方向で同様の実験を行っていることを明らかにした。ブレナーと他の人たちは、彼らの研究知見の論文発表を遅らせるというワトソンからの要請に同意した。その結果、1961年5月の『ネイチャー』誌にブレナーとワトソンの論文が同時に掲載され、同じ月の『ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー英語版Journal of Molecular Biology)』誌にジャコブとモノーはmRNAの理論的枠組みを発表した[49][48]

関連項目

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脚注

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推薦文献[編集]

外部リンク[編集]